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− | '''不登校経験者の声集めた事例集でエール 当事者の両親発行'''<br>
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− | 不登校経験者らへのインタビューをまとめた事例集「雲の向こうはいつも青空」<br>
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− | 息子の不登校を体験した両親が、不登校だった人やその家族、支援者らにインタビューをした事例集が注目を集めている。<br>
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− | <不登校これまでに4冊を発行し、毎回7人に取材。「不登校という厚い雨雲の向こうには必ず青空が広がっている」。<br>
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− | 迷い悩んだ経験から得た、両親のそんな思いの込もる事例集には、当事者ならではの言葉が凝縮され、今まさに不登校に苦しむ人々を励ましている。(木ノ下めぐみ)<br>
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− | 不登校インタビュー事例集「雲の向こうはいつも青空」は、川崎市の金子あかねさん(50)と夫の純一さん(48)が運営する市民団体「びーんずネット」が昨春創刊し、半年ごとに発行している。<br>
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− | 金子さん夫妻の長男は、学習障害(LD)をからかわれたり、先生や友達との人間関係につまずいたりしたことなどもあり、小学3年の秋から学校に通えなくなった。<br>
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− | 「僕なんか生きていても仕方がない」と涙を流す長男の姿に、「人生はこれから楽しいことがいっぱいあるのに、こんな小さな子供が口にする言葉なのか」とあかねさんは胸が締め付けられた。<br>
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− | 幼少期から不安がふくらむと手洗いを繰り返すなど繊細な長男の不登校。<br>
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− | あかねさんは「とうとう来たか」と受け止めて見守ったが、周囲には理解されない。<br>
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− | 自分の母親からは「あなたの代わりに(孫を)学校に連れて行きたい」と言われ、「だめな親だと責められているようだった」と振り返る。<br>
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− | 長男は翌春から都内のフリースクールに通うようになり、友人もできた。<br>
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− | 同じような境遇の保護者との交流も生まれ、あかねさんの孤独感はやわらいだ。<br>
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− | そして不登校を経験した人たちの「その後」を発信することは今、不登校に苦しむ多くの人を勇気づけると考え、平成30年にびーんずネットを設立。<br>
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− | 事例集の発行や、不登校経験者の生の声を伝えるセミナーの開催などを活動の柱に据えている。<br>
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− | 事例集には毎回、「リアルで等身大」の7人が登場する。<br>
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− | さまざまな理由で不登校になり、現在は看護師になった女性や画家として活動する男性、親の会を立ち上げた保護者や当事者の子供に寄り添うフリースクールの代表者ら、不登校と向き合う多彩な人々が思いの丈を語っている。<br>
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− | 金子さん夫妻は、全国各地の取材相手のもとに足を運び、何時間もかけて丁寧に話を聞く。<br>
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− | 新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出た頃は取材を延期せざるを得なかったが、解除後は感染対策を取りながら再開し、今秋の第4号発行にこぎつけた。<br>
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− | 最新号に登場するダンサーの女性は、級友への先生の叱責が自分に向けられているように感じ、小中学校にほとんど通わなかった。<br>
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− | 当時を「経験値のなさに対するコンプレックスが1年ごとにバージョンアップしていくみたいな感じ」と表現。<br>
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− | 不登校を何とかしなければと奔走する母の姿に「私、そんなにヤバいんだ」と追い詰められたといい、「周囲が適当になったり、スキマをつくる」ことが大切だと訴える。<br>
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− | 不登校経験者ならではの実感のこもった言葉が今悩んでいる人たちの胸に突き刺さる。<br>
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− | 事例集に登場する人々の共通点は「雲をくぐりぬけて、その向こうには青空が確かにあると知っていることだ」とあかねさん。<br>
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− | 「きっと勇気づけられる言葉に出会えるはず」と話す。<br>
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− | 長男も現在は通信制高校に在籍し、友人と遊びに出かけるなど、「彼なりに人生を楽しんで生きている」。<br>
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− | 雨雲はいつか晴れるのだと、これからも伝えていくつもりだ。<br>
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− | 事例集はびーんずネットのオンラインショップで購入できる。千円(税別)。<br>
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− | 〔2020年12/24(木) 産経新聞〕 <br>
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− | '''不登校のあなたへ…厚い雲の向こうは、きっといつも青空だよ 当事者が語る本音 冊子に'''<br>
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− | 何かが変わるヒントを得てほしい――。<br>
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− | 不登校の息子を育てる両親が、不登校経験者やその保護者らに話を聞き、インタビュー集にまとめている。<br>
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− | 昨年3月から半年ごとに発行し、3月に第3号を出した。<br>
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− | 学校に行けなかった頃はどんな気持ちだったのか。親として我が子とどう向き合ったのか。<br>
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− | 当事者たちの思いが語られている。<br>
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− | 発行しているのは川崎市の市民団体「びーんずネット」代表の金子あかねさん(50)、純一さん(48)夫妻。<br>
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− | 長男(15)は学習障害のため板書をノートに写すことが苦手で、同級生との人間関係の悩みなども重なり、小学3年の秋から不登校になった。<br>
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− | 登校を促す純一さんに対し、あかねさんは見守る立場を取った。<br>
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− | 「子どもを信じること」という子育てについて書かれた本を夫に渡すなどして考え方を変えていったが、自身も追い詰められていた。<br>
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− | 自分の母親から「あなたの代わりに私が学校に連れて行ってあげたい」と言われ、「何もしていないダメな親」と責められた気がした。<br>
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− | 「懸命に向き合っていたけど身近な人にすら理解されなくて……。<br>
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− | 責められるんじゃないかと『ハリネズミ』のように守りの態勢で生きていた」<br>
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− | 不登校児の親の会が開く集まりに参加することも考えたが、「どんな人が来てどんなことを話すのか分からず不安」で一歩が踏み出せなかった。<br>
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− | 翌年から息子を「デモクラティックスクール」に通わせた。<br>
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− | そこでは学校の運営を子どもたちが話し合いで決め、何を学ぶかも自分で決める。<br>
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− | 保護者らと交流する中、「悩める親が気軽に来られる場を作りたい」と2018年3月、「びーんずネット」を作った。<br>
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− | 3カ月に1度、市内でセミナーを開き、講師として招いた不登校の当事者や支援者らにインタビューをしてきた。<br>
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− | 高校で特進クラスに通い、勉強に疲れてひきこもりになった女子大生。<br>
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− | 小学5年で不登校になり、今は画家になった男性。<br>
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− | 子どもが不登校になったことを機に支援団体を作った保護者……。<br>
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− | 「人それぞれ生き方があり、みんな一生懸命生きている。それでいい」と思えるようになった。<br>
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− | セミナーの講師として招いた人たちの半生や今の思いを形にしたインタビュー集のタイトルは「雲の向こうはいつも青空」。毎号7人ずつ登場する。<br>
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− | 「もしこの七人に共通点があるとしたら、それは何がしかの雲をくぐり抜けて、その向こうには青空が確かにあると知っていること、かもしれません」。<br>
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− | 毎号の冒頭には、金子さん夫妻のこんなメッセージが書かれている。<br>
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− | 2人の息子は、この春から自宅でオンライン授業を受けられる通信制高校に進んだ。<br>
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− | インタビュー集はホームページ(https://beans-n.com/)で販売。税込み1100円。<br>
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− | 〔2020年4/10(金) 毎日新聞【千脇康平】〕 <br>
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| '''「びーんずネット」主催イベント''' <br> | | '''「びーんずネット」主催イベント''' <br> |