埼玉県の子ども食堂
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子ども食堂 参加条件「誰でも」8割 県が初調査、76カ所で活動を確認 県南部に多く活発 /埼玉
地域の子供に無料や低額で食事を提供する「子ども食堂」について、県は初の実態調査の結果をまとめた。
少なくとも全63市町村の過半数に当たる32市町76カ所での活動が確認された。
県はホームページで、活動場所や連絡先の公開を認めた子ども食堂のリストを掲載している。
子ども食堂は、経済的な理由から家庭で満足に食事を取れない子供を支援するだけではなく、子供が一人で食事を取る「孤食」の改善、地域の交流など、運営者によって力点が異なり、場所や規模も多様だ。
県が運営関係者と意見を交わす中で、「支援が必要な家庭に情報が届いていない」との声が寄せられ、県内の活動の把握を進めることにした。
調査は今年5~8月、市町村と、県内の子ども食堂27カ所が参加する「県こども食堂ネットワーク」を通じて実施し、76カ所から回答があった。
市町村別では、所沢市が7カ所と最多で、さいたま、川口の両市と三芳町が6カ所、東松山、狭山、上尾の3市の5カ所などが多かった。
東京都に近く人口の多い南部で活発な傾向がうかがえた。
子供の参加条件は、「誰でも」が61カ所(80%)に上り、経済的困難度や地域などで「限定的」としているのが14カ所(19%)。
大人は「誰でも」が53カ所(70%)、「限定的」が20カ所(26%)だった。
活動回数は63カ所が「定期」と答え、月1回31カ所(41%)、月2回16カ所(21%)、週1回9カ所(12%)などと続き、週5回以上も5カ所(7%)あった。
調査に協力した同ネットは今年4月に発足し、運営のノウハウや情報の共有を図っている。
同ネット代表で、越谷市で「越谷こども食堂」を運営する野口和幸さん(50)は「これまでなかなか実態が見えなかった子ども食堂が76カ所もあったのは驚きだが、中には子供や保護者が『貧困家庭』と見られる恐れがあるのに配慮し非公開の活動もある。
食材の確保や衛生管理を中心に情報の共有を進め、子ども食堂間のつながりを強めていきたい」と話している。
子ども食堂の一覧表を掲載している県のホームページアドレスは
「http://www.pref.saitama.lg.jp/a0607/shoushi/kodomoshokudou.html」。
14日現在、県が把握した子ども食堂は34市町の80カ所に増え、うち67カ所を一覧表に掲載している。
情報は随時更新される。
〔◆平成29(2017)年9月20日 毎日新聞 地方版〕