Job:清酒製造技術者
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2012年3月20日 (火) 14:25時点における版
清酒製造技術者
〔2003年原本〕
日本酒の製造技術者、醸造師。古くから蔵人(くろうど)とよばれてきました。
仕事の工程は、①精米。玄米の30%以上を白米にする。②原料処理。洗米した水に浸した後、蒸す。③製麹(せいきく)。蒸した米の2割を麹室(こうじむろ)に入れ、麹を作る。④酒母(しゅぼ)。酒母タンクに水と蒸米と麹を入れ、乳酸や清酒酵母(こうぼ)を入れ、加熱する。⑤添仕込(そえしこ)み。酒母、蒸米、麹、水を合わせる。⑥発酵。酒母と蒸米と麹と水を一緒に醪(もろみ)タンクに仕込む。⑦上槽(じょうそう)。醪を酒袋に入れ、圧搾機にかけ、酒と酒粕を分ける。⑧さらに濾過し、低温殺菌し、タンクに貯蔵します。これが原酒です。
市販するときは、この原酒を調合し、規格品にします。工程はかなり機械化されており、女性の蔵人も少しずつ生まれています。大手メーカーでは分業も進んでいます。
仕事の最大の特徴は、秋11月から翌年3月までの冬場の仕事で、多くは季節労働者です。ほとんどが本来は農業をやっています。常時雇用者は総作業者の1割ぐらいです。
蔵人の最高責任者は杜氏(とうじ)とよばれ、季節労働者は杜氏を中心にグループをつくり、冬になると酒造工場に赴任します。越後杜氏(新潟)、南部杜氏(岩手)、丹波杜氏(兵庫)など出身地名を冠して、このグループはよばれます。
清酒製造技術者になるには、この杜氏グループに加わって実地訓練を重ねるのが普通です。若年者は多くありません。
数年前に酒造技能士の資格が設けられました。まだ権威は高くありません。
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