メンタルな問題から抜け出す工夫にも華がほしい
(ページの作成:「{{topicpath | メインページ > FBのメンタル相談 > 松田武己 > {{PAGENAME}} }} ==メンタルな問題か...」)
新しい編集→
2024年2月25日 (日) 19:01時点における版
メンタルな問題から抜け出す工夫にも華がほしい
メンタルな問題があって、過食(摂食障害)、不眠(眠れない)と過眠(オーバースリープ)、うつ状態が代表的な3つで、複合的にもつ人は少なからずいます。女性が多いので女性の場合で考えます。
先日もそのような人の相談を受け、話を聞く機会がありました。
本人なりにいろいろな工夫や努力をされています。
体質・気質、親子の関係と生育過程と現在の家族関係、人間関係がうまくいかずこれという友達がいない…これらの問題が入り組んでいるので一度に全部を取り除くことは困難です。
できるところからを少しずつ広げようとしています。
カウンセラー、医師、家族、少ない知人…などそれぞれがアドバイスをくれます。誰かから“絶対これ!”というアドバイスを受けることもあります。でも自分の納得のなかで進むしかありません。車の運転は1人でするしかなく、2人運転は危険です。同じように自分の問題は人の意見を参考にながら自分1人で取り組むしかありません。
相談に来た人が何とかできつつあるのは部屋の掃除です。生活のリズムづくりを全体の中心にしようと考え掃除から始めました。以前に比べて部屋はかなり整頓されています。
朝早く起きたら近くを散歩してみます。出勤時間に重なると仕事をしていない自分が「何やってんだ」という気持ちになるので、それよりやや早めの時間です。これはときどき成功しています。
食べ過ぎにならないように注意をしていますが、ストレス解消法のためか気づけばずいぶん食べてしまう失敗もあります。
気分転換はYouTubeを見る、スマホ検索(依存的と思えるほど)…です。時間をつぶす感じで、いまひとつ生産的、積極的な雰囲気ではありません。
メンタルな問題をもつ人にはわりと生真面目な性格な人が多く、この人もそういう心がけや努力を感じます。
何か“花”が欲しいと思いました。そうしたら「手芸をしています」と。「あっ!これかな」と思いました。
「でもとても下手ですよ」と続きます。手芸をしているほとんどの人が、下手です、個人的な趣味、見せられません…という意味を答えます。
上手い下手は関係なく、その判断は自分でしなくていいし、続けることです。ストレスの解消法ですし、デトックス(毒だし)の役割もあります。
私が聞いた範囲では、絵を描く(イラストや漫画絵)、塗り絵をする、俳句を作る、詩を書く、格言をつくる(これは男性に多い)、折り紙、ケーキづくり、料理に挑戦(料理はいろいろ聞きましたが私の記憶に残っていない)、ネイリング、お化粧、ファッションなど。
相談に来た人が自分なりにしていると話したなかで、手芸は花になる可能性を感じました。それぞれの興味を持つもの、関心を生かすことが花=華になるのじゃないでしょうか。
少し前に藤沢周平『漆の実のみのる国』(文春文庫)を読みました。江戸期後半の米沢藩上杉鷹山を描いた作品です。極貧財政状態を特産品開発により改革した過程を描いたものです。藤沢周平さん最後の作品です。
改革の途中で大倹約策が出された時期があります。倹約策は「ごくまっとうな、理詰めの結論だった。――しかし、いかにも華がないの」。これが鷹山の感想を言葉にしたものです。
〔2017年10月18日〕