Job:清酒製造技術者
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〔2003年原本〕<br> | 〔2003年原本〕<br> | ||
日本酒の製造技術者、醸造師。古くから蔵人(くろうど)とよばれてきました。<br> | 日本酒の製造技術者、醸造師。古くから蔵人(くろうど)とよばれてきました。<br> | ||
− | + | 仕事の工程は、①精米。玄米の30%以上を白米にする。<br> | |
− | + | ②原料処理。洗米した水に浸した後、蒸す。<br> | |
− | + | ③製麹(せいきく)。蒸した米の2割を麹室(こうじむろ)に入れ、麹を作る。<br> | |
− | + | ④酒母(しゅぼ)。酒母タンクに水と蒸米と麹を入れ、乳酸や清酒酵母(こうぼ)を入れ、加熱する。<br> | |
+ | ⑤添仕込(そえしこ)み。酒母、蒸米、麹、水を合わせる。<br> | ||
+ | ⑥発酵。酒母と蒸米と麹と水を一緒に醪(もろみ)タンクに仕込む。<br> | ||
+ | ⑦上槽(じょうそう)。醪を酒袋に入れ、圧搾機にかけ、酒と酒粕を分ける。<br> | ||
+ | ⑧さらに濾過し、低温殺菌し、タンクに貯蔵します。これが原酒です。<br> | ||
+ | 市販するときは、この原酒を調合し、規格品にします。工程はかなり機械化されており、女性の蔵人も少しずつ生まれています。<br> | ||
+ | 大手メーカーでは分業も進んでいます。<br> | ||
+ | 仕事の最大の特徴は、秋11月から翌年3月までの冬場の仕事で、多くは季節労働者です。<br> | ||
+ | ほとんどが本来は農業をやっています。常時雇用者は総作業者の1割ぐらいです。<br> | ||
+ | 蔵人の最高責任者は杜氏(とうじ)とよばれ、季節労働者は杜氏を中心にグループをつくり、冬になると酒造工場に赴任します。<br> | ||
+ | 越後杜氏(新潟)、南部杜氏(岩手)、丹波杜氏(兵庫)など出身地名を冠して、このグループはよばれます。<br> | ||
清酒製造技術者になるには、この杜氏グループに加わって実地訓練を重ねるのが普通です。若年者は多くありません。<br> | 清酒製造技術者になるには、この杜氏グループに加わって実地訓練を重ねるのが普通です。若年者は多くありません。<br> | ||
− | + | 数年前に酒造技能士の資格が設けられました。まだ権威は高くありません。 <br> | |
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2017年9月8日 (金) 17:52時点における版
清酒製造技術者
〔2003年原本〕
日本酒の製造技術者、醸造師。古くから蔵人(くろうど)とよばれてきました。
仕事の工程は、①精米。玄米の30%以上を白米にする。
②原料処理。洗米した水に浸した後、蒸す。
③製麹(せいきく)。蒸した米の2割を麹室(こうじむろ)に入れ、麹を作る。
④酒母(しゅぼ)。酒母タンクに水と蒸米と麹を入れ、乳酸や清酒酵母(こうぼ)を入れ、加熱する。
⑤添仕込(そえしこ)み。酒母、蒸米、麹、水を合わせる。
⑥発酵。酒母と蒸米と麹と水を一緒に醪(もろみ)タンクに仕込む。
⑦上槽(じょうそう)。醪を酒袋に入れ、圧搾機にかけ、酒と酒粕を分ける。
⑧さらに濾過し、低温殺菌し、タンクに貯蔵します。これが原酒です。
市販するときは、この原酒を調合し、規格品にします。工程はかなり機械化されており、女性の蔵人も少しずつ生まれています。
大手メーカーでは分業も進んでいます。
仕事の最大の特徴は、秋11月から翌年3月までの冬場の仕事で、多くは季節労働者です。
ほとんどが本来は農業をやっています。常時雇用者は総作業者の1割ぐらいです。
蔵人の最高責任者は杜氏(とうじ)とよばれ、季節労働者は杜氏を中心にグループをつくり、冬になると酒造工場に赴任します。
越後杜氏(新潟)、南部杜氏(岩手)、丹波杜氏(兵庫)など出身地名を冠して、このグループはよばれます。
清酒製造技術者になるには、この杜氏グループに加わって実地訓練を重ねるのが普通です。若年者は多くありません。
数年前に酒造技能士の資格が設けられました。まだ権威は高くありません。