カスタム検索(不登校情報センターの全サイト内から検索)

 
Clip to Evernote  Twitterボタン  AtomFeed  このエントリーをはてなブックマークに追加  


お答え:近くに相談を継続できる人を見つけるー松田武己

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
2017年7月11日 (火) 12:16時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
移動: 案内, 検索
Icon-path.jpg メインページ >> 不登校・引きこもり質問コーナー > 不登校の質問 > お答え:近くに相談を継続できる人を見つけるー松田武己

親の思いだけでなく近くに相談を継続できる人を見つける

〔質問140〕中学生が不登校になりこのまま仕事に就けなくなると心配
不登校のまま2年生になった中学生
以下は手紙による相談とそれへの返事です(固有名詞は除いています)。

中学生の息子の不登校について相談します。
去年の9月から学校に全く行かなくなりました。
小学校の時はとても真面目な子でした。
中学校に入学したら、急に勉強もあまりしなくなり、成績も急に悪くなりました。
中学校の勉強は急に難しくなり、仕方がないと思い、うるさく言わなかった。
中学校では部活を決めなくてはならず、体育系が苦手です。
パソコンの操作と鉄道関係が好きですが、あいにく中学校はそれらの部活がありません。
結局、合唱部に入りました。
合唱部では男子が3人しかいません。
合唱部は夕方遅く活動し、学校から帰ると勉強どころか、すぐに寝てしまう。
様子がおかしくなって来たのは、5月のゴルデンウィーク明けです。
学校を2日間休み、その後は普通に行きました。
6月には急な熱が出たので、約3日間学校を休みました。
7月に入り、夏休みの前に前期テストを受け、それを終わったら行かなくなりました。
終業式だけはむりやり行かせました(耐震工事が始めるため、荷物を持って帰らなければならない)。
夏休みの間は部活にも顔を出さなくなりました。
合唱部の担当の先生に聞くと、声換えも出て来たから、部活に出たくないのかなと言われました。
親としては、その部活が合わないから、学校に行きたくなくなったかなと思いました。
親も担任も部活が嫌だったら、辞めてもいいよと言いました。
9月からは学校の運動会が終わったら、行かなくなりました。
家ではパソコンで鉄道関係のメールをしたり、撮った写真を補正したり、鉄道のブログを書いたりしています。
不登校になってから、生活リズムも乱れています。
昼夜逆転になりました。
11月に子供の心の診療科に通い始めました。
初めは一緒に通院しましたが、年が明けたら完全に引きこもりになりました。
学校は行っていないけど、4月にそのまま2年生になりました。
このままの状態で、中学校を卒業してしまうと先が心配です。
子供の心の診療科ではいずれは自分から勉強し出して、立派に社会人になる人もいますから「心配しなくていいですよ」と言われました。
しかし、20歳になっても仕事にも行けず、ずっと家に居て、両親はだんだん年もとるし、先がとても心配です。
最近、そんな若者が増えているからです。
知り合いの方に話したら、「このままだったら、大人になってもずっと家にいると思うので、全寮制中学・高校に行かせた方がいい」と助言されました。
そうなのかなと思ってしまいました。
どのようにすれば、いいのでしょうか。

〔お答え140〕親の思いだけでなく近くに相談できる人を見つける
近くに相談を継続できる人を見つける
子どもを見ていないなかで、文章だけで判断するのは不安があるものです。
これまで多くの相談を受けましたので、その経験から感じることを参考意見にいたします。

子どもさんは繊細な感性を持っているのではないでしょうか。
思春期以降になるとそれが働いて周囲の人の様子が気になるのです。
中学校に入ってから勉強しなくなったのは、その気配りエネルギーに精力を取られて勉強どころではなくなったのではないのか。
学校では周囲の全員に迷惑にならないように、気を配って生活をしているように思います。
そういう人も自分の趣味には集中できますし、とくに独りで出来るものは楽しく集中できます。
パソコンや鉄道ブログは子どもさんにとりそのようなものに当たると推測できます。
学校を休むのは、こういう背景を知ればそれなりに理解が出来ます。
その休みの間に、子どもがこの作業をどれだけできるのか。
心の診療科の先生は、その作業が相当できる子どもの事情をさしています。
たぶん60%から70%の子どもは大丈夫レベルにたどり着きます。
しかし誰が大丈夫なのかをいうのは、実際に子どもさんを見ないなかではわからないというしかありません。
子どもさんは自分を振り返っていると思います。
途切れ途切れですがいろいろな場面での友達とのかかわりを振り返り、結論を出せないまま消し去り、また別の場面が思い浮かび、そんなことを繰り返しています。
合い間にパソコンをし、鉄道を調べて休み、気分転換を図ります。
この作業はかなり時間がかかります。
問い詰めてもわかりません。
なぜ学校に行かない、どうして休むのかといわれても、何をどう答えればいいのかわからないのです。
「なぜ答えない!」などと問い詰められると顔を合わせるのを避けるようになりますし、自室から出なくなることもあります。
休み、振り返り、自分を考え、どうすればいいのかを頭というよりも体の表現として考えている感じがします。
親は「待っている」、信頼して待っているのがいいと思います。
高校進学において全寮制高校は悪くない気がします。
それは子どもが考えた結論と、これからの行き方がおおよそ一致する可能性があるからです。
それは子どもさんがその気になる、「行ってもいいよ、行こうかな」というような条件が前提です。
親の一方的な思いではうまくいかないことが多いです。

以上は、私の相談事例を思い起こし、かなりの推測を交えて書いたものです。
短時間で事態が変わるとは思えませんので、近くに相談者を見つけときどき相談を続けるのがいいと思います。
〔2011年8月24日〕
回答者と所属団体
松田武己不登校情報センター相談室

 

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
地域
不登校情報センター
イベント情報
学校・教育団体
相談・支援・公共機関
学校・支援団体の解説
情報・広告の掲載
体験者・当事者
ショップ
タグの索引
仕事ガイド
ページの説明と構造
ツールボックス