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ばら教室KANI

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ばら教室KANI

所在地 岐阜県可児市
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にほんでいきる  外国からきた子どもたち 初の全国調査 就学不明、情報共有へ 自治体、転出時の切れ目カバー
文部科学省が、日本に住民登録している外国籍の子どもの就学状況の調査に初めて乗り出す。一部の自治体は独自に調査に取り組み就学につなげてきたが、転居などで再び就学不明になる外国籍児も少なくなく、限界を指摘する声もあった。
全国調査の方針に対し、こうした自治体や専門家らは「全ての外国籍児の実態を把握する画期的な調査で、就学促進につながる」と期待を寄せる。
  「市外に引っ越した外国籍の子が、継続して学校に通っているか問い合わせると『就学義務がないので確認できない』と言われることがある」。
16年前から、全国に先駆けて就学状況を調査してきた岐阜県可児市の担当者は、ため息をつく。
製造業の工場が集まる可児市には、人口の約7%にあたる7456人(2月1日時点)の外国人が住む。
市は2003年、外国籍児のいる全世帯を訪問し、学校に通っていない不就学児を多数発見したことから「不就学ゼロ」を宣言。
市と国際交流協会などが連携して訪問調査を継続するとともに、不就学児が学校になじめるように、日本語を初歩から教える「ばら教室KANI」を設置してきた。
だが市外に転出すると、支援が途切れてしまうことも多い。
日本人の場合、転校先に児童・生徒の学習状況を記録した「指導要録」の写しを送り引き継ぎをするが、外国籍児は保護者が転校先に「就学願」を出さないと、就学義務がないことを理由に指導要録の受け取りを拒まれることもある。
09年から同様の調査を始めた三重県松阪市の担当者は、17年度の訪問調査で不就学の幼い兄弟を確認した。
「日本語が話せない」と訴えたため、支援を始めたが、間もなくして市外に転居してしまった。
転出先の自治体に兄弟の情報を伝えたが、就学したのかは分からなかったという。
市は「全国調査を実施して就学を促す取り組みが広がれば、情報共有もしやすくなる」と話す。
外国籍の子どもの就学状況に詳しい愛知淑徳大の小島祥美准教授は「就学状況を把握していない自治体は多く、学校に通うことができていない外国籍児は相当数いるはず。1回の調査で終わらせずに関係者が協力体制を築き、不就学児をなくす仕組みを作ってほしい」と話した。
〔◆平成31(2019)年3月5日 毎日新聞 東京朝刊【奥山はるな、堀智行】〕

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