ページ名日野市社会福祉協議会、東京都日野市、（子ども食堂・フードバンク、社会福祉協議会）
食に苦しむ子供救済へ連携 日野社協とＮＰＯ法人が協定
子供の貧困対策、生活困窮者支援を効果的に進めるため、日野市社会福祉協議会とＮＰＯ法人フードバンクＴＡＭＡ（八王子市中町）は、食料品の配布先情報の相互提供、啓発活動などに関して連携協定を結んだ。
両者が協力して「食に苦しむ子供を見つけ出し、支援の手をさしのべたい」（日野社協）としている。
協定は広く生活困窮者の支援を目的としているが、とりわけ、「子供の貧困連鎖を断ち切ること」に重点を置く。
フードバンクＴＡＭＡは昨年６月に発足し、日野、八王子、立川市が主な活動エリア。
カルビー、丸紅といった大企業から地元企業まで15の協賛企業や個人から食料品などの寄付を受けて、子供食堂や低所得世帯向けの無料塾、児童養護施設など20以上の施設に無償で提供している。
こうした活動では、個人情報保護がネックになり、「思うように支援を届けることができず、歯がゆい思いをしている」（フードバンクＴＡＭＡの神山治之理事長）。
このため、社会福祉協議会のような公的機関と連携することで、困窮者や困窮者支援に当たるボランティア、支援団体などの情報提供を受けて支援を拡大する。
日野社協にとってもコストをかけずに困窮者支援を充実させるメリットがあるほか、両者の協力をアピールすることで「困っている人、組織に積極的に支援をつないでいく」（奥住日出男会長）という。
政府によると、平均的所得の半分未満で暮らす子供の割合は平成24年に16・3％と過去最悪を更新。
子供の６人に１人が貧困下にある計算で、食に問題を抱えた子供たちに無料や安価な食事を提供する子供食堂、これらの施設に無料で食料品を提供するフードバンクの活動が注目されている。
〔◆平成29（2017）年2月20日 産経新聞 東京朝刊〕
