ヒトトコ
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2021年2月6日 (土) 19:58時点における版
一般社団法人 ヒトトコ
所在地 | 香川県高松市 |
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TEL | 087・862・5115 |
FAX |
ひきこもり「後ろからそっと支えて」経験者語る支援の心構え オンライン講演会
ひきこもり状態にある人やその家族への支援を手がける香川県の「ひきこもりサポーター」のフォローアップ研修会が26日、オンライン上であり、
東京の一般社団法人「ひきこもりUX会議」の林恭子代表理事(53)が講演した。
自身も20年間のひきこもり経験がある林さんは「当事者はずっと続く一本道をひたすらに歩いている。そこを後ろからそっと支えてほしい」と支援の心構えを語った。
ひきこもりサポーターは現在、県が開く養成講座を受けた64人が登録されている。
この日の研修会は高松市のひきこもり支援団体「hito.toco」(ヒトトコ)が県の委託を受け、ウェブ会議システム「Zoom」(ズーム)を使って開催。26人が参加した。
ひきこもりUX会議は2014年から当事者の集いやひきこもりの実態調査などを手がけている。
林さんは講演で自身も高校2年から20年間のひきこもりを経験したことを明かした上で、「ひきこもりは生き埋めにされたような状態で、前後左右が分からず、光が見えない。
『人はなぜ生きるのか』といった哲学的な問いと日々向き合っている」と述べた。
ひきこもり支援で大切なこととして「ゴールは当事者本人が決める」と説明。
そのゴールは「人によっては就労かもしれないし、ボランティアをすることかもしれないし、ひきこもりを続けることかもしれない」とし、
「本人が幸せになるための道筋を(共にし)、後ろから支える支援であってほしい」と呼びかけた。
参加者からの「そもそも当事者は支援を望んでいるのか」との質問に答える形で、
「適切なサポートは必要だが、『支援してあげているのに』といった態度が見え隠れすると、上から目線に見えてしまう」とも助言した。
また、当事者を対象にした講演会やイベントを開く際に心がけている点にも言及。
「行けなかったらどうしようという思いが当日まで続くので、事前申し込みは不要にしている。
遅刻や早退、休憩も自由という雰囲気作りも重要」と述べ、参加のハードルを低くするための工夫を伝えた。
〔2020年7/28(火) 毎日新聞【金志尚】〕
「今度は僕が」元ひきこもりの男性が後押しに奔走
「トコステーション」でゲームを楽しむ利用者を見守る宮武将大さん=高松市瓦町1で2019年4月23日午後4時半、金志尚
かつて8年間にわたってひきこもり生活を送った高松市の宮武将大(しょうた)さん(33)が、今同じような境遇にある人や家族の支援に奔走している。
「心の底では誰かとつながりたいという気持ちは誰にでもあるはず。そこに向き合いたい」。
気軽に立ち寄れる居場所づくりなど、当事者が前向きな一歩を踏み出せるよう、そっと後押しする。
平日の午後3時過ぎ。高松市瓦町にあるビルの一室に、ぽつりぽつりと若者らが入ってきた。
家や学校、職場に息苦しさを感じている人を対象にした「トコステーション」は、宮武さんが運営する一般社団法人「hito.toco(ヒトトコ)」によるひきこもり支援の一つだ。
ひきこもりの手前の人も含めて受け入れ、思い思いに過ごしてもらう。
「ずっと部屋でゲームをしたり、漫画を読んだりしていた」。
宮武さんは小学6年の頃、勉強が苦手だったことをきっかけに不登校になり、ひきこもりが始まった。
食事も一人で取り、架空の世界に浸った。中学は卒業したが、高校には行かなかった。
そんな中、救いだったのが家族の存在だったという。
当初こそ自分を学校に連れて行かせようとしたが、嫌がる姿を見て気持ちを尊重してくれた。
母は時折、買い物や小旅行に誘ってくれるなど、外出の機会も作ってくれた。
程良い距離感で接してくれたことで、社会復帰への意欲を徐々に取り戻していった。
20歳の時、初めてアルバイトに挑戦。翌年には通信制ながら高校にも入学した。
その後大学で福祉を学び、介護分野の会社に就職。
かつての自分と同じような境遇の人を支えようと、在職中に「ヒトトコ」を設立した。
昨春に独立し、今は支援活動に専念する。名称には「人と社会をつなぐ」という思いを込めた。
当事者に直接アプローチして社会復帰につなげる「アウトリーチ」や、家族らを集めて悩みを語り合ってもらう「オフ会」など活動は多岐にわたる。
発達障害や精神疾患を抱えている人には就労移行支援も手がける。
状況は一人一人異なり、自分の経験が直接役立つとは限らない難しさもあるという。
それでも「本人がどうしたらよりよく生きていけるか、一緒に考えていきたい」と力を込める。
問い合わせは一般社団法人「ヒトトコ」(087・862・5115)。
〔2019年5/12(日) 毎日新聞【金志尚】〕