体験記・神鬼・イジメの記憶
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2016年12月19日 (月) 20:28時点における最新版
「イジメの記憶」
著者:神鬼(女性)
小さいころ(0歳から4歳まで)、板橋区に住んでいました。
私は姉と弟が欲しかったんだけれど、実際は兄と妹がいます。
ちょっとショックだった・・・。
弟くらいは欲しかった。
私は長女で、大切な妹を守らなきゃ!と思い込み過ぎて、少しレズっぽい所もありました。
他人の身体をジロジロ見るってわけじゃなくって、「ああ、あの女の人、スタイルいいし、かわいくて美人で、何でもできていいな・・・」って。
現在の妹が、そんな感じです。
板橋に住んでいた頃は、お父さんが酔っぱらうと、いつも少し一緒に夜中でも2人で近くの公園まで遊びに行ってました。
お父さんがいない時は、近所のヤンキーの男の人が遊んでくれて、その人が暴走族としてバイクに乗って走ってくれる時は、いつも私は、手を振ってました。
嬉しかったです。振り向いてくれるのが・・・。
幼稚園の時は、男友達が一人だけいて、いつも一緒に遊んでくれてました。
一人だけの友達でも嬉しかったです。
幼稚園のお泊り会で、おねしょをした事があって、その友達と先生だけが心配してくれました。
その時、周りの人達って冷たいんだな・・・って分かりました。
淋しいのと、かなしかったです。
小学校に入って、1年生の時、近所の友達が6年生にイジメられてるのを見て、腹が立って注意しました。
その女友達が2年生で引っ越してって、イジメの的が私自身になって・・・、辛かったです。
その後、私が6年になって、「そんな資格、お前にはない。百年以上早い!」って、また同じ人達にイジメられて。
訳も分からず、大きな革袋に私が詰め込まれて、バイクで引きずられたり・・・いろいろされたけれど、両親や兄弟、友達に迷惑掛けたくなかったから、現在まで自分の中に隠してました。
そんな中、私を護ってくれた人もいました。
暴走族のお兄さんが、「そんな奴等、やっつけてやる!」って・・・。
でも、結果的には私をかばって死んでしまいました。
拳銃でやられて。相手がヤクザだったから・・・。
弟さんも自殺して。何かかなしい。
新宿は楽しい。一人でいても。彼氏は・・・欲しいけど、要らない。
こういうトラウマがあるから。
現在は普通に男性が好き。別にレズじゃないけど、自分を傷つけたら成仏してくれるかな・・・。
もう、あの冷たい身体は触りたくない。もう、あんなに泣きたくない・・・。このトラウマは、いつ消えるんだろう。
中学に入って、広島に引っ越して、友達が少し増えました。
でも女友達は、あんまり付き合った事がなかったので、よく分かりませんでした。
最初は、そのせいで暗くなりがちで、近づいてくれた友達にも離れるように心掛けてたかもしれません。
そのうち、私は何もしてないのにイジメられてしまって、その事を先生に話したんです。
そしたら、すぐに解決して、味方よりの友達も出来たし、イジメた人達も心を変えてくれたし、イジメの主犯の母親さんも「直すようにする・・・」と言ってました。
しかし当の本人(イジメの主犯)が何もしてくれませんでした。
その人は、すぐに引っ越して、引っ越すまで何もしてくれませんでした。
言うのは「神鬼さんのせいだ!」ばっかり。
そのまま私は自分なりに生きて、高校に入りました。
そこでもイジメっぽい事はあったんだけど、自分の親や先生に言って、普通科の高校から通信制の高校に入りました。
それで思ったんだけど、イジメって、自分と周りが「若い」ってしるし。
まだ若いから張り合っちゃうんだろう・・・と。
「またか・・・」って思って生きてれば、すぐに周りも辞めてくれる。
自分だけ大人になればよい。自分だけ、周りより先に。
別に、本当は20代なのに「30代なんだ、私」じゃなくって、気持ちを大人っぽく。嘘は付かずに。
いい嘘もあるだろうけど、世界中には。でも嘘ばっかりだと子どもっぽい。
今の私は、私らしく生きたい。
子どもっぽく見られるだろうけど、あながち現実では難しい。
「私らしく」を貫き通したい。いろいろな世界で。
(完)