色覚異常は発達障害に関係するかどうか不明
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2017年11月29日 (水) 22:03時点における版
色覚異常は発達障害に関係するかどうか不明
〔2013年9月17日〕
先の理由で金子隆芳『色彩の科学』(岩波新書、1988年)を読み返すハメになりました。
主目的の神経エネルギーとは別に副産物を2つ思いつきました。並べるとこうなります。
(1)色覚異常について。
(2)処女開眼者、または中途開眼者から連想すること。
(3)神経エネルギーに関する追加的なこと。
まず(1)の色覚異常を発達障害とどう関係させて考えるのか。
これをあまり追求してこなかったと思います。ついでですが斜視も同様です。
色覚異常と斜視が、発達障害とどの程度関係するのか。
予断を許しませんが関係はあると予測しています(Center:2008年5月ー味覚と色覚異常に関するとっぴな仮説)。
私が「引きこもり経験者」として関わった110名のうち、色覚異常の人は3名以上、斜視の人は4名以上います。
「以上」というのは、一人ひとりから聞き取ったわけではなく、偶然にそれを知ったためです(「Center:2008年5月ー対人関係支援百人の実例と支援対象の現状」の時点で110名)。
* 日本では石原表という色覚異常を識別する方法が取り入れられ、色覚異常は早期に発見されます。
石原表は「国際的に認められている優れた検査である。多勢の人から異常者を見つけ出すには適しているが、過敏過ぎて一般用としては問題がなくはない」(114ページ)。
色覚異常も斜視も1名は私自身です。
そうすると「引きこもり」というよりも「アスペルガー的な発達障害」がベースになるかもしれません。
斜視のうち1名は子ども時代に手術により矯正をしています。
さて110名のうちの3名(2.7%)の色覚異常、4名(3.6%)の斜視をどう見るのかです。
人口比におけるこの%は有意的に高いのでしょうか。これは不確実な数値であって判断材料としては十分ではない。
Wikipedia日本語版「色覚異常」にはこうある。
*1型色覚と2型色覚=「赤系統〜緑系統の色弁別に困難が生じるが、 正常色覚とほぼ同程度の弁別能を持つ者も多い」日本では男性約22人に1人、女性約600人に1人。
色覚異常の大多数を占めます。
*3型色覚=「正常色覚とほとんど変わらない」日本では数万人に1人。
*1色覚は「色は識別できないが視力は正常」と「色が識別できず視力も低い」の2つに分けられ、日本では数万人に1人という。
「日本人では男性の4.50%、女性の0.165%が先天赤緑色覚異常で、日本全体では約290万人が存在する。
白人男性では約8%が先天赤緑色覚異常であるとされる」
こう見ると、私が関わり聞いた範囲では引きこもり経験者のなかでは「出現頻度が高い」という有意な状態は見出せません。
「発達障害においては色覚以上や斜視の割合は一般よりも高い」という推論は当たっていません。この意見も間違っていたのです。
しかし、本格的に調べると何かが出てくるかもしれません。