Center:(6)「本人のもつ力による」
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2011年10月5日 (水) 21:22時点における版
(6)「本人のもつ力による」
「引きこもっている人が抜け出すのは結局は当人がもっているものによるんですよね」
対人関係がうまくできない人には、自分に自信を失っている人がほとんどのようです。
なぜそうなのかをいろいろな体験をきき、私なりに理解した中心点をまとめるとこうなります。
人が小さいころに自分の内側から芽生えたものを否定され、つみ取られてしまっている。
周囲の人がよかれと思って植えつけようとしたものはうまく育たず枯れてしまっている。
大人になったいまはいろんなことに関心がなく意欲不足のようになっている…。
これとは逆になることをすればよかったと思います。
子どもが表現することは大目に見て、認め、ほめ、それを伸ばす。
内側から芽生えたものを育てる方法です。
そういう体(心)に根づいたものがあると、外から植えつけようとするものはそれにからまり、継ぎ木の形で一体化して育っていきます。
こうして子どもは成長するにしたがって自分の内側から伸びてきたものに、後天的な要素をとりこんで自分らしくなります。
細部はともかく、これが人間の成長の基本形でしょう。
初めの本人の内側から芽生えたものを否定し、つみ取ったつけは相当に重大です。
親や周囲の大人は悪意なく、むしろ善意に、それをやっているわけです。
むしろそこにその時代の社会環境の影響をみます。引きこもりが増大しているのは、そういう時代背景のなかで、家庭、親子の関係、教育や子育てのその時代なりの方式が広がっていたのです。
こういう人間成長の基本形を、子どもが成長したそれぞれの年齢段階でいかに取り戻せるのか、あるいは取り戻せないのか、それが問われているのです。
それを周囲のサポーターや親や家族は軽視することはできません。
あたかもサポーターや親のある役割があって、子ども本人が引きこもりから抜け出したかのようにみえても、結局、引きこもっていた当人のものだと思うのは、この人本来もっているものが、どれだけ引き出せるかにかかっているからです。
外からの関わりは、引きこもり本人が内側から差し出す手とからまることなしには何もできません。
それには、引きこもりの人がどの年齢段階であっても、内側にある伸びる要素、もしかしたら退化してしまったかのようにみえる要素、それを活性化させ、引き出す以外に、外部の関わりは空回りするだけです。
内側にある要素を活性化し、引き出す方法は、まだ残っている要素を認め、ほめ、役割をみつけ、感謝していく…ことのように私は思えます。
引きこもっている人が抜け出すのは、結局は当人がもっているものによる、というのは、そういう意味です。
固定的にその要素をみるのではなく、伸ばす、育てるという動的な面もみながら、受けとめるといいでしょう。
〔3〕コミュニケーションの場
(1)「受け入れの保証を求め、確認する」
(2)「受け入れを求められたBさん」
(3)「確認を求める行動の意味」
(4)「基本的な社交性」
(5)「常識のある人との友人関係を求める」
(6)「本人のもつ力による」
(7)「何でも話し合える友達を募集」
(8)「絶対に自分を裏切らない人」
(9)「心を開けば引きこもりから抜け出せる」
(10)「引きこもりは自意識過剰なのだから」
(11)「被害者意識は自分を正当化できる」
(12)「自分を受け入れる」
(13)「いまいるところが出発点」
(14)「優柔不断であること」
(15)「迷惑をかけることになる」
(16)「断れない」
(17)「言いたいことを言えない」
(18)「相手との間に壁があると話しやすい」
(19)「親しくなるとつきあいづらい」