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◆ひとり親家庭:「困窮防げ」 沼津市が相談窓口 専任職員が対応、確実な支援へ /静岡
困窮しがちな母子家庭、父子家庭の生活全般の相談に応じる「ひとり親家庭専用相談窓口」を沼津市が今春設置した。
どこに、誰に相談したら良いのか分からず悩むひとり親を支え、ひいては子供の幸福をという試みだ。
市こども家庭課に専用相談窓口を設けたほか、専任の相談員への直通電話(055・934・4868)、相談専用メールアドレス(hitorioyashien@city.numazu.lg.jp)を設けた。
静岡、浜松に次ぎ県内3市目。
静岡、浜松は母子寡婦福祉会などに相談を委託するが、沼津市は市職員が応じる。
決まった人が対応することで信頼を得る狙いがある。背景にひとり親の貧困がある。
2014年8月実施の「静岡県ひとり親家庭実態調査」によると、母子家庭の年収は100万~150万円の割合が最も多く、200万円未満が52・9%を占める。
父子家庭も300万~350万円の割合が最多と決して余裕はない。
そのうえ、格差拡大で貧困家庭が増えている。
沼津市では09年に1万130人いた0~5歳の子供が、14年には8697人に減るなど少子化が進む。
その半面、児童扶養手当受給資格を満たす親は09年は1674人だったが、14年は1840人と増えた。
一方、福祉制度はあまり知られていない。
ひとり親家庭実態調査で、児童扶養手当や母子家庭医療費助成は9割以上の親が知っていたが、母子生活支援施設や子育て短期支援事業は半数以上の親が知らなかった。
沼津市は「まずは専用相談窓口設置を知ってもらえなければ」と、児童扶養手当の書類に窓口開設のチラシ封入を検討している。
同市の土屋仁志こども家庭課長は「支援に確実につながる相談態勢強化が求められていた」と説明した。
〔2016年6月17日・貧困ネット、平成28(2016)年6月8日 毎日新聞 地方版〕
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