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生きづらさJAPAN

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生きづらさJAPAN

交流情報サイト「生きづらさJAPAN」がオープン 精神疾患、不登校、いじめの経験を共有
精神障害などにより生きづらさを抱えた人向けの情報サイトが4月23日、正式オープンした。
昨年9月の仮オープン以来、同じような境遇の人が集う当事者会などのイベント情報を検索できる機能が人気だ。
そしてこのほど、投稿したりコラムを読んだりできる機能を追加。
新型コロナウイルスの拡大により外出の自粛要請が叫ばれる中、オンラインサロンも随時開催することにしている。
サイトの名称は「生きづらさJAPAN」。
運営するのは双極性障害のなおさん(=活動名、44・東京都)と引きこもり経験者の平野立樹さん(36・横浜市)の2人。
いずれもIT企業で経験を積んだ元システムエンジニアだ。
検索機能はイベントの開催時期、エリア、対象者などで絞り込むことができる。
「今までありそうでなかった」(平野さん)と見られ、1日300~400人がアクセスする人気サイトに育った。
最大の特長は「生きづらさ」の種類を疾患名に限定しないこと。
「不登校」「いじめ」といった経験もキーワードとしてイベント情報を集めた。
疾患名や経験が異なる人同士でも「生きづらさ」で共感し、経験を分かち合えると判断した。
精神障害者らが運営する当事者会の多くは広報する力が弱く、情報を求める側が見つけるのは難しい。
このサイトはこうした問題を解消しようというもので、4月までに65団体が登録した。
過労によるうつで苦しんだなおさん、通算10年間引きこもった平野さんに共通するのは、同じような境遇の人が経験を語り合う当事者会に参加して道が開けことだ。
「誰とも話さず、死と隣り合わせだった」と発病当時を語るなおさん。
当事者会に参加すると睡眠、服薬などにまつわる生きた情報に出会い、モヤモヤが晴れた。
「このほど追加した投稿のコーナーでは、新型コロナウイルスで感じた不安などを吐き出してほしい」と呼び掛ける。
平野さんも「もっと早く当事者会があることを知りたかった。
自分の存在する位置が分からないと不安だが、当事者会ではそれを確認できる」と強調。
「知る」「出会う」「(自らの位置に)気づく」――を多くの人に体験してほしいという。
なおさんや平野さんの問題意識は、障害は社会が作り出すものだとする「障害の社会モデル」(国連の障害者権利条約)とも符合する。
青木聖久・日本福祉大教授(精神保健福祉学)は「生きづらさは、人の中にあるのではなく、人と人との間にある。
発想を転換したり多様な価値とめぐりあったりするきっかけとして『生きづらさJAPAN』は魅力的だ」とみている。
〔2020年5/11(月) 福祉新聞〕

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