(その7)関係資料
(その7)関係資料
アンケート「引きこもりの人が望む将来生活の姿」のまとめから「自由業型芸術家」と「SOHOおよび 自営業」のところを引用します。
*メールの回答は〔回答その9〕の資料としましたが、ここでは〔回答その7〕の資料とします。
[自由業型芸術家]
回答「3」(とても望んでいる)、「2」(どちらかといえば望んでいる)の合計は、男性で30%弱、女性で半分をしめます。
具体的な回答例には、小説家、絵画、自費出版、作品づくり、音楽、ファッション、美術館勤務、自己表現活動、イラスト・マンガ家、イラストレーター、映画、ホームページデザイナー、パントマイム、文章を書く人・・・が並びます。
また、楽器デザインを「SOHO」として回答している人がいます。
自由業型芸術家に入るでしょう。
年齢別では、回答「3」(とても望んでいる)、「2」(どちらかといえば望んでいる)の合計で31歳以上が40%弱、26~30歳で30%程度です。
20代後半は、たぶん「就職する」気持ちが強いことの反面だと感じます。これらの%はかなり高いものです。
順序を考えると、就職アルバイトがうまくいかず、30代に入って自由業型芸術家の傾向が強まってくるのかもしれません。
男女別では、回答「3」(とても望んでいる)、「2」(どちらかといえば望んでいる)が女性で半数、男性で3割強ですから、女性の方がより強い傾向を示しています。
一般にこれらの職業は、安定性では就職よりも弱く、女性が希望しているわけで、それがこのアンケートの範囲でも表れているのです。
[SOHO] および [自営業]
自由業型芸術家の、より職人的なものがSOHOになるのでしょうか。
SOHOとして考えている具体的回答には、パソコン内職、Webデザイン、文書作成、パソコンの教育、語学教室、私塾、書道の先生、ピアノの先生、保育ルームなどが挙げられています。
一部は[自営業]に、別の一部は[自由業型芸術家]に分類してもいいようです。
そういう区分けの不明確さはここでは問えません。
SOHOの回答「3」(とても望んでいる)、「2」(どちらかといえば望んでいる)の割合は、男女とも半数をしめます。
自営業は男性の40%、女性の20%が回答「3」「2」です。SOHO指向が自営業指向よりも高いのです。
その理由には、自力で開業するとしたらSOHOがより容易と考えられ、いま現在が家業として「自営でないので」自営はできない主旨の意見がいくつか見られます。
年齢別にSOHO指向を見ると、31歳以上では回答「3」(とても望んでいる)、「2」(どちらかといえば望んでいる)が60%、21~25、26~30歳でそれぞれ50%で、かなり高い%をしめています。
自営業を年齢別に見ると、26歳以上で回答「3」「2」が40%近くをしめています。これも高い方です。
「就職する」人でない人はSOHO(または自由業型芸術家)であると述べたのですが、実は一部の人は重複し、「就職かSOHO(または自由業型芸術家)か」や「自由業型芸術家をめざしながら就職する」タイプもかなりいるようにも考えています。
自由業型芸術家指向の回答者(「3」(とても望んでいる)、「2」(どちらかといえば望んでいる)の年齢別をみると、31歳以上で半分強、26~30歳で20%、21~25歳で40%程度です。
年代順を考えると、20代後半までは自由業型芸術家をめざし、それでは大変さを感じ始めて就職に転換する。
しかしやはり自由業型芸術家に回帰する――同一人物の調査ではありませんがこのような仮説をつくって経過を迫ってみたくなります。