室蘭市無料職業紹介所
室蘭市無料職業紹介所
所在地 | 北海道室蘭市 |
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生活保護率20年ぶり減 室蘭市40.1‰ 雇用環境が好転 就労支援なお強化
室蘭市の2015年度の生活保護率(人口千人当たりの生活保護受給者数の割合)は14年度比0・8ポイント減の40・1‰(パーミル)と、20年ぶりに減少した。
雇用情勢が好転し、受給をやめる人が増えたため。
ただ、依然全道の保護率31・3‰を大きく上回っており、今後は高齢化の進行で高齢世帯の受給が増加するとみられる。
保護率の上昇を抑えるため、市は働ける年齢層の就労支援を強化している。
受給者数は14年度比22人減の3654人で、支給額(決算見込み)は同3億1100万円減の59億7200万円。
市の保護率は1996年度の20・8‰から右肩上がりが続き、2008年のリーマンショック後に急上昇。13年度に40‰を超えた。
15年度は室蘭公共職業安定所管内の有効求人倍率が6月以降1倍超を維持するなどしたことが、受給者減につながった。
一方、65歳以上の保護世帯は前年度比36世帯増の1299世帯。
高齢者は体力的に働けない人が多く、年金引き下げも影響したという。
市生活支援課は「親族との交流が途絶えて、援助を受けられない人も多い。今後、高齢者の貧困は拡大する」とみる。
保護費は国が4分の3、市が4分の1を負担。
市には受給世帯の訪問業務に職員を割く負担ものしかかる。
生活支援課の職員数は43人と市役所一の大所帯。
それでも平均担当世帯数は88・9世帯と国の指針が定める80世帯を上回る。
働ける年齢層の就労支援強化で市は4月から、ボランティア活動を通じて働くことに慣れてもらう事業を始め、7月には生活支援課内に無料職業紹介所を開設。
あえて求職者が苦手とすることを企業へ積極的に伝え、求職者の特性を理解してもらった上での就職を目指している。
同課は「遠回りにも思えるが、長く勤め続けてもらうことが大事。根気強く支援したい」としている。
〔2016年9月7日・貧困ネット、◆平成28(2016)年8月26日 北海道新聞 朝刊地方〕