発達障害
サイト内の発達障害の相談・対応施設
山形大学教職研究総合センター・心理教育相談室 (山形県山形市)
チャイルドケア・カウンセリング こども塾 (山形県上山市)
心理発達サポート水戸 (茨城県水戸市)
さくらカウンセリング室(訪問) (茨城県笠間市)
小山市青少年相談室 (栃木県小山市)
日光市教育相談室 (栃木県日光市)
みどりクリニック (群馬県高崎市)
コスモス心理相談室 (千葉県松戸市)
Whereabouts (東京都板橋区)
フリースクール英明塾・NPO JENOC (東京都江戸川区)
NPO法人 不登校情報センター・相談室 (東京都江戸川区)
日本催眠心理研究所 (東京都渋谷区)
心の談話室「太陽」 (東京都杉並区)
NPO法人 日本子どもソーシャルワーク協会 (東京都世田谷区)
CCPコミュニティ心理臨床研究所 (東京都中野区)
東京大学心理教育相談室 (東京都文京区)
青山心理発達相談室 (東京都港区)
奥多摩町教育相談室 (東京都奥多摩町)
NPO法人 ライブリー (東京都立川市)
神奈川大学心理相談センター (神奈川県横浜市神奈川区)
カウンセリングルームセンター南 (神奈川県横浜市都筑区)
アララギ学院(メンタル相談) (神奈川県横浜市中区)
こころのフリースペース・ポレポレちがさき (神奈川県茅ヶ崎市)
希望の光 心の相談室(カウンセリングセンター) (神奈川県藤沢市)
ぴゅあカウンセリングルーム (福井県鯖江市)
都留市教育研修センター 教育相談室 (山梨県都留市)
いのちの森の学校 (長野県長野市)
ながら心理相談室 (岐阜県岐阜市)
レーベンインスティテュート (岐阜県関市)
心理・教育・アートの基礎屋(メンタル) (静岡県浜松市中区)
マザリーカウンセリング (静岡県浜松市浜北区)
檀渓心理相談室 (愛知県名古屋市昭和区)
長岡治療院 (愛知県名古屋市天白区)
木村登校拒否相談室 (愛知県名古屋市中区)
音と香りとハーブのお店 健康堂施術所 (愛知県安城市)
子どものためのあいちAAC研究所 (愛知県春日井市)
グッドハート (滋賀県草津市)
メープル・クリニック (滋賀県草津市)
CBTセンター (滋賀県彦根市)
大阪あべのカウンセリングルーム (大阪府大阪市阿倍野区)
谷町こどもセンター (大阪府大阪市中央区)
みどりトータルヘルス研究所カウンセリングルーム (大阪府大阪市中央区)
森ノ宮子ども相談室 (大阪府大阪市中央区)
コミュニティ総合カウンセリング協会 (大阪府大阪市淀川区)
医療法人 愛香会 奥山医院 (大阪府門真市)
関西大学 心理臨床カウンセリングルーム (大阪府吹田市)
姫路市立教育相談センター (兵庫県姫路市)
ライフデザインカウンセリングルーム (奈良県奈良市)
医療法人 石谷小児科医院 (鳥取県鳥取市)
杉原心理相談室 (広島県広島市中区)
広島国際大学心理臨床センター (広島県広島市中区)
広島萌星館 (広島県広島市中区)
みなみストレス内科クリニック・みなみストレスカウンセリング (広島県広島市南区)
自由館 (広島県福山市)
特定非営利活動法人山口発達臨床支援センター (山口県防府市)
徳島文理大学 臨床心理相談室 (徳島県徳島市)
みとも社会福祉士事務所 (香川県高松市)
高知心理療法研究所 (高知県高知市)
発達障害のニュース
【発達障害】園から専門医の診断をすすめられた…冷静に判断するために考えたいこと
子どもが通っている園の個人面談で、先生から「○○君は集団行動をとるのが難しい状態です。言葉も遅く心配ですので、一度専門機関を受診なさったらどうでしょうか」。
こんな風に言われてしまいました。
さて、あなたは激怒しますか? それとも、聞く耳を持ちますか?
『発達障害に生まれて-自閉症児と母の17年』の立石美津子がお話しします。
発達障害とは
学習障害(LD)注意欠如/多動症(AD/HD)自閉症スペクトラム(ASD)
発達障害の疑いのある子どもは、全体の6.5%存在すると言われています。
受け入れられないのが当たり前
園の先生は他人、我が子は「自分がお腹を痛めて産んだ家族」。
「もしかしたら、発達障害の疑いがあるのでは」と他人から言われて、「ハイ、わかりました。では病院に行ってみます」と素直に言える親は少ないのではないでしょうか。
筆者の場合、息子が2歳のときに専門医師から診断されましたが、医師に対して怒り、「担当医を変えてほしい」と看護師に詰め寄ったくらいです。
ですから、専門家でもない保育者から言われたら尚更だと思います。
親は子どもの将来に夢や希望を持っていたのに絶望します。
このように、そもそも、他人と親とでは受け止める気持ちのレベルが違います。
幼稚園、保育園の先生方へ…
「あの保護者はいくら話をしても聞く耳を持とうとしない」と嘆かないで、自分に置き換えてみて今一度、考えてほしいと思います。
障害が重ければ、受容も早い
障害を受け入れる親は“受け入れざるを得ないほど、子どもの障害がある程度重い”のではないでしょうか。
ですから、園に入る以前に「視線が全く合わない、親を追わない、抱っこしても反り返って拒否する」など顕著な状態があって、既に病院で診断を受けていることもあります。
そして、入園したときには、もう障害を受け入れていて「うちの子は自閉症なので宜しくお願いします」となっています。
こうなると園側も対処しやすくなります。
また、ダウン症などの染色体異常は染色体を調べればわかります。
これに対して発達障害は採血したり脳のMRI撮影をして明確にわかることはないので、「そんなことはない」と受け入れないケースも度々起こります。
障害が軽ければ、受け入れがたい
障害が重くなければ…
「他にも似たような子どもはいるじゃないか」
「個性の一つなのだから、そんなこと言わないでほしい」
と拒否したくなります。普通の子に近ければ尚のことです。
「今は集団行動がとれず、言葉も出ていないけれど、私が頑張らせれば、周りの子と同じことが出来るようになるに違いない」と期待します。
また、子どもと長く接している母親は「なんだか怪しい」と違和感を抱き、「専門機関を受診したい」と願っていても、夫や姑が断固拒否するケースもあります。
これで家族の間に溝が出来てしまうこともあります。
障害が軽くても問題行動視され、茨の道を歩む
幼い頃に障害に気付き、障害特性に合わせた育て方やサポートをすることで、子どもは過ごしやすい日常を送ることが出来ます。
小学校入学時に知的遅れがなく特別支援学級に入れなくても、通常学級で配慮を受けながら学校生活を送ることが出来ます。
補助の先生を付けてもらったり、音に過敏な場合はヘッドフォンの着用をしたり、文字が読めない場合は音声ソフトを使って学習するなどがその例です。
近年では通級による取り出し指導も充実してきていますし、障害者差別解消法の施行により、合理的配慮も求めやすくなりました。
けれども肝心の親が、園から言われても受け入れない、または母親が受け入れても…夫から「お前の躾の仕方がなっちゃないから、集団行動がとれないんだ」や姑から「言葉がけが少ないから、愛情不足だから、言葉が遅いんだ」と責められることも。
こうして母親が家庭でも孤立無援状態になっていて、対応が進まない…こうなると、子どもは家庭でも園でも、やがて入学する小学校でも担任、クラスメイト、他の保護者から理解されなくなります。厳しい叱責を受けたり、苛めにあったり…。
やがて子どもは「僕は価値がない人間だ」と自信をなくし、自己否定し、茨の道を歩むことになります。
元々あった障害以外に周りの対応の悪さにより、こじらせ不登校、心の病、問題行動などの二次障害を起こすリスクが高まります。
これは本来防げたはずのものです。
言わない園の先生の心理
子どもが発達障害であることを家族が理解すれば、様々な対応を園もでき、結果子どものためになりますので、何とか伝えようとはするのですが…
発達障害の疑いを伝えると…
親から攻撃された「うちの子を障害児扱いして」と激怒し、「行政に訴える」と言い出された「うちの子の問題行動は担任に指導力不足だからだ。子どもの問題に責任転嫁している」と詰め寄られた他の親を味方につけるために、担任の悪口を言いふらされた。
こんな現実もあるようです。結果、心の病を発症してしまう先生もいます。
一度、こういうことが起こると、保護者との関係悪化を恐れて、なかなか園として言い出せなくなります。
園の先生は勇気をもって言ってくれている
「卒園したら自分達の責任は果たしたことになるから、黙っていよう」と期間限定で割り切って仕事をしている職員もいると聞きます。
でも、進言してくれる先生は、「親御さんがショックを受けてもいい。一時的に傷ついてもいい。でも、ここを通過しなければこの子の明るい未来はない」と、これから長く続く子どもの人生を考えて心から心配し、相当の覚悟と勇気をもって言ってくれているのです。
親も先生も親も見ている方向は「子どもの幸せ」です。
幼稚園、保育園の先生は大勢の子ども達を見ている専門家です。気づくのも早いです。
「お子さんの行動が気になる」と言われたとき、心にシャッターを下ろさずに、聞く耳を少しだけ持ってみませんか?
ある保護者からの言葉
ある保護者からの言葉をご紹介します。
「幼稚園の担任の先生から、「〇〇君の行動や言葉で心配な面がありますので一度、専門医に診てもらったらどうですか?」と言われました。
奈落に落とされた感覚で、幼稚園帰りも自宅にいても、涙がずっと出ていました。
普通なのに、ただこだわりが強いだけなのに。幼稚園の先生を恨みました。
ある時主人から、「先生は優しいから、遠回りで〇〇(息子)の事を心配して言ってくれているんだ!一度受診しろ!」と言われ、目が覚め、近所の小児科に連れて行きました。
行った小児科で「ここでは診断はできないが、みるからに自閉症で間違いないでしょう」と言われ、その日からずっと、「自分に悪い遺伝があるんだ。母親失格なんだ」と自らを責めていました。
その後、専門機関に行き自閉症と診断をもらい、「自分の育て方のせいでも、息子の努力不足でもないんだ」とある意味ホッとし、少しずつ光を見いだせて、楽しく過ごせています。
幼稚園の先生からの一言がなければ、早期発見ができず、どこかで孤立し、息子に悲しい思いをさせていたと思います。
幼稚園の先生も保育園の先生も伝える側は、勇気ある素晴らしい行動で、尊敬しています。
息子を救って頂き、感謝しかありません」
幼稚園、保育園の先生方へ
園は診断する場ではありません。
でも、違和感を覚えたら保護者に専門機関に相談に行くように伝えるだけでいいのです。
“子どもを育てるという責任のある仕事”をしているのですから、勇気をもって伝えてほしいと思います。
皆さんはこのことをどうお感じになりますか?
〔2018/11/19 ウレぴあ総研(ハピママ*/立石 美津子)〕