子どもの村福岡
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様々な理由で親と暮らせない子どもが、里親と生活する家を集めた「子どもの村福岡」の7周年を祝う感謝の会が9月24日、福岡市西区で開かれた。<br> | 様々な理由で親と暮らせない子どもが、里親と生活する家を集めた「子どもの村福岡」の7周年を祝う感謝の会が9月24日、福岡市西区で開かれた。<br> | ||
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2017年10月18日 (水) 21:54時点における版
特定非営利活動法人 SOS子どもの村JAPAN 事務局
所在地 | 〒810-0054 福岡市中央区今川2-14-3 サンビル3F |
---|---|
TEL | 092-737-8655 |
FAX | 092-737-8665 |
info@sosjapan.org | |
「子どもの村」7周年祝う 福岡・西区、里親と生活/福岡県
様々な理由で親と暮らせない子どもが、里親と生活する家を集めた「子どもの村福岡」の7周年を祝う感謝の会が9月24日、福岡市西区で開かれた。
「子どもの村」発祥の地オーストリアの駐日大使や地元住民ら約50人が参加し、村の歩みを振り返った。
子どもの村は、第2次大戦後の1949年、戦災孤児のためにオーストリアのイムストという町にできた。
現在は、130を超える国・地域に広がる。
日本では2010年4月、初めて福岡市に開村。
村では現在、四つの家庭で12人の子どもが暮らす。
会には、オーストリアのフーベルト・ハイッス駐日大使が出席した。
「日本政府の政策に良い影響を与えている」と評価し、「創始者の『すべての子に愛ある家庭を』というビジョンが生き続けていることがうれしい」とあいさつした。
現在、村で2~4歳の3人の男の子を育てる田原正則さん(38)は「毎日色々あるが、とても楽しい。これからも子どもと楽しく生活していきたい」と話した。
〔◆平成29(2017)年10月4日 朝日新聞 西部朝刊地方版〕
里親制度 成長の途上 普及 自治体間で格差「まず知って」広報に力
◎Around アラウンド 九州・山口
◇フォーラムや説明会 「まず知って」広報に力
虐待や経済的理由などで実の家族と暮らせない子どもたちを養育する里親の普及に、各地で官民一体となった取り組みが本格化している。
日本では8割以上が児童養護施設や乳児院で生活しているが、今年5月に改正児童福祉法が成立し、より家庭に近い環境下での養育を推進する理念も盛り込まれた。
現状では自治体間で普及に開きがあり、試行錯誤が続いている。
◎信頼関係築く
「カエルつかまえた!」「逃がさんようにね」
9月下旬、福岡市西区の「子どもの村福岡」の中庭で、今年から里親になった田原正則さん(37)が、一緒に暮らす男の子を見守っていた。
県外の情緒障害児短期治療施設で10年間働き、子どもが精神的に安定して成長するには、同じ大人と長く信頼関係を築く必要性を感じてきた田原さん。
2年間村のスタッフとして関わり、発達心理学や小児医学などを学ぶ同市の研修を受け、里親として登録された。
今はご飯を一緒に食べ、男の子が大好きな外遊びを楽しむ。
実の親がおり、「お父さん」とは呼ばせられない悩みもあるが、「安心感を与えられるよう、笑顔を絶やさないようにしています」と話す。
2010年4月、市と協働で里親普及を進めていた小児科医ら専門家で作る団体が村を開設した。
同じ敷地に一軒家が5棟建てられ、現在は3~16歳の子ども計11人が5組の里親と暮らす。
村には専門家が常駐して里親を支援。
子どもが実の家族と再び暮らせるよう両者の交流にも力を入れ、これまでに21人のうち10人が親元へ帰った。
村を運営するNPO法人の坂本雅子・常務理事は「里親を支え、チームで子どもを育むことが何より大切だと実感する。子どもが家庭で暮らす権利を第一に考え、実の家族への支援も強化したい」と話す。
◎欧米では定着
日本は施設で暮らす子どもの割合が高い。厚生労働省の資料では、2010年前後の各国の里親委託率はオーストラリアが約90%、欧米では多くの国で50%を超えている。
日本で保護を必要とする子どもはここ10年ほど毎年約3万6000人いるが、里親への委託率は15・8%(昨年4月1日現在)にとどまる。
九州・山口各県でも、自治体間の差は大きい。福岡市は虐待などで保護される子どもの急増を受け、05年からNPOと協働で市民講座を開
くなど普及に努め、昨年度末は33・3%に上昇。今年度からは、特に家庭での養育が必要とされる乳幼児を育てる里親の開拓に取り組み始めている。
05年以降、全市町村で里親制度の説明会を毎年開催してきた大分県も、昨年4月1日現在、27・8%に達した。
全国平均を超えているのは、福岡市を抱える福岡県と合わせてわずか2県だけだ。
厚労省の呼びかけで29年度までの目標値を設定しているが、いずれも大幅増が必要だ。
〔◆平成28(2016)年9月27日 読売新聞 西部朝刊〕