Center:142ー主に感覚器官とストレス
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〔⇒2011年10月26日記載〕<br> | 〔⇒2011年10月26日記載〕<br> |
2015年11月4日 (水) 20:24時点における版
主に感覚器官とストレス
〔⇒2011年10月26日記載〕
『人体の不思議』(吉岡郁夫、解剖学者、講談社現代新書、1986年)の簡単なノート。
(1)感覚器
「構造についてみると、感覚器ぐらい全体像のまとめにくいものはない。共通点は、発生の初期に、神経系と同じ外胚葉から発育していることと、知覚神経が分布していることぐらいであろう。このまとまりのなさは、他の系では、各器官が互いに連絡しているのに対して、感覚器はそれぞれが互いに離れているからであろう。
感覚器に属する視覚器(眼)、平衡聴覚器(耳)、嗅覚器(鼻粘膜嗅部)、」味覚器(味蕾)、皮膚(29ページ)はどれも個性があって、自己主張が強い。皮膚は知覚作用のほかに、いろいろの外からの刺激から体を保護したり、体温を調節するなどの働きがあるので、人によっては、感覚器から切り離して、独立させているくらいである」(30ページ)。
(2)皮膚
「皮膚の大部分はどの臓器にも従属していないから、人体のうちで。最も表面積の広い、独立した器官と考えるべきである。
皮膚には、知覚神経や自律神経の末端が密に分布しているので、ふつう感覚器に入れているが、それ以外にも、物理的・化学的な刺激から生体を保護したり、体温を調節したり、ビタミンDの生成作用などの重要な役目がある。
皮膚の表層は、硬い死滅した数層の細胞でおおわれている。これはいうまでもなく、外からのいろいろの機械的刺激から身を守るためのものである」(47ページ)。
(3)鼻
「高橋良博士によると、鼻中隔湾曲は人類以外の動物にはなく、人類でも、猿人、原人を経て、旧人(ネアンデルタール人)になって、はじめて現われる。これは脳頭蓋の発達によって、顔面頭蓋に圧力が加わるようになったからだ、といわれる」(108ページ)。
(4)ストレス
「ストレス説をはじめて唱えたのは、ウィーン生まれの医師ハンス・セリエであった。…誰もが病気の特異性にばかり目を向けていたころ、共通の症状に注目した…。根本的に異なる病気であるにもかかわらず、発熱、全身倦怠、食欲不振、胃腸障害など、多くの病気に、共通の症状が現われるのはなぜだろうか。…ストレス説の発端はこのような点に疑問を抱いたところから出発した」(147ページ)。
「ストレスに対する生体反応で、中心的な役割を演じているのは、下垂体副腎系である。…副腎は中心部の髄質と、そのまわりを外からおおっている皮質からなる。ストレスに反応するのは、主に皮質の方である」(148ページ)。
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