友人との断絶と修復
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2023年8月29日 (火) 13:44時点における最新版
友人との断絶と修復
会報『ひきこもり周辺だより』(2023年8月号)
Jくんは自分のことを「怒りっぽい」といいます。
これまでもつい暴言をはいて、友人関係をなくし、それが重なってせっかくできた友人が少なくなった、と言っていました。
断絶した相手はYkくん、Taくん、Mkくん…などの名前が出てきました。
去年私に手紙を書いてくれたS.Nくんは、書いています。
「TA君と……けっこう付き合うのだが、しばらく前に決裂している。……TA君にはひどいことを言ってしまった。
なんもわかっていなかった。無神経な言葉をかけてしまった。機会があれば謝りたい。申しわけなかった」
(「本当はこんなんだったんだよ」2022年12月/ひきコミweb版に掲載)。
暴言を吐くなどして友人関係が断絶し、気づけば話せる相手が少ない、誰もいないという人は私の周囲のひきこもり経験者には少なくありません。
暴言を吐いたとき、ひきこもり的な特色もあります。後になって相手を責めるよりも自分を責めるのです。
しかし修復の仕方が分からず、そのまま時間はすぎ、ついに完全に途切れます。この積み重ねが「話せる人、友人がいない」になります。
私もその手の暴言を受けたことがあります。私のばあいはその感受性が低いという気質もあって気づかないこともあるようです。
気づいていてもいなくても、記憶が薄れる時期は来るだろうと実はときどき釈明も何もなく会報を送ります。
そうするとまた連絡がくることがあります。
もっとも必ずそうなるわけではなく、距離をとるとか絶交を意図している人もいるので、全てがそうなるとはいえません。
その人の考え方や判断は尊重するつもりでいます。
暴言とか決別の言葉がなく、あるときから連絡がなくなることもあります。
『ひきこもり国語辞典』にある「さよなら」を紹介しましょう。
《居場所に通い続けていた人があるころから来なくなりました。何かあり何を感じたのかは分かりません。
来なくなる人のほとんどが「さよなら」というあいさつはなく、知らないうちに黙って去っていくだけです。
さみしくもあり、潔くもあります。忘れがたい印象に残る人もいます。居場所の去り方です》
これが個人の友人・知人の間でも生まれているのです。
SN君は率直に謝りたいと言います。修復、解決のしかたに私はこれ以外の方法は思いつきません。
しかし、顔を合わせる機会はなく、その機会は自然にはやってこないし、ほとんど期待できないのが正直なところでしょう。
私が知るだけでもこの種の友人関係の修復を願う人は数人います。修復する機会はできないでしょうか?
⑴ 自分から何かの拍子で断絶の原因をつくった側の人。
対面、電話、手紙、メールなどできる条件があれば、率直に謝罪するのがいいでしょう。
修復100%は保証できないにしても可能性はあります。
⑵ 仲介者を探すことです。自分と相手の両方を知る人に頼むことです。
ただし、仲介者はあんがい尻込みしやすいので、必ずうまくいくわけではありません。
尻込みするのも理由があると思ってください。
⑵私(松田)不登校情報センターが仲介に準じる役割ができるかもしれません。
これは主に暴言や絶交を伝えた人の側ができることです。相手への謝罪や釈明——言いわけではなく率直なもの——を書いて、送ってください。
「○さんとの関係を修復したいという手紙を受けとった」として転送します。
ただ私は全部の人の送付先を知っているわけではないので、送付先(住所やメールアドレスなど)もお願いします。
とりあえず私が思いつくのはこの3点です。このどれかで全てうまく行くとは思いませんが、まずはこれから始めます。
他にもいろんなばあいがあると思います。
例えば「暴言を受けた側」の人などで修復を願うばあいはどうするのか。
ストーカー的なことから逃れたいというばあいは私の対処法はないです。
他のケースも含めて、思いつくことがありましたら、連絡をお願いします。