お答え・わがままを認めていくと引きこもりを卒業しますー赤沼侃史
わがままを認めていくと引きこもりを卒業します
〔質問61〕引きこもりの子を助ける親の態度は
30代になった引きこもりの子どもが、社会に出ようとするときに親の態度として、
助けになることの例、邪魔をすることの例を教えてください。
〔回答61〕わがままを認めていくと引きこもりを卒業します
引きこもりになって3年になる子どもが、最近居間に出てきて、テレビを見るようになりました。
子どもの部屋にもテレビがあるのですが、それを見ないで、ソファに横になって多くの時間を過ごすようになりました。
母親としてごろごろされているので邪魔でしょうがありません。
ある相談機関でそのことを相談したら、引きこもりをやめて出てきたのですが、元気になってきた証拠ですと言われました。
それでも手が届くところにリモートコントローラーがあるのに、母親を呼んで取らせます。
ティッシュペーパーも直ぐそばにあるのに、母親を呼んで取らせます。
そればかりでなく、鼻をかんだティッシュペーパーを母親に捨てさせます。
母親が忙しくて答えられないと、子どもは大声で怒鳴り散らします。子どもはどうしたのでしょうか?
とてもこのような姿の子どもを母親は許せません。
常識的にはわがままでとても許してはいけない子どもの姿です
。しかし子どもの心から言うなら、居間までのつらい心を母親で癒やされたい、癒やしてくれるかどうか母親をテストしたい、母親が子どもを信頼しているのかどうかをテストしたいと反応しています。
この反応は子どもの本能からのテストであり、潜在意識の反応であり、子どもも意識的に行っているのでないです。
子どもに言葉でいろいろと質問しても、子どもは答えることができません。
母親が常識的に子どものわがままな姿を認めないで、しつけをしようとすると、子どもは母親に反発して、また引きこもってしまいます。
母親がこの非常識な子どもの要求を、笑顔で、すぐにそのまま実行すると、子どもは母親がいやがるこの行動をある期間の後やめて、今度は全て自分でするようになります。そ
ればかりか今度は、子どもは社会と関わろうとし出します。
その子どもなりに引きこもりを卒業しようとし出します。
〔2013年6月〕
赤沼侃史・子どもの心研究所(登校拒否研究室)