海老名おやじの会
海老名おやじの会
所在地 | 神奈川県海老名市 |
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「海老名おやじの会」の会長を務める 阿部 洋秋さん 中新田在住 44歳
多様性を認め合える社会に
○…12年前に自ら旗振り役となり、わかば学園に通う障がい児の父親たちの情報交換の場として結成した「海老名おやじの会」。
以来、父親同士で熱く語り、励まし合い、時には愚痴を吐き出すことでハンデキャップのある子育てに役立ててきた。
自身が発達障がいと診断されたのを機に、今回初めて市民向けの勉強会を開催する。
「障がいをもつ子の親であり、支援無き時代を生きてきた当事者として、リアルな経験や思いを伝えていきたい」
○…重度の自閉症と知的障がいがある息子は、支援学校高等部の3年生。
一昨年、思春期特有のイライラから荒れる息子の姿がかつての自分と重なった。
「困り感や荒れ方が自分と全く同じで、ひょっとして自分も発達の凸凹があるのではないか―」。
後ほど医師から発達障がいと診断された。
「学校でも社会でもうまくやれなかったのは、自分の努力不足ではなくて障がいの特性だったんだと分かり、すっと霧が晴れるような気持ちだった」
○…今思えば、特性は幼い頃から多く見られた。
何度注意されても衝動的に動き回ったり、自分本位に隣の子に話しかけるなどの問題行動が目立ちいじめや不登校を経験。
「周囲の理解は無く、自分はダメなんだと責め続ける人生だった」。
今もなお、トラブルやハラスメントに伴う不眠症や躁うつ病などの二次障がいと闘っている。
○…一方で興味がある物事への集中力や独創性、行動力など、特性による強みを活かし、バンド活動や同会の舵取りなどで才能を発揮することも。
「本人や周囲の早期からの理解があれば、自分のように苦しむこともなく、社会に適応できる。
障がいの有無に関係なく、互いの多様性を尊重し、安心して暮らせる共存社会のために、自分の経験を伝えていきたい」
〔2019年8月9日タウンニュース海老名版〕