長崎県立こども医療福祉センター
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〔2020年7/6(月) 長崎新聞〕<br> | 〔2020年7/6(月) 長崎新聞〕<br> | ||
+ | '''[こども医療福祉センター]子ども医療の拠点施設'''<br> | ||
+ | ●子どもの心とからだの発達支援・治療を行う<br> | ||
+ | 諫早市中心部にある「こども医療福祉センター」は、障害児入所施設と病院としての機能(診察は全て予約制)をあわせ持つ施設です。<br> | ||
+ | その業務内容は幅広く、先天性の整形外科疾患や脳性麻痺などにより移動や手の運動が困難な子どもたちの機能回復のための手術やリハビリをはじめ、自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症などの発達障害の診療や療育、小児難治性てんかん、小児神経疾患、心身症、不登校児などの外来診療・入院治療を行っています。<br> | ||
+ | (治療・療育の時は、ご家族と話をしながら進めています)<br> | ||
+ | 特に近年相談が増えている発達障害については、症状や個々のライフステージに合わせて支援しています。<br> | ||
+ | また、療育中の子どもの通う園や学校を訪問して連携や助言を行うほか、センターの小児心療科に入院している子どもたちを対象としたグループ活動やデイキャンプ等を行うなど社会性を養う活動にも取り組んでいます。<br> | ||
+ | さらに、子ども医療の支援拠点として、専門医の少ない離島や県北地域への巡回療育相談などの地域療育にも力を入れています。<br> | ||
+ | 「センターも地域の一部として県民の皆さんにより親しまれる存在となり、全ての子どもたちが地域で明るく生活できる手助けをしていきたいと思っています」と二宮(にのみや)義和(よしかず)所長。<br> | ||
+ | 今日もセンターでは子どもたちの未来を支える職員が子どもたちに寄り添いながら、業務に取り組んでいます。<br> | ||
+ | 〔つたえる県ながさき 第10号(平成29年2月号)〕 <br> | ||
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2020年7月22日 (水) 12:00時点における版
長崎県立こども医療福祉センター
所在地 | 長崎県諫早市永昌東町24-3 |
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TEL | 0957-22-1300 |
FAX | 0957-23-2614 |
s04635@pref.nagasaki.lg.jp |
発達障害「周囲の理解が大事」 子どもの心の問題 現状や課題を専門家に聞いた
「発達障害がよく知られるようになり、受診する人が増えている」と話す小柳氏=諫早市、県立こども医療福祉センター
〈心身症や発達障害、不登校などを専門に扱う小児心療内科医で、県立こども医療福祉センター(諫早市)の小柳憲司副所長兼医療局長が、著書「子どもの診かた・関わりかた」(新興医学出版社、2750円)を出版した。
2007年の著書「子どもの心療内科」(同)を、医療の進展や社会の変化を踏まえ改訂。
基礎知識や症状、治療、対応のポイントなどを分かりやすく解説した。
多くの子どもの心の問題と向き合う小柳氏に、現状や課題を聞いた〉
-小児心療内科を取り巻く現状は、近年どのように変化しているのか。
以前に比べ発達障害がよく知られ、注目されるようになった。
半面、その影響もあって「この子は発達障害じゃないか」と受診する人が増えている。
子どもが授業や学校生活の流れに乗れないと、学校側が受診を促すことが多くなった。
一方、使える薬が増えてきたことも大きな変化。
注意欠陥多動性障害(ADHD)や、自閉症スペクトラム障害の薬が何種類も出ている。
-以前に比べて使える薬が増えたから、受診が増えている側面があるのか。
治療は本来、障害に対する周囲の理解を進め対応を変えることが第一だが、手間もかかるし、すぐには効果が出ない。
薬は飲ませるだけでよいので、手っ取り早いと思われている。
発達障害は集団生活の中で問題が生じやすいため、親よりも学校が「薬を出してもらえ」となりがちだ。
社会適応上問題があれば「障害」だが、問題がなければ「個性」で済む。
その「個性」の許容範囲が狭くなっている気がする。
-その原因は何か。
社会全体に、余裕がなくなってきているのではないか。
学校現場は多忙で、家庭も子育てに経済的、精神的な余裕を持てないケースが増えている。
-医師にとって子どもの診療で大事なことは何か。
発達障害かどうか微妙な子の場合、本人にとって本当に診断が必要かを考えた上で、診断すべきだ。
いわゆる診断基準はあっても、基準に該当するとみるかどうかは医師によって違うし、患者に診断を伝えるかどうかも、医師それぞれのポリシーに関わる。
診断を伝えたほうが周囲が優しくなれて、本人も自己理解が進むのならば、伝えたほうがいい。
発達障害の周知が進んだのはいいことだが、大事なのは、その子らしく幸せに生きられることだ。
-私たちは発達障害がある子と接する際、何を心掛けるべきか。
周囲がその子の発達障害を認識した上で本人に過度な負荷をかけないこと。
できないことをさせたり要求すると過度な負荷がかかり、精神をむしばむ。
「今はできなくてもいい」と言ってあげることが必要。
逆に「できなくても仕方がない」と考えるのも間違い。障害があっても努力はすべきだ。
できそうなことは、させていかなければならない。
-著書について。
十数年前に専門職向けの「子どもの心療内科」を出版したが、内容が古くなり書き換えたいと考えた。
できるだけ分かりやすく書いたので、一般の人にも読んでもらいたい。
不登校をはじめ、子どもの心の問題全般を取り上げており、関連する現場などで役に立てば。
【略歴】こやなぎ・けんし 長崎市出身、県立長崎東高、長崎大医学部卒。専門は小児科学、心身医学。
1993年から大阪総合医学・教育研究会こども心身医療研究所、96年からNTT西日本長崎病院小児科を経て、2001年から県立こども医療福祉センター。
19年から現職。
〔2020年7/6(月) 長崎新聞〕
[こども医療福祉センター]子ども医療の拠点施設
●子どもの心とからだの発達支援・治療を行う
諫早市中心部にある「こども医療福祉センター」は、障害児入所施設と病院としての機能(診察は全て予約制)をあわせ持つ施設です。
その業務内容は幅広く、先天性の整形外科疾患や脳性麻痺などにより移動や手の運動が困難な子どもたちの機能回復のための手術やリハビリをはじめ、自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症などの発達障害の診療や療育、小児難治性てんかん、小児神経疾患、心身症、不登校児などの外来診療・入院治療を行っています。
(治療・療育の時は、ご家族と話をしながら進めています)
特に近年相談が増えている発達障害については、症状や個々のライフステージに合わせて支援しています。
また、療育中の子どもの通う園や学校を訪問して連携や助言を行うほか、センターの小児心療科に入院している子どもたちを対象としたグループ活動やデイキャンプ等を行うなど社会性を養う活動にも取り組んでいます。
さらに、子ども医療の支援拠点として、専門医の少ない離島や県北地域への巡回療育相談などの地域療育にも力を入れています。
「センターも地域の一部として県民の皆さんにより親しまれる存在となり、全ての子どもたちが地域で明るく生活できる手助けをしていきたいと思っています」と二宮(にのみや)義和(よしかず)所長。
今日もセンターでは子どもたちの未来を支える職員が子どもたちに寄り添いながら、業務に取り組んでいます。
〔つたえる県ながさき 第10号(平成29年2月号)〕