お答え:やめさすよりも活用する方向がいいです―木村茂司
やめさせるよりも活用する方向がいいです
〔質問035〕パソコンゲームをやめさせる方法は
パソコンゲームばかりしています。
姿勢や健康に悪いので止めさせるいい方法はありませんか。
〔お答え035〕やめさせるよりも活用する方向がいいです
学校へ行かないで、話しもしないで、一日中ゲームだけしている、という人の中に、発達障がいをもっている場合があります。
他人と話があわない、話している意味が理解できない、何と話していいかわからない、何か言うと相手が変な顔をしたり、無視したり、からかってくる。
こんなことが続くと、他人と話さなくなり、一人でゲームをしているしかなくなります。
やめさせようとすると、よけいこもってしまって、一日中部屋から出てこなくなったりもします。
相談に行くと、パソコンをやれないようにしなさいとまで言われることもあります。
しかし、無理矢理できないようにすると、爆発して大あばれすることもありますので用心しないといけません。
しかることをやめ、こもったりしなくていいように自由にさせ、できれば子どものしているゲームを見ているようにしたり、ゲームの話しをしたりできるようになれるといいですね。
少しずつ親子関係をよくしていくことが大切でしょう。
そして少しずついっしょに食事したり、食器を洗ってもらったり、手伝いをしてもらえるようになるといいです。
S君は、中学生になってから学校へ行かなくなり、心療内科で診断してもらったら、アスペルガーといわれました。
ずっと小学校でも話してなくて、家でもあまり話しませんでした。
一日中パソコンをして、中学卒業後は高校も行きませんでした。
困った親がフリースクールに相談に行くと、フリースクールからパソコン入力の作業を頼まれました。
フリースクールの生徒に通知する文章やホームページに入れる文章などです。
短い文で、ていねいに手書きされているのでわかりやすく、パソコン入力してメール送信するようになりました。
そうしているうちに、フリースクールの生徒ともメール交信がはじまり、家の年賀状も作ってくれるようになり、ゲームばかりでなくなり、家族と話すようにもなりました。
そうしているうちに、フリースクールからのすすめで、通信制高校に入ることになりました。
パソコンをやめさせようとするのでなく、パソコンを使って道が開けるように考えるほうがうまくいくと思います。
回答者と所属団体
赤門学習塾・木村茂司