お答え:健全なことでよく似合うねと声をかけるー二条淳也
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2015年11月16日 (月) 16:21時点における版
冊子の注文のしかた
健全なことでよく似合うねと声をかけるー二条淳也
〔質問060〕おしゃれをして外出する息子です
いままで引きこもっていた20代後半の息子が、外出するときにおしゃれをして出かけます。
そういう息子にどんな言葉かけをすればいいのでしょうか。
〔お答え060〕健全なことでよく似合うねと声をかける
こんにちは。「高齢ひきこもり」というブログを運営しています、二条淳也と申します。ひきこもり当事者です。
さて、おしゃれをして出かける息子さんですが、何年ひきこもっているのでしょうか。
そのへんの事情がよく分かりませんが、「服装に無関心」というよりは、よほど良いと思います。
私も経験がありますが、本当に深刻なひきこもり状態になると、服装自体に感心がなくなり、外見はどうでもよくなるからです。
精神科クリニックに行くと、服装も髪型もまったく気にしない人をたくさん目にしますが、精神状態が悪くなると、本当に外見に気を遣わなくなるのです。
息子さんが何を思っておしゃれをするのか、私には分かりません。
ただ、私なら、おしゃれをする動機は「格好良く見られたい」からであり、「若く見られたい」からです。
これは女性も同じではないでしょうか?
ひきこもっていると、交友関係がとても貧困になります。
友人と呼べる人間がどんどん減っていき、強烈な孤独感に襲われます。
私もおしゃれをして出かけることがありますが、内心では「清潔かつ素敵な服装をしていれば、何か出会いがあるのではないか」といった期待を持っています。
そしてそれは、若い人なら当然の感情であり、とても健康な心理だと思います。
息子さんがおしゃれをして出かける時には(出かけるだけでもすごいことです)、「今日の服装、似合っているわね」とか「あなたは青が似合うね」と、肯定的な意見を言って頂けると、良いと思います。
服装を褒められて気を悪くする人はいませんから。
周囲の目を気にすることは、とても健全なことだと思います。
おしゃれをして外出する息子さんを、温かく見守ってあげて下さい。
そして、就労をせかすのではなく、まずは外出する元気を認めてあげて下さい。
回答者と所属団体
二条淳也