中学生のいじめ相談にはどう対応したのか
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2017年5月16日 (火) 15:01時点における版
中学生のいじめ相談にはどう対応したのか
中学生の子どもがいじめを受けている相談がありました。
緊急性もあり親としてどうするのかに答えました。
ここではいじめに対して私が試みてきた対応方法を一般論の形で紹介します。1つの参考になれば…。
(1)子どもから聞いた経過や現状を詳しく(または箇条書きにして)手紙に書きます。
手紙の送り先は、周囲の状況や子どもの気持ちを考えて決めます。
・学級担任か校長に書く場合。
・教育委員会(または教育長)あてに書く場合。
・市区町村の長に書く場合。
・新聞社宛に書く場合。
おおよそこの4つが手紙を書く相手先になります。
すでに学級担任などと話し合っている場合もあるでしょうから、誰に出すのがいいのかを一律に決めることはできないはずです。
今回の場合は校長先生宛にしました。
実はすでに事態を話したのですが、何ら改善していません。というよりも学校として何かをしたという動きがありません。
校長宛にしたのは、申し入れをした痕跡がなく、親からいじめる側の子どもにいじめないように話したところ無視され逆効果になった背景があります。
初歩からステップを踏んで対処するのがいいと思いました。
しかし、学校には対処する期限を付けました。
中間テストや宿泊行事があり、子どもは中間テストをできれば受けたいと考えており、それまでに何かの改善を期待するためです。
父親が校長に面談を申し込むと効果的な場合があります。
その際には事実確認と冷静さが大事です。逆効果にしないためです。
(2)次の段階は、手紙を見て学校がどう動くのかによって変わります。
子どもの様子や意見を聞きながら次を考えるのです。
学校への申し入れの時点で改善された例もあります。それは別項にしました。
子どもと親の対処方法は、
・学校を休む。ズーッといかないか、ときどき行く。子どもの気持ち優先ですが
行かねばならないと思い込んでいる子どもの場合もありますから、これは要注意です。
・転校を考える。
子ども世代にはラインなどのSNSが普通に使われているので、近隣の学校への転校では効果がない場合もあります。
ダメージが強いときは転校しても行かれない場合は少なからずあります。
・教育委員会または自治体首長に手紙を書く。
どのようないじめがあるのか(前の手紙のコピー)に学校側の対処状況を加えます。
いじめる側の子どもの名前(手紙のコピーで)を消しておく場合もあります
この上部からのいじめ事態の問い合わせには学校は何らかの動きをします。
それによってようやく動くような校長にはたいしたことは期待できません。
自己保身的な対応で、表面的ないじめは沈静化するでしょう。
教育としていちばん大事な“子どもを育てる”視点がなく、子ども同士の関係は改善が期待できないからです。
取り締まりが強まるのです。
子どもが学校に登校したいと思える環境はできにくいと考えられます。
やっと登校しても、遅刻をするな、服装が乱れている、友達関係を大事にするようになどの注意が待っていることもあります。
いわゆる管理主義的な指導が幅を利かせている学校です。
行かないほうがいいくらいなものです。
(3)それでも何らの改善がなければ、社会問題化するしかありません。新聞社に投書することを勧めます。
いじめに関してここまで進んだ実例は私にはありません。
事態を特定せずに“進行状況”を事前に連絡したことはありますが、新聞報道をめざしたものではありません。
これは子どもがそれを望む(または反対しない)、何らかの事件が考えられる、そういう時に新聞社への投書は家族として判断すべきものだと思います。
なお、私の場合はテレビ局に連絡する気にはなりません。
上手く理由を説明できませんが、一種のテレビ不信としておきます。
しかし、ひどいいじめが続いている最中は、緊急な対処が必要です。
いじめを受けている子どもはそれを話たがらないことも多いのです。
親がいくらか“過剰に反応する”のは認められることです。
いのちと犯罪に関わることもあるからです。
学校がいじめに効果的に対応する場合
学校にいじめがされていると知らせた時点で対応されるなど改善につながる例もあります。
・担任の個人責任的な対応ではなく、学年担任・生徒(生活)指導部を含む集団的な対応がされていること。
・校長や教頭も関与する場合があること。
・いじめる側の生徒を管理的に注意するのでなく、人を学ぶ機会、人間教育の場にしていること。
・いじめを受けた側の生徒の状態によってはかなりの時間をかけて、個別にまたはクラスの生徒の協力を生かしていること。
これらの対応が特長のように思います。なかには双方の親が話し合っていい関係になったこともあります。
いじめを受けた生徒は、不登校状態から週1日の別室登校に、その後だんだん登校時間や登校日数も増えていきました。
いじめがストップしたからすぐにでも子どもが登校を再開するとは限りません。
いじめの程度や子どもの状態によります。
大人と違って、子どもにはかなりの修復可能な柔軟な能力があります。
それを生かすのは規則による取り締まり的なものではなく、人間関係を学び、お互いに尊重する機会にする教育的な方法によると思います。