ひきこもり当事者発信プロジェクト
所在地 | 大阪府堺市 |
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ページ名ひきこもり当事者発信プロジェクト、大阪府堺市(ひきこもりの動き)
引きこもりの書籍『あたりまえ』からズレても
引きこもり「心の声」聞いて 経験談集を出版
引きこもり経験者の声を集めた「『あたりまえ』からズレても」
引きこもりになっているときの思いや脱却後に振り返った心の動きなど「当事者」の声を集めた書籍を、引きこもりの家族を持つ人や当事者らで組織する堺市のグループが出版した。
「思いを知ることで、家族はもちろん当事者自身にとっても考えや行動が変わるきっかけになれば」と、書籍に託した願いを話している。
掲載した声は、引きこもりになったときに親や世間との間にあると感じる「ずれ」をテーマに、20~30代の引きこもり経験者7人から集めた。
「ひきこもり当事者発信プロジェクト(HHP)」が編集。
「『あたりまえ』からズレても」の書名で、日本機関紙出版センターから発売した(税別1300円)。
自身も引きこもりの子供を持つHHPの西井啓子代表が、「子供が望む対応ではなく母親である自分の価値観を優先して行動していた」と気づき、「当事者の声」を発信しようと企画。
解決を求めて関連書籍などを読みあさった際に、当事者の思いを伝える媒体が少ないと感じていたことも、「書籍化」のきっかけになったという。
高齢の親が引きこもりの中高年を支える「8050問題」が注目されるようになって久しいが、「引きこもりの長期化」も問題。
書籍は、親や家族、世間と当事者との間で引きこもりに対する認識のずれがあることが、早期解決を阻害しているのではないかとの提起もしている。
西井代表らは「(読んでもらうことで)当事者や親が抱える生きづらさが、少しでもましになれば」と期待。つづられた思いは--
《プライドが高かった僕は、ダメになってしまった自分を誰かに見られることを恐れ、そのことがひきこもりになる一番のきっかけとなってしまった》
《不登校やひきこもりになると本人はもちろん、家族も不安定になる。(中略)家族の不安や焦りって、声に出さなくても本人に伝わっちゃう》
《親の言動がひどかったかもしれないけれども、(中略)親だけに責任があるのか》
《社会の主流から私はやはりズレているのでしょう。(中略)家族や大切な人たちとの「認識のズレ」を修正していくことこそが人間の成長にとって一番大切》
--などで、引きこもった経験や社会復帰できた後に感じたことが、当事者自身の言葉で表されている。
編集した一人で自身も引きこもりの経験がある30代の男性は「親と当事者は鏡のようなもの。互いの気持ちを理解することで一方の気持ちが楽になれば、もう一方も楽になることもある」と話した。
問い合わせは西井さん(090・9118・5342)。
〔2020年4/20(月) 産経新聞〕
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