Center:実感なき搾取の構造③
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2019年1月1日 (火) 20:00時点における最新版
4-4実感なき搾取の構造③
〔2010年06月12日〕
4-4実感なき搾取の構図の続き(最終回)です。
ウィキぺディアへの記載者はT=、私の感想・意見はM=の形にして分けています。
T=NHKや新聞社の取材を受けるなど、同センターが社会一般から好意的に見られているのは、「月当たり500円」という利用料の安さも影響しているだろう。
そこには当然「営利に走っていないのだから、運営者は善い人に違いない」という認識があり、これは社会一般の人々が無意識に持っている拝金主義の裏返しである。
「お金に無欲な人が善人とは限らない」「お金よりも大事なものを盗む人がいる」という認識の社会的欠如が、同センターの見かけ上の価値を実際以上に高くしてしまっていると言える。
M=(1)ここも筆者の思い込みでしょう。
「好意的にみられている」のか? 「お金に無欲な人が善人」?
これらは執筆者T=の問題意識としては否定しませんが、事典の記述としては恥ずかしくないですか?
私は自分の活動を善意や悪意の感覚ではしていません。
なによりも「これしかできない・これならできる」感覚でしています。
以前に“フリースペースは善意により成り立ち、悪意により崩れる”と書いた記憶がありますが、私が善意によって活動をしていると書いたことはないはずです。
金儲けのためにやっているともいえません。
金儲けになるような取り組みではありません。
名声のためにやっているのでしょうか。それはわかりません。
あるような気もしますが、あったからといってどうなるものでもないでしょう。
ともかく名声に近づいているとはとても思えません。
「自分にできることをしている」がいちばんしっくりきます。
M=(2)執筆者T=の言葉は、生活感がうすく現実から離れて“抽象的に”事態をながめている表現のように思えます。
世の多くの人はお金を必要としていますが、拝金主義ではありません。
現実に向き合っているのです。
T=これまで述べてきたことからも、実際のところ同センターでは、個別的・具体的・即時的な支援よりも、“社会への情報発信を主体とした不登校・引きこもり支援”を行うために通所者の観察・研究を重視するスタイルになっている。
そのため、通所者の不登校・引きこもりが解決しようが・しまいが、松田理事長の「観察・研究」の実績だけは蓄積される構図になっている。
いっぽうで、通所者の不登校・引きこもりの改善は運任せとなっている。
ここにアンフェアな搾取・被搾取の構図が発生している。
また、「不登校・引きこもりの支援」を標榜しながら、実際は「支援のためと称して観察しかしない」のだから、支援を求める通所者は結果的に騙されることになる。
このような手法で編まれた松田理事長の「不登校引きこもりに関する観察・研究の成果」が、仮に的を射た有益なものであったとしても、倫理的に肯定してよいものかどうかは疑わしい。
M=(3)既に「観察・研究を重視するスタイル」の的外れは指摘しました。
執筆者T=のいう「個別的・具体的・即時的な支援」が就業支援、技術獲得支援を指しているのか、そうでないのか個別的・具体的・即時的に明確にされていません。
不登校情報センターが可能な支援は定款(会則)に示しています。
その一つひとつが取り組みの過程で生まれてきたものです。
一人ひとりをよく見るなかで気づいたものです。
ここの記述は、その「一人ひとりをよく見る」を“観察・研究”として軽くみる執筆者T=の思いを述べたものです。
M=(4)「搾取・被搾取の構図」がこの文脈で出てくるつながりがありません。
“時間を搾取している”とでも展開すれば意味は続くかもしれませんが、もっとあさってのほうに離れるかもしれません。
また「アンフェアな搾取・被搾取」に対比すべき「フェアな搾取・被搾取」という言葉の使用はないはずですから、この言葉は二重におかしなことになります。
M=(5)4-4「実感なき搾取の構図」とはいったい何を書いたのでしょうか。
実感なきものを理論的分析で明らかにしてくれたとは思えません。
執筆者T=は「理事長が通所者を搾取した」と書きたいのでしょうが、「何が何をしているから搾取になる」構図はどこにも見当たりません。
たぶん経済的な搾取という言葉の意味はもちろん、象徴的な意味での搾取という言葉を使いこなせなかったのでしょう。
思いが先行し内容のなさに気づかなかった、実態なきものを「実感なき」とすれば辻褄あわせができるとでも考えたのでしょう。
せっかくの文章表現力を生かせないです。
ゆっくり、丁寧によく見るようにおすすめします。