フードバンク岩手
フードバンク岩手
所在地 | 〒020-0887 岩手県盛岡市上ノ橋町1-50岩繊ビル3-7 |
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TEL | 019-654-3545 |
メール | foodbankiwate@gmail.com |
年末年始の食料、困窮者に支援を 盛岡のNPO呼びかけ/岩手県
生活困窮者や児童施設へ食料を支援する「フードドライブ」の活動を続けている盛岡市のNPO法人「フードバンク岩手」が、年末年始に向けて支援を呼びかけている。
12月15日までに8トンを目標に寄付を募る。
学校が冬休みに入り、給食が食べられなくなる子どもがいる家庭などに社会福祉協議会などを通じて食料を支援する。
フードバンク岩手によると、夏休みや冬休みの時期は通常の倍以上の支援要請があるという。
阿部知幸事務局長は「この時期はお歳暮でさまざまな缶詰やノリなどの乾物を受ける家庭も多いと思う。眠っている食べ物があれば寄せてほしい」と話す。
レトルト食品や缶詰、調味料、乾麺、コメなど、賞味期限が1カ月以上の常温保存可能で未開封の食品を求めている。
食品はフードバンク岩手のほか、盛岡市地域福祉課、県公会堂、滝沢市社会福祉協議会などでも受け付ける。
問い合わせはフードバンク岩手(019・654・3545)へ。
〔◆平成29(2017)年11月15日 朝日新聞 東京朝刊地方版〕
(2017衆院選 子どもの貧困)生活困窮家庭、支える 「食べられない子救う」/岩手県
稲の収穫の最盛期は、阿部知幸さん(43)にとっても忙しい。
盛岡市のNPO法人「フードバンク岩手」事務局長だ。
「収穫期に農家にお願いしないと、提供してもらえるコメが確保できない」。
他の食料品は年中確保できるが、コメはこの時期が勝負だ。
フードバンク岩手は、缶詰やレトルト食品、調味料などを、社会福祉協議会などを通じて生活が苦しい世帯に無償で届ける活動を続けている。
阿部さんが特に気にかける支援先が、ひとり親家庭だ。
震災後、仮設住宅の住民に食料品を届けるボランティアをしていたとき、実際に食事に困る家庭を見てきた。
「ごはんが食べられない子どもを助けられないか」と考え、2014年4月に団体を設立した。
寄付などで集める食料は年間約20トン。活動を始めてから毎年1・5倍のペースで伸びてきた。
「食料が必要な家庭が増えているのではと心配している。私たちの活動を知ってもらって伸びていると信じたい」
子どもの貧困率は過去最悪だった13年調査の16・3%から16年調査で13・9%と改善したが、深刻な状況は変わらない。
県独自の指標はないが、国の子どもの貧困対策推進法を受け、「いわての子どもの貧困対策推進計画」を16年に策定した。
生活保護世帯や生活困窮世帯の子どもへの学習支援、子どもの「居場所」づくりのほか、生活が厳しい家庭への住宅支援なども盛り込んだ。
〔◆平成29(2017)年10月16日 朝日新聞 東京朝刊地方版〕
盛岡市とNPO、生活困窮者支援に重点 回収食品仕分け、要望聞き提供/岩手
食べきれなかったり流通に乗らなかったりして保管されたままの食料品を寄付する「フードドライブ」の活動が県内でも広がっている。
「食品ロス」の削減にとどまらず、生活困窮者の支援に重点を置く団体もつくられ、県内ではNPO法人「フードバンク岩手」が盛岡市と協力し、庁舎内に窓口を設置するなど支援に力を入れている。
盛岡市は昨年10月、市庁舎の地域福祉課の前に食品を回収するポストを設置した。
同課は「設置当初よりは減ったが、たびたび訪れ食品を寄付してくれる人もいる」と話す。
フードバンク岩手が回収した食品を仕分けし、生活困窮者相談所や支援団体、福祉施設などに提供している。
フードバンク団体と自治体の連携について、日本フードバンク協会(事務局・東京)の担当者は「全国でもまだまだ例が少ない。これから増やそうとしているところ」と話す。
フードバンク岩手では、細やかな聞き取りから食料品セットの発注書を作っている。
全国でも珍しい取り組みだ。
家族構成や経済状況、アレルギーの有無など、どのような食品を渡すのが最適か考えるためだ。
例えば、1人暮らしの高齢者には、喉につまらなさそうな食品。
ライフラインが止まっている家庭には、缶詰など調理する必要のない物が重宝されやすい。
阿部知幸事務局長は「顔を見ながら食品を渡すことで、信頼関係ができる」と説明し、「助けて」と言い出しやすい空気が生まれると指摘。
「私たちの役割は、生活課題の根本的な解決を目指すための後方支援」と強調する。
特定NPO法人インクルいわて(盛岡市)が運営する「子ども食堂」では、この活動を通じ、調味料や菓子などを受け取っている。
4月下旬のある日のメニューはオムライス、お吸い物、ポテトサラダ、トマトのあえ物……。
親子連れらが和やかにテーブルを囲んでいた。
フードバンクから提供されたマヨネーズなどを使用したといい、調理したスタッフは「のりをもらった時は、2月に恵方巻にした。季節感が出て、子どもたちも喜んでくれた」と語った。
インクルいわての山屋理恵理事長は「お菓子やお茶などがあると、心がほっこりするのですごく大事。悩みなども打ち明けやすくなる」と話した。
〔◆平成29(2017)年5月13日 毎日新聞 地方版〕
生活困窮者支援に備蓄品 本紙が寄贈 非常食9000食など =岩手
読売新聞東京本社は22日、読売新聞販売店向けに備蓄している災害時の非常食約9000食分などを、生活困窮者への支援活動を行う盛岡市のNPO法人「フードバンク岩手」に寄贈した。
贈ったのは、お湯を入れるだけで食べられる白米やみそ汁、サバのみそ煮など計8930食分と単1~4の乾電池計1000セット。
この日は、本社販売局の矢ヶ崎貢総務らがフードバンク岩手の事務局を訪れ、伊勢昭一理事長に目録を手渡した。
伊勢理事長は感謝状を贈った。
矢ヶ崎販売局総務は「生活に困っている人が、一日でも早く自立する手伝いになれば」と話した。
伊勢理事長は「簡単な調理で食べられる非常食はとても便利。有効に活用したい」と述べた。
フードバンク岩手は2015年1月の設立で、企業などから食料品の提供を受け、岩手県内の生活困窮者向けに配布している。
昨年は延べ約1000世帯に支援を行った。
読売新聞東京本社が寄贈した非常食や乾電池は、困窮者向けの相談所などを通じて配られるほか、秋田、宮城両県のフードバンクにも送られる予定。
フードバンク岩手は、賞味期限が1か月以上残る未開封の缶詰やレトルト食品などの提供を呼びかけ、寄付を募っている。
問い合わせは、同法人(019・654・3545)へ。
〔◆平成29(2017)年2月23日 読売新聞 東京朝刊〕