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フリースクール類は推定5000教室以上

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===フリースクール類は推定5000教室以上==
 
===フリースクール類は推定5000教室以上==
 
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私が不登校・登校拒否の情報ネットワーク誌・季刊『こみゆんと』を創刊したのは1992年のことです。<br>
私が不登校・登校拒否の情報ネットワーク誌・季刊『こみゆんと』を創刊したのは1992年のことです。その1年後に、全国のフリースクール、相談室、親の会など不登校に関わる団体を紹介する特別号を発行しました。『登校拒否関係団体全国リスト』という何のひねりもない、素朴な書名です。<br>
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その1年後に、全国のフリースクール、相談室、親の会など不登校に関わる団体を紹介する特別号を発行しました。<br>
その序文メッセージとして「登校拒否は教育と社会をゆるがす」という短文を載せました。メッセージでは、不登校の子どもが示すものが、日本の教育と社会をゆるがすとしたのです。内容は3点あります。<br>
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『登校拒否関係団体全国リスト』という何のひねりもない、素朴な書名です。<br>
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その序文メッセージとして「登校拒否は教育と社会をゆるがす」という短文を載せました。<br>
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メッセージでは、不登校の子どもが示すものが、日本の教育と社会をゆるがすとしたのです。内容は3点あります。<br>
 
(1)それは、子どもを育てるべき学校が子ども側から切り捨てられつつあることを示している。<br>
 
(1)それは、子どもを育てるべき学校が子ども側から切り捨てられつつあることを示している。<br>
 
(2)不登校の子どもは学校と社会のゆがみについていけないことを示している。<br>
 
(2)不登校の子どもは学校と社会のゆがみについていけないことを示している。<br>
 
(3)この状況は不登校生がイニシアティブをとって学校と社会の変化を引っ張り始めている。<br>
 
(3)この状況は不登校生がイニシアティブをとって学校と社会の変化を引っ張り始めている。<br>
 
いまふり返ってみるに、これは今日の状態を萌芽的に示していた当時を表わしていたとも思えます。<br>
 
いまふり返ってみるに、これは今日の状態を萌芽的に示していた当時を表わしていたとも思えます。<br>
このメッセージから30年が過ぎました。どうなったでしょうか。その影響が表れる途上にあることは事実です。しかし、(1)の点に関して、私がいま調べていることは、予想した通りというか、予想以上でもありました。<br>
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このメッセージから30年が過ぎました。どうなったでしょうか。その影響が表れる途上にあることは事実です。<br>
どこかに文部省は全国に500近くのフリースクールがあると把握していると書かれているのを見たことがあります。文科省に言わせれば、「それは事実ではない」というでしょうし、その言い分にも理由があると思います。ではいったいどれくらいのフリースクールがあるのか? 文科省は答えないし、答えにくいでしょう。なぜならフリースクールを定義できないからです。関係者がすべて納得する定義は難しいのです。<br>
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しかし、(1)の点に関して、私がいま調べていることは、予想した通りというか、予想以上でもありました。<br>
私はこの定義できないものを、学校外教育であって、主に小学生、中学生および中学卒業後の高校と同等以外の学校である施設、グループを私なりに的にして調べています。<br>その中にフリースクールが統一的な定義を得たものが含まれると考えています。<br>
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どこかに文部省は全国に500近くのフリースクールがあると把握していると書かれているのを見たことがあります。<br>
意外なものも多くありますが、まさか自分の運営する教室や集まりがフリースクールに扱われているとは思えない所もあるでしょう。従ってそれらを私も系統的に集めることはかなり困難です。しかしその一部は何らかの理由が、私の目に入ってきました。明確なものから不明確なものまでありますがそれには次のものが入ります。<br>
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文科省に言わせれば、「それは事実ではない」というでしょうし、その言い分にも理由があると思います。<br>
(1)自覚してフリースクールを名乗っているところ。これにはオルタナティブスクール、デモクラティックスクール、シュタイナー教育施設、チャーチスクール…などが入ります。<br>
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ではいったいどれくらいのフリースクールがあるのか? 文科省は答えないし、答えにくいでしょう。<br>
(2)適応指導教室。基本的には自治体/教育委員会が条例に基づいて設立しています。きわめて多くの自治体が設置しています。1つの自治体に複数の教室をもつばあい、複数の自治体で共有する場合もあります。ざっと2000教室前後あります。<br>
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なぜならフリースクールを定義できないからです。関係者がすべて納得する定義は難しいのです。<br>
(3)放課後等デイサービス。ここは発達障害を含む障害のある子どもを積極的に受け入れているところも少なくありません。調査途上ですが数百以上から千単位の可能性があります。学童保育や児童館にもこれに近いところがあります。<br>
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私はこの定義できないものを、学校外教育であって、主に小学生、中学生および中学卒業後の高校と同等以外の学校である施設、グループを私なりに的にして調べています。<br>
(4)通信制高校とそのサポート校において高校入学以前の子どもを受け入れるところ。名称はいろいろですが、中等部やフリースクールと名乗るところもあります。小学生年齢の子どもを受け入れるばあいは初等部・小学部というところもあります。この数はかなり多く私立の通信制高校を全国的に展開する広域通信制高校とその各地の学習センターには多くあります。サポート校にもかなり広がっています。1000教室をはるかに超えるものと推測しています。<br>
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その中にフリースクールが統一的な定義を得たものが含まれると考えています。<br>
(5)このほかにもいろいろあります。一般の学習塾や趣味・特技の教室にもフリースクール的なところがあります。プレイスクール(遊びの学校)にも、これに含められるところはあるでしょう。フリースペースといって、基本的には学習を行っていないところでも、該当するところはあります。仕分けするのが難しいのです。
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意外なものも多くありますが、まさか自分の運営する教室や集まりがフリースクールに扱われているとは思えない所もあるでしょう。<br>
子ども食堂として取り組みがすすみ、学習教室をかねるところも、ここに加えられるものがあります。考えようによっては、不登校特例校や自主夜間中学も、この範囲で考えていいものがあると思えます。調べている途中ですが数百に達するでしょう。
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従ってそれらを私も系統的に集めることはかなり困難です。<br>
以上(1)~(5)合計すると、おおよそ5000教室が推測の範囲に入ってきます。生徒数は数人から百人を超すところまでありますが、10~30人ぐらいが多いと思います。教室開催のペースは週6日を最大にして、月1回ぐらいのところもあります。
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しかしその一部は何らかの理由が、私の目に入ってきました。明確なものから不明確なものまでありますがそれには次のものが入ります。<br>
 
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(1)自覚してフリースクールを名乗っているところ。<br>
問題は内容です。ふり返って思うに、学校というのは、子どもの教育において、読み書きや計算という識字教育alphabetizationを導入するところから始まった制度です。それにこだわらない子どもの教育制度が全体として、この学校枠外のフリースクール類です。
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これにはオルタナティブスクール、デモクラティックスクール、シュタイナー教育施設、チャーチスクール…などが入ります。<br>
識字教育が含む読み書き計算などの学習活動がないところもあります。初等レベルでは日常生活を確立するための保育園の延長のような内容もあります。遊び、絵画などの表現活動、パソコン指導、友だち(人間関係)づくり、自然体験、社会見学、ことば教室、文章教室、英会話をとり入れているところなどです。
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(2)適応指導教室。基本的には自治体/教育委員会が条例に基づいて設立しています。きわめて多くの自治体が設置しています。<br>
主宰者や開設機関もいろいろです。適応指導教室をふくめても教師、元教師など教育や保育の関係者、カウンセラーや心理相談室が開設しているところ、教育相談室から始まったもの、親の会(家族会)が子どもの居場所づくりから始めたところ、そして大規模に展開をするのは通信制高校の中等部に相当するところです。
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1つの自治体に複数の教室をもつばあい、複数の自治体で共有する場合もあります。ざっと2000教室前後あります。<br>
不登校情報センターはこれらを独自のサイトで公表し、その分類(カテゴリ)は「フリースクール類」です。
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(3)放課後等デイサービス。ここは発達障害を含む障害のある子どもを積極的に受け入れているところも少なくありません。<br>
このように30年前に(予想したというのは言いすぎですが)メッセージで書いたことは、学校外に5000教室と推測されるフリースクール類をつくりました。
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調査途上ですが数百以上から千単位の可能性があります。学童保育や児童館にもこれに近いところがあります。<br>
ざっと全日制・定時制高校5000校、中学校1万校、小学校2万校といいます。それに義務教育学校と中等教育学校が少し加わる日本において、このフリースクール類5000教室は、日本の教育を周辺において変え、支えています。「登校拒否は教育と社会をゆるがす」ということで始まった動きは、揺らいでいる教育と社会を変え、支えるものに成長しています。
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(4)通信制高校とそのサポート校において高校入学以前の子どもを受け入れるところ。<br>
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名称はいろいろですが、中等部やフリースクールと名乗るところもあります。小学生年齢の子どもを受け入れるばあいは初等部・小学部というところもあります。<br>
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この数はかなり多く私立の通信制高校を全国的に展開する広域通信制高校とその各地の学習センターには多くあります。サポート校にもかなり広がっています。<br>
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1000教室をはるかに超えるものと推測しています。<br>
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(5)このほかにもいろいろあります。一般の学習塾や趣味・特技の教室にもフリースクール的なところがあります。<br>
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プレイスクール(遊びの学校)にも、これに含められるところはあるでしょう。フリースペースといって、基本的には学習を行っていないところでも、該当するところはあります。<br>
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仕分けするのが難しいのです。
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子ども食堂として取り組みがすすみ、学習教室をかねるところも、ここに加えられるものがあります。<br>
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考えようによっては自主夜間中学も、この範囲で考えていいものがあると思えます。<br>
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調べている途中ですが数百に達するでしょう。<br>
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以上(1)~(5)合計すると、おおよそ5000教室が推測の範囲に入ってきます。生徒数は数人から百人を超すところまでありますが、10~30人ぐらいが多いと思います。<br>
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教室開催のペースは週6日を最大にして、月1回ぐらいのところもあります。<br>
  
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問題は内容です。ふり返って思うに、学校というのは、子どもの教育において、読み書きや計算という識字教育alphabetizationを導入するところから始まった制度です。<br>
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それにこだわらない子どもの教育制度が全体として、この学校枠外のフリースクール類です。
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識字教育が含む読み書き計算などの学習活動がないところもあります。初等レベルでは日常生活を確立するための保育園の延長のような内容もあります。<br>
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遊び、絵画などの表現活動、パソコン指導、友だち(人間関係)づくり、自然体験、社会見学、ことば教室、文章教室、英会話をとり入れているところなどです。<br>
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主宰者や開設機関もいろいろです。<br>
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適応指導教室をふくめても教師、元教師など教育や保育の関係者、カウンセラーや心理相談室が開設しているところ、教育相談室から始まったもの、親の会(家族会)が子どもの居場所づくりから始めたところ、そして大規模に展開をするのは通信制高校の中等部に相当するところです。<br>
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不登校情報センターはこれらを独自のサイトで公表し、その分類(カテゴリ)は「フリースクール類」です。<br>
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このように30年前に(予想したというのは言いすぎですが)メッセージで書いたことは、学校外に5000教室と推測されるフリースクール類をつくりました。<br>
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ざっと全日制・定時制高校5000校、中学校1万校、小学校2万校といいます。それに義務教育学校と中等教育学校が少し加わる日本において、このフリースクール類5000教室は、日本の教育を周辺において変え、支えています。<br>
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「登校拒否は教育と社会をゆるがす」ということで始まった動きも30年たってみれば、揺らいでいる教育と社会を変え、支えるものに成長しています。<br>
  
[[Category:|Category:]]
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[[Category:フリースクール類|ふりーすくーるるいはすいてい5000きょうしついじょう]]
 
[[Category:不登校情報センター・五十田猛・論文とエッセイ|2022年03月08日]]
 
[[Category:不登校情報センター・五十田猛・論文とエッセイ|2022年03月08日]]

2023年9月8日 (金) 11:13時点における版

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=フリースクール類は推定5000教室以上

私が不登校・登校拒否の情報ネットワーク誌・季刊『こみゆんと』を創刊したのは1992年のことです。
その1年後に、全国のフリースクール、相談室、親の会など不登校に関わる団体を紹介する特別号を発行しました。
『登校拒否関係団体全国リスト』という何のひねりもない、素朴な書名です。
その序文メッセージとして「登校拒否は教育と社会をゆるがす」という短文を載せました。
メッセージでは、不登校の子どもが示すものが、日本の教育と社会をゆるがすとしたのです。内容は3点あります。
(1)それは、子どもを育てるべき学校が子ども側から切り捨てられつつあることを示している。
(2)不登校の子どもは学校と社会のゆがみについていけないことを示している。
(3)この状況は不登校生がイニシアティブをとって学校と社会の変化を引っ張り始めている。
いまふり返ってみるに、これは今日の状態を萌芽的に示していた当時を表わしていたとも思えます。
このメッセージから30年が過ぎました。どうなったでしょうか。その影響が表れる途上にあることは事実です。
しかし、(1)の点に関して、私がいま調べていることは、予想した通りというか、予想以上でもありました。
どこかに文部省は全国に500近くのフリースクールがあると把握していると書かれているのを見たことがあります。
文科省に言わせれば、「それは事実ではない」というでしょうし、その言い分にも理由があると思います。
ではいったいどれくらいのフリースクールがあるのか? 文科省は答えないし、答えにくいでしょう。
なぜならフリースクールを定義できないからです。関係者がすべて納得する定義は難しいのです。
私はこの定義できないものを、学校外教育であって、主に小学生、中学生および中学卒業後の高校と同等以外の学校である施設、グループを私なりに的にして調べています。
その中にフリースクールが統一的な定義を得たものが含まれると考えています。
意外なものも多くありますが、まさか自分の運営する教室や集まりがフリースクールに扱われているとは思えない所もあるでしょう。
従ってそれらを私も系統的に集めることはかなり困難です。
しかしその一部は何らかの理由が、私の目に入ってきました。明確なものから不明確なものまでありますがそれには次のものが入ります。
(1)自覚してフリースクールを名乗っているところ。
これにはオルタナティブスクール、デモクラティックスクール、シュタイナー教育施設、チャーチスクール…などが入ります。
(2)適応指導教室。基本的には自治体/教育委員会が条例に基づいて設立しています。きわめて多くの自治体が設置しています。
1つの自治体に複数の教室をもつばあい、複数の自治体で共有する場合もあります。ざっと2000教室前後あります。
(3)放課後等デイサービス。ここは発達障害を含む障害のある子どもを積極的に受け入れているところも少なくありません。
調査途上ですが数百以上から千単位の可能性があります。学童保育や児童館にもこれに近いところがあります。
(4)通信制高校とそのサポート校において高校入学以前の子どもを受け入れるところ。
名称はいろいろですが、中等部やフリースクールと名乗るところもあります。小学生年齢の子どもを受け入れるばあいは初等部・小学部というところもあります。
この数はかなり多く私立の通信制高校を全国的に展開する広域通信制高校とその各地の学習センターには多くあります。サポート校にもかなり広がっています。
1000教室をはるかに超えるものと推測しています。
(5)このほかにもいろいろあります。一般の学習塾や趣味・特技の教室にもフリースクール的なところがあります。
プレイスクール(遊びの学校)にも、これに含められるところはあるでしょう。フリースペースといって、基本的には学習を行っていないところでも、該当するところはあります。
仕分けするのが難しいのです。 子ども食堂として取り組みがすすみ、学習教室をかねるところも、ここに加えられるものがあります。
考えようによっては自主夜間中学も、この範囲で考えていいものがあると思えます。
調べている途中ですが数百に達するでしょう。
以上(1)~(5)合計すると、おおよそ5000教室が推測の範囲に入ってきます。生徒数は数人から百人を超すところまでありますが、10~30人ぐらいが多いと思います。
教室開催のペースは週6日を最大にして、月1回ぐらいのところもあります。

問題は内容です。ふり返って思うに、学校というのは、子どもの教育において、読み書きや計算という識字教育alphabetizationを導入するところから始まった制度です。
それにこだわらない子どもの教育制度が全体として、この学校枠外のフリースクール類です。 識字教育が含む読み書き計算などの学習活動がないところもあります。初等レベルでは日常生活を確立するための保育園の延長のような内容もあります。
遊び、絵画などの表現活動、パソコン指導、友だち(人間関係)づくり、自然体験、社会見学、ことば教室、文章教室、英会話をとり入れているところなどです。
主宰者や開設機関もいろいろです。
適応指導教室をふくめても教師、元教師など教育や保育の関係者、カウンセラーや心理相談室が開設しているところ、教育相談室から始まったもの、親の会(家族会)が子どもの居場所づくりから始めたところ、そして大規模に展開をするのは通信制高校の中等部に相当するところです。
不登校情報センターはこれらを独自のサイトで公表し、その分類(カテゴリ)は「フリースクール類」です。
このように30年前に(予想したというのは言いすぎですが)メッセージで書いたことは、学校外に5000教室と推測されるフリースクール類をつくりました。
ざっと全日制・定時制高校5000校、中学校1万校、小学校2万校といいます。それに義務教育学校と中等教育学校が少し加わる日本において、このフリースクール類5000教室は、日本の教育を周辺において変え、支えています。
「登校拒否は教育と社会をゆるがす」ということで始まった動きも30年たってみれば、揺らいでいる教育と社会を変え、支えるものに成長しています。

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