Job:編集者
編集者
〔2003年原本〕
出版物を企画し、取材し、ライターに依頼して、原稿集め、整理、割り付け、校正など活字(図書)になるまでの作業と指示をする仕事です。図書編集者とかエディターといいます。
書籍と雑誌、月刊誌と週刊誌、タウン誌、業界専門誌などによって仕事のスタイルは変わっていきます。共通していちばん重要と考えられるのは企画です。テーマに何を取り上げるか、取り上げ方(見る角度や対談にするか論文にするかなどの形式)、筆者の選定などが企画内容になります。企画のためには雑学的な幅広い知識と社会を見る目、型にとらわれない発送のしかたが大切です。
インタビューや座談会のセッティングとそのまとめ作業、依頼原稿の受け取り、原稿整理、レイアウト、イラストの依頼、校正、見出しつけ、目次づくり、版下制作の指示、印刷会社との折衝などいろいろな作業があります。このうちインタビューや座談会のテープおこし(⇒フォノライター)、レイアウト、校正などは独自の仕事として、編集者とは別になることもあります。編集者はこれらの仕事のディレクター役でもあります。
仕事量は思いのほか多く、日程がつまってくると残業はもちろん、徹夜作業になり休日返上になることも珍しくありません。不規則な生活になりがちなので健康は大切です。本が好きであること、好奇心が旺盛で社会状況に敏感であること、発想の柔軟さが適性になります。
雑誌記者(編集記者)は、自らも原稿を書く編集者です。インタビューや事件現場に出かけて取材するのは、新聞記者と似ていますが、新聞記者のスピードに対して、雑誌記者は、事件やものごとの奥行きをさぐり出す姿勢が必要となります。
コミック(漫画)の編集者は、新人開拓読者の要望による漫画家養成が重要な仕事です。
レイアウターは、特に写真やイラストを多く扱う雑誌で、レイアウトを専門に担当する人です。ビジュアルセンスを求められ、編集者と協力して仕事をすすめます。
校正者は、原稿と印刷活字の照合・訂正が仕事になります。原稿自体に誤字があり、書かれた事実に誤りがあるのを発見する力も求められています。日本エディタースクールなどで校正技能審査を行っています。
編集者になるための特別な資格はありません。出版社の編集部に入るのが普通です。一般的には大学卒、しかし、高校卒業者がいないわけではありません。専門誌の著者から編集業務に関わっていくこともあります。
編集プロダクションは依頼をうけた企画の編集事務作業をするのですが、本の企画から任されることもあります。
〔給〕は出版社あるいは編集プロダクションによってまちまちで〔低〕から〔高〕まで幅があります。嘱託やフリーターの人も比較的多い。
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