フードバンクとまこまい
所在地 | 北海道苫小牧市 |
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ページ名フードバンクとまこまい、北海道苫小牧市、(フードバンク、無料食堂)
無料食堂や催し フードバンク1年 困窮家庭に食品 広がる支援 長期保存用 確保が課題 苫小牧
家庭などで余った食品を生活に困窮する人に提供する「フードバンクとまこまい」が苫小牧市内で始まって1年がたった。
運営するNPO法人「ワーカーズコープ」は寄贈食品を調理して提供する食堂を5月に開設。
支援の輪が徐々に広がる一方、長期保存できるインスタント食品の寄贈が少ないなど課題も多い。
フードバンクは市内で公共施設の運営をしているワーカーズコープが、市社会福祉協議会や市民有志の協力でスタート。
昨年6月に寄贈を受け付け、翌月から希望者に提供している。1年間で寄贈は約1200件。
菓子類や乾麺、米などが多く、利用件数は約250件に上った。
ワーカーズコープの松崎愛さん(34)は「スタート当初は寄贈は多かったが、徐々に減り、大口提供者に頼る時期が続いた」という。
ただ、ここ1カ月で寄贈は増え、1日2、3件に。利用者も同5人程度に増えた。
きっかけは5月に開始した無料食堂「ぽっけごはん」。生鮮食品を調理して提供しようと市営住宅「ななかまど12」(市弥生町2)1階の交流施設「ハグ」に設けた。
交流施設には、高齢者や親子連れなど1日15人程度が訪れ、野菜や魚などの提供が増えた。
食堂ではそば打ちのイベントなども開催。
地域の憩いの場となり、連日のように訪れるという近くの島崎イツ子さん(68)は「1人暮らしなので食事が寂しかったが、友達もでき、毎日が楽しい」と笑顔で話す。
課題はインスタント食品の安定確保。
大口寄贈が期待できるスーパーなど食料品店の協力がほとんどなく、松崎さんは「今後も企業を含めさらに協力を呼びかけたい」と話している。
食品受け付けはアイビープラザ(本町)など8カ所、食品受け渡しは「ハグ」など3カ所で行っている。
問い合わせはフードバンク事務局(電)080・3089・3856へ。
〔◆平成29(2017)年7月7日 北海道新聞 朝刊地方〕