ともしびショップ ぱれっと
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2017年3月31日 (金) 22:49時点における版
ともしびショップ ぱれっと
所在地 | 神奈川県海老名市勝瀬175 海老名市役所1階 |
---|---|
TEL | 046-231-2111(内線384) |
FAX |
障害者働く「ともしびショップ」 各地に広がる
「ぱれっと」では、知的障害がある4人のスタッフを藤田さん(左から2人目)らが支える=海老名市役所 障害者が働く喫茶やパン店は神奈川県内各地にある。
かつては親の会などが市民と接する場として始めることが多く、近年は法人が運営する店が増えてきたという。
はやりのコーヒーショップとはひと味違う、ゆったりとした接客が魅力だ。
障害者はなぜ人里離れた施設で生涯を送らなければならないのか?
やまゆり園事件から半年(1)~「ともに生きる」とはどういう意味なのか
海老名市役所1階にある「ともしびショップ ぱれっと」。
昼が近づくと次々に客が訪れ、12あるテーブルが満席になった。
「ナストマトのお客様って、大きい声で言ってね」。
調理場のスタッフが天野多恵さん(32)に声をかけ、パスタをお盆に載せた。
天野さんはそろりそろりと丁寧に運んでいく。
代表の藤田精子さん(63)は「ランチタイムは戦場です」。
運営するのは、親や支援者で作る海老名市手をつなぐ育成会。
藤田さんはその会長で、自身も障害者の親だ。
障害者が市民と接し働く場として、2000年春に開店。
4人の知的障害者が働いている。
「仕事は机を拭いたりスープをよそったり。すごく楽しい」と働き始めたばかりの堤勇太さん(20)。
福井美知子さん(48)は「ノロウイルスがあるので机を拭くのも気をつけないと」と話す。
「貯金して洋服や本を買うのが楽しみ」という篠田誠さん(41)は、働いて15年のベテランだ。
チェーン店のようなマニュアルに沿った接客はできない。
それゆえの丁寧でゆったりとした雰囲気を、心地よいと感じる客に支持されているという。
藤田さんは津久井やまゆり園の事件後、「障害者はかわいそうだから優しくしよう」という風潮を感じるという。
「本人は自分のことを不幸だなんて思っていない。障害者にも生きがいがあるし、その存在に助けられる人もいる」。
店で接することで、そんなことも感じ取って欲しいという。
◇
「ともしびショップ」は1989年に県庁内に1号店が生まれた。
公共施設を中心に県内41カ所に広がり、県社会福祉協議会のウェブサイトに一覧がある。
横浜市が支援する「ふれあいショップ」も市内に9店舗。
社会福祉法人やNPO法人が独自に運営する店も県内各地にある。
横浜市旭区で障害者が働く喫茶など12店は昨年12月から、「くらむぼんの地図 愉快なカフェスイーツ店マップ」を配っている。
スタンプラリー形式で、持参すると特典も。
問い合わせは喫茶カプカプ(045・953・6666)。
■神奈川県内に障害者40万人
神奈川県の統計によると、県内の障害者の数は昨年度末時点で40万5643人。
人口の4・4%がなんらかの障害を抱えている計算だ。
身体障害者がもっとも多く27万835人。
精神障害者は6万9814人。知的障害者6万4994人と続く。
11年度末は全体で約35万6千人で、年々増加している。
社会の高齢化が進み、加齢のため障害を負う人が増えていることが一因という。
神奈川は全国的に見ると、入所施設で暮らす障害者が極めて少ない地域だ。
14年3月時点で施設に入所している人の数は5053人。
人口10万人あたりの入所者数は全国平均の104・2人に対し、神奈川県は56・5で全国最少という。
県障害福祉課は「早い時期から地域で暮らしていく取り組みについて、障害者や家族、行政が協力して努力を積み重ねてきた結果が表れている」としている。
グループホームは増加が続いている。
06年度に3528人だった利用者数は、15年度には7294人まで増えた。
〔◎2017年1月31日 朝日新聞デジタル〕