Center:2009年12月ー『ひきコミ』を低迷から反転させるために
(ページの作成: {{グーグル(広告)}} ==『ひきコミ』を低迷から反転させるために== 〔2009年12月16日執筆、『ひきコミ』第74号=2010年1月号に掲載〕<...) |
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====(3)文通の特性を考える==== | ====(3)文通の特性を考える==== |
2011年8月7日 (日) 20:17時点における版
目次 |
『ひきコミ』を低迷から反転させるために
〔2009年12月16日執筆、『ひきコミ』第74号=2010年1月号に掲載〕
(1)投稿文をWEB版に掲載
ブログのページ「ひきコミWEB版」に以前の投稿文の掲載をすすめています。
これらの投稿文はもともと文通目的です。
その性格上『ひきコミ』に掲載してから6か月以上になれば、文通の対象から外してきました。
ですからこれらの6か月以上前の投稿を「ひきコミWEB版」に掲載するのは文通目的ではありません。
掲載目的は別にあります。
これらの投稿は引きこもりなどの当事者が書いたものです。
個人的な実感、体験、ある人に実際に生まれていた現象・現実があります。
それはそのまま普遍的なものとはいえませんが、それと離れた真実もありません。
ものごとの第一次資料と呼ばれ特に重視される〝証拠品〟のようなものです。
その意味と役割を改めて認め、掲載を思い立ちました。
以前の投稿を掲載し始めてから、このブログへのアクセスは急増しています。
この限定されたテーマのなかで、これほどの個人的な体験談が集中しているものは(全部を知っているはずはないのですが、少なくとも)珍しい部類に入るのは確実でしょう。
掲載の作業はまだ続いています。
『ひきコミ』は18号までは出版社発行の市販本でした。
19号からは自作になっています。
当然、市販本の時のものが古く、また投稿文も多くあります。
作業の完了までにはまだ時間を要することになります。
*12月末において、19号以降の投稿は掲載を完了しました。
(2)投稿者などに連絡します
一方、心配もあります。
自作本として『ひきコミ』を発行し、それをネット上にも掲載すると連絡をしたとき、ある人がそれを断わってきたことがあります。
いまのところその数は限られていますので記憶できる範囲です。
しかしいつまでもそうできるわけではありません。
ましてこれから掲載しようとしている市販本時代の投稿者には、まだ何の連絡もしていません。
そこで、掲載作業の途中ですが、改めて『ひきコミ』創刊以来の全投稿者に連絡することを決意しました。
現在、その作業をはじめたところで、400人から500人が対象になります。
その作業をしながら、もしかしたらこれは『ひきコミ』の停滞状況を反転していく機会にできるかもしれないと考え始めています。
自作本になって以来、読者は減っていますし、最近の『ひきコミ』読者は100人余りです。
投稿は極端に少ないです。
この停滞状態を変えるかもしれません。
もっともこの作業の範囲で増えると予測できる読者は、数十人を超えることはないはずです。
そう考えて文通の投稿者に限定しないで、ほかの原稿を寄せていただいた人、投稿はしていないけれども文通には参加した人(さいわい文通している双方の名簿があります)などにも連絡をとっていこうと準備範囲を広げました。
たぶん対象者が100人以上は多くなります。
文通目的以外の原稿をどのように取り扱い、生かしていくのかははっきりしていません。
体験記などわかりやすいものもありますが、それぞれの原稿の性格によりますし、なによりも筆者の気持ちに関係してきます。
こちらからはどのような提案が思い浮かぶのかになります。
たぶんに企画の問題です。
(3)文通の特性を考える
「ひきコミWEB版」が充実していけば、ネット上の情報から『ひきコミ』読者ないしは文通参加者がふえていくかもしれません。ここにもいくぶんは期待をもっていますが、まだこれという兆候はみられないといっておきます。さらに時間が必要なはずです。 このサイトによる文通の特徴はなんでしょうか。ネットを利用する対人関係づくりとはいえネット上の出会いサイトによる人間関係づくりと違う点があります。仮に双方がペンネームで文通をしていても、仲介する情報センターでは双方を確認しているという〝安全弁〟が働いています。そのうえでの文通です。その文通の人がメールでやりとりする関係にすすんでも、この〝安全弁〟は働くものと思います。 完全な匿名性ではなく(なりすましが通用しない)、安全な匿名性、選択により直接の人間関係にすすむとき、開かれている匿名性になる可能性があります。 〔*出会い系サイトから始まる人間関係のほとんどは〝おかしい〟わけではありません。〕 もう一つ違うのは、文通の大部分が手書きによるものです。情報センターに届いた文通の手紙を開いて読むことはありませんが、手紙の質感からプリントされたものは少なく、プリントではない便箋が多く使われていること、また掲載する投稿文の多くが手書きになっていることからも、文通は手書きのものが多いとわかります。 手書き文字と活字の善し悪しは問いません。手書きには(書き文字にはというべきかもしれませんが)書いている人の性格や気分や感情が表れます。活字はそれらを消し去ってしまう分だけ不動性を感じさせます。ことば遣いによっては傷つけやすいのです。しかしまた活字を毛嫌いすることもありません。 活字の持つ特性はときには攻撃性を感じさせ、そっけないものになりやすいのです。対する手書きの手紙は、文字自体が意味とは別に書く人の感情や性格を載せていきますから、対人関係づくりにとっては好ましい影響をもつと私は信じています。
(4)文通関連の作業がまとまれば
『ひきコミ』の投稿者などへの連絡をしていく作業量は少なくありません。年末から年明けにかけての忙しい時期に重なります。さいわいある人に頼んで情報センターに来てもらい〝事務的作業〟をお願いすることになりました。これらの『ひきコミ』に関連してできることが生まれれば、パソコン以外にはめったに作業のない情報センターとしてはいいことです。 『ひきコミ』の発行部数が増えると(まだその見込みは何もありませんが)、印刷と製本、読者への発送がまとまった作業になります。文通する人が増えていけばまたそこで何かが生まれるかもしれません。偶然のことですが「文通ボランティア」を希望する人から連絡をいただきました。メールの時代に文通が働き、おもしろさが現れるかもしれません。