地方在住者から夜間中学校について問い合わせ
地方在住者から夜間中学校について問い合わせ
西国の中核都市に住む方からの問い合わせです。
17歳になる息子は小学校・中学校と不登校気味であまり勉強をしていません。
中学校を出ると(形式卒業といいます)そのまま働いています。
先日、NHKで夜間中学校の紹介がされたのを見て、夜間中学校に行きたいと言い始めています。
どうやら車の免許を取りたいのですが学科試験に自信がなく、夜間中学校ならと考えたようなのです。
いくつか問題があり、どうするかを話しました。
(1)夜間中学校、および自主夜間中学校はきわめて数が少ないです。
電話をいただいた方の町にはありません。
現存する夜間中学校に行くには新幹線で30分以上はかかります。
しかし、中学校を卒業していますのでここには通学できず、1時間以上はかかるとみられる町の自主夜間中学が対象になります。
自主夜間中学は、民間のボランティアが運営しているもので、中学校の卒業生も受入れています。
夜間中学は公立学校ですが、中学校の卒業生は入学できません。
(2)夜間中学の運動は、自主夜間中学の公設夜間中学化と、夜間中学に中学卒業生にも開放する働きかけをしています。
中学校を卒業はしているけれども中学校の勉強はしていない(形式卒業生)への対応はある程度は社会問題になる程度のレベルに達しています。
自治体の教育委員会での対応が求められる事態です。
*なお、不登校生の中学校卒業を認めない方法を導入することは、「子どもにとっての最善の利益」とは言い難いものです。
形式卒業生への対応として考えるべきものです。
(3)相談をしてきた方には、市の教育委員会に働きかけること(すでにそういう取り組みをしているグループがあると予想されますので)、
そういう問い合わせから始めるのがいいと伝えました。
また、可能ならば学習塾に相談に行く方法、家庭教師を頼む方法もあり得ると思います。