お答え:現実にみあう力をつけるところから始める―木村茂司
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高校は卒業できたんだから、「さあ働け」と言われても、そうはなりにくい時があります。<br> | 高校は卒業できたんだから、「さあ働け」と言われても、そうはなりにくい時があります。<br> | ||
それには理由があります。<br> | それには理由があります。<br> | ||
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こうしたいろいろな自信のなさ、不安、経験不足を何らかの形で補うことが必要です。<br> | こうしたいろいろな自信のなさ、不安、経験不足を何らかの形で補うことが必要です。<br> | ||
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それ以外の自信のなさ、不安は心理的なものですから、心理カウンセリングを受ければよい、となるかもしれませんが、そういう内容のところもあまりありません。<br> | それ以外の自信のなさ、不安は心理的なものですから、心理カウンセリングを受ければよい、となるかもしれませんが、そういう内容のところもあまりありません。<br> | ||
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アルバイト先で伝票が読めない、伝票が書けない、仕事ができないと、何度もすぐにクビになって、自信をなくして働けなくなりました。<br> | アルバイト先で伝票が読めない、伝票が書けない、仕事ができないと、何度もすぐにクビになって、自信をなくして働けなくなりました。<br> | ||
もう一度勉強しなおしたいと、フリースクールに入りました。<br> | もう一度勉強しなおしたいと、フリースクールに入りました。<br> | ||
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フリースクールの紹介で心療内科に行きました。<br>発達障がいと学習障がいがあることがわかりました。<br> | フリースクールの紹介で心療内科に行きました。<br>発達障がいと学習障がいがあることがわかりました。<br> | ||
その後は、弁当・惣菜屋さんで、弁当を作ったり、惣菜を作ったり、売ったりする仕事で働きました。<br> | その後は、弁当・惣菜屋さんで、弁当を作ったり、惣菜を作ったり、売ったりする仕事で働きました。<br> | ||
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2017年7月16日 (日) 13:39時点における最新版
現実にみあう力をつけるところから始める
〔質問049〕通信高校を卒業し働くように言われている
20代の女性です。
中学校時代は不登校で、そのあと通信制高校を卒業しましたが、本当の勉強はしていません。
働くようにいわれ、働こうとしましたが心配が多くて働く気持ちになりません。
親は「昔のことは関係ない」と働くように勧めます。
私にはいまのことがあって働けないのです。
どうすればいいのでしょうか。
〔お答0え49〕現実にみあう力をつけるところから始める
中学校不登校で通信制高校に進む人は少なくありません。
公立通信制は学力レベルが高いですが、私立通信制はあまり高くはありません。
そのため、通信制高校のレポートだけではそれほど学力はつかなかったりもします。
高校は卒業できたんだから、「さあ働け」と言われても、そうはなりにくい時があります。
それには理由があります。
1つには、それなりの学力が身についていないこと。
また中学校に行っていなかった、高校も一般の人と違う通信制であること。
こうしたことからくる自信のなさ、差別感のようなものが足を引っぱります。
もう1つには、長い間大勢の人の中に入っていなかったので、人に対して、人の集団に対して、会社や店に対して、自信がもてないということです。
こうしたいろいろな自信のなさ、不安、経験不足を何らかの形で補うことが必要です。
学力については個別にどこかできちんと教えてもらいましょう。
ただ残念ながら、こうした人に勉強を教えてくれるところがあまりありません。
それ以外の自信のなさ、不安は心理的なものですから、心理カウンセリングを受ければよい、となるかもしれませんが、そういう内容のところもあまりありません。
いろんな人に聞いて探すしかありません。
いきなり就労支援、ひきこもり対策というところでやろうとしても、なかなか難しいこともあります。
Z子さんは中学不登校、私立通信制高校を卒業した21歳でした。
アルバイト先で伝票が読めない、伝票が書けない、仕事ができないと、何度もすぐにクビになって、自信をなくして働けなくなりました。
もう一度勉強しなおしたいと、フリースクールに入りました。
その時わかったのは、Z子さんは、漢字を書く力は小3程度、文章力も小3程度、小数、分数は全くわからない、1.2mがわからない、測りで130gがわからない、onとoffがわからない状態でした。
1年かけて、これら全てわかるようになりました。
フリースクールの紹介で心療内科に行きました。
発達障がいと学習障がいがあることがわかりました。
その後は、弁当・惣菜屋さんで、弁当を作ったり、惣菜を作ったり、売ったりする仕事で働きました。
一人ひとりにしっかり目を向けて、力をつけていくことが大切なのです。
〔2013年5月〕
回答者と所属団体
赤門学習塾・木村茂司
「通信高校を卒業し働くように言われている」に答えるページ
お答え:働くことを考えないで心をたのしくするー赤沼侃史
お答え:現実にみあう力をつけるところから始める―木村茂司
お答え:気持ちの整理にカウンセリングを受けてはー佐藤啓二
お答え:父母が理解し協力できるようにしたいー松田武己