文科省の夜間中学ポスター
文科省の夜間中学ポスター
昨晩、旅の帰りに常磐線北千住駅の階段を降りたら、前の壁から大きな「夜間中学」の4文字が目に飛び込んできました。
これはなにごと?!、と近づいてみると、文部科学省のお知らせポスターであることが分かりました。
夜間中学を知っていますか?
夜間中学では、様々な理由により義務教育を修了できなかった人や、不登校等のためにほとんど学校に通えなかった人、また本国で義務教育を修了していない外国籍の人などが学んでいます。
(授業風景などの写真が5枚)
「今からでも学びたい」
前向きな気持ちに応える中学校があります。
◎夜間中学も昼間の中学校と同じ、公立の中学校です。
・授業料は、無償です。
・週5日間、授業があります。
・教員免許を持っている公立中学校の先生が教えてくれます。
・全ての課程を修了すれば、中学校卒業となります。
文部科学省では、各都道府県に少なくとも1つは夜間中学が設置されるよう、設置を促進しています。
詳しくは、当省ホームページまたは最寄りの市町村教育委員会へ
夜間中学 検索←http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/yakan/
(最後にマークと)文部科学省(すべてルビ付き)
嬉しかったですねー。
「あることは承知しています」というだけで、見て見ぬ振りのような対応をしていた時代を知っているだけに、とうとう文科省がポスターを駅に貼り出すような時が来たのか、と感慨もひとしおでした。
惜しむらくは、問合せ先が書いていないこと。
パソコンなどでホームページを開くことができない、コンピューターリテラシーがない人は、いったいどうしたらいいのか・・・
文科省が専用電話でもひいて、ここに書いていてくれたらどんなによかったか、と思いました。
「私でも行けるのかな?」と、最初に心が動いたときが、チャンスなんです、電話番号があればよかったのになあ・・・。残念。
皆さんのお近くでこのポスターをご覧になった目撃情報があったら教えて下さい。
また、こうした宣伝PRで、これまで隠れるように生活してきた未修了の方たちがカミングアウトしてきてくださるように、全国津々浦々でお力を貸して下さい。
教育機会確保法が出来たから、文科省が各都道府県に少なくとも1校設置、と言っているからといってすぐに夜間中学ができるというわけにはいきません。
それぞれの地域で、草の根から<学齢を過ぎている人も外国籍の人も、すべての人に学習権を保障しようじゃないか、夜間中学を作って行こう!>という声がおこらなければ行政は動くことができません。
時は春です。草の根からの夜間中学設置への声が全国各地で芽吹きますように、どうかお力をお貸しください。重ねてお願いします。
〔2017/4/9 貧困ネット・澤井 留里(Ruri Sawai)〕