江戸川区児童相談所
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+ | '''11月は「児童虐待防止推進月間」'''<br> | ||
+ | 「もしかして?」ためらわないで! 189(いちはやく)<br> | ||
+ | (4年度「児童虐待防止推進月間」標語)<br> | ||
+ | 虐待かもと思ったときなどに、189にかけると児童相談所につながります。<br> | ||
+ | 通告・相談は匿名で行うこともでき、通告・相談した人、その内容に関する秘密は守られます。<br> | ||
+ | 児童相談所虐待対応ダイヤル⇒【電話】189<br> | ||
+ | 児童相談所相談専用ダイヤル⇒【電話】0120-189-783<br> | ||
+ | 問い合わせ:区児童相談所<br> | ||
+ | 【電話】03-5678-1810<br> | ||
+ | 〔広報えどがわ 令和4年11月1日号〕<br> | ||
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+ | '''江戸川区が2020年に児童相談所開設'''<br> | ||
+ | 改正児童福祉法に則り、江戸川区は児童相談所を設置します。<br> | ||
+ | 近年、児童相談所の対応の遅れが、虐待死のような悲惨な事件につながることも少なくありません。<br> | ||
+ | 区内でも深刻な事件があったことは記憶に新しいことです。<br> | ||
+ | 一方で起きている冤罪問題は、脳神経外科医だからこそ取り上げるものであり、その現実を避けて通ることはできません。<br> | ||
+ | この寄稿をお願いした藤原一枝先生は、、柔道が中学校体育で必修になったときに、脳震盪や急性硬膜下血種による後遺症の問題に焦点を当て、指導のあり方などに関して専門医として行政へ働きかけをされてきた方です。<br> | ||
+ | さまざまな状況をとらえながら、今後の児童相談所のあり方について検討していきたいと考えます。<br> | ||
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+ | '''〔寄稿文〕児童相談所の抱える問題の一つ'''<br> | ||
+ | 藤原一枝(脳神経外科医)<br> | ||
+ | '''迅速な対応、的確な対応'''<br> | ||
+ | 悲惨な虐待死の報道に加え、児童相談所対応例の増加を聞くと、悲哀感と「どうにかしてほしい」という焦燥感に取り付かれます。<br> | ||
+ | そんなときに頼りにする役所は児童相談所です。<br> | ||
+ | 現在は東京都保健福祉局の江東児童相談所が、墨田・江東・江戸川区を管轄していますが、平成28年から23区にも設立が認められたので、江戸川区は名乗りを上げ、平成32年度に区役所近くに児童相談所(児相)と一時保護所を開設と(建設費17億2千万円)します。<br> | ||
+ | '''区内で起きた見せしめの逮捕'''<br> | ||
+ | 医師である私が平成26年から傍聴に通った児童虐待の刑事事件は、生後2ヶ月の乳児が暴力的に激しく脳を揺さぶられて脳障害を残すSBS(乳幼児揺さぶられ症候群)になったと起訴されたものでした。<br> | ||
+ | 事件の現場は江戸川区内にある医療スーパーで、平成25年8月のこと。<br>日本に係累もない、未婚の母親を妊娠中からずっと面倒を看てきた知人の大家族11人と母子(全員東南アジア系)がスーパーで買い物中の出来事でした。<br>店内で乳児に痙攣が起こり、緊急入院します。<br> | ||
+ | 5ヶ月後に、同行のファミリーの一人が「最後にこの乳児を抱いていた」という理由で逮捕されます。<br> | ||
+ | 「児童虐待逮捕」は見せしめのように実名入りでマスコミに報道され、自白もないのに,1審2審執行猶予5年の有罪判決でした。<br> | ||
+ | しかし、「いつ、何が起きたか」を私が医学的に検討しなおすと、犯人とされた人は冤罪でした。<br> | ||
+ | 「医学的な鑑定(証拠)」と「児相の調査能力」が相まって黒白がつくのですが、そのいずれにも誤謬や欠落事項がありました。<br> | ||
+ | 私が、児相の弱点と、にもかかわらず持っている強大な権限に気付くきっかけとなりました。<br> | ||
+ | '''児相の危うい立ち位置'''<br> | ||
+ | 病院は、「虐待の可能性がある」と判断するとまず居住地管轄の児相に通告します。<br> | ||
+ | 48時間以内に児相は調査に現れ、「児の生命に危険の可能性がある」と判断すると、病院に“一時保護”を委託します。<br> | ||
+ | 親子は分離され、児は自由に自宅に戻れず、養育者には面会制限が付きます。<br> | ||
+ | 一時保護期間(原則2ヶ月)中に、児相は調査・分析を深めて、児の処遇を決めます。<br> | ||
+ | 虐待と認定すると、“施設入所処置”となり、児童福祉施設入所、面会回数や退所もすべて児相の決定です。 <br> | ||
+ | 実は、一般の方はさらさらご存じなく、医療関係者や警察や検察さえもご存じない慣行が横行しています。<br> | ||
+ | 判断ミスをして悲惨な結果が出れば、行政に批難の声が集中するのは確かなので、児相は、「冤罪を辞さない」態度です。<br> | ||
+ | つまり、「児相は『児童の安全優先』を第一優先に掲げているので、外傷の原因が事故なのか虐待なのか判別しがたいグレーなケースはすべてクロと扱う」わけです。<br> | ||
+ | 不服があれば、家庭裁判所や設置行政の長(東京では都知事)に2ヶ月以内であれば不服申し立てができ、家庭裁判所がその審判を担うとはいえ、経費と半年程度の時間がかかります。<br> | ||
+ | 精通した弁護士が極めて少ないことやいわゆる証拠固めの困難さゆえに、冤罪でありながら泣き寝入りしているケースが多い現状です。<br> | ||
+ | しかし、今後、行政訴訟は増えていくでしょう。<br> | ||
+ | 児童虐待の原因の多くが、格差社会や貧困をベースにしているので、その対策こそ優先されるべきなのに後手に回して、危機管理・リスク管理として、児相の権限を強化していく方向には疑義を挟みます。<br> | ||
+ | 児相の可視化、不服申請への真摯な対応を願います。<br> | ||
+ | '''藤原一枝'''<br> | ||
+ | 1974年に東京都墨東病院で小児脳神経外科医となり、99年より非常勤。<br> | ||
+ | 同年藤原QOL研究所を設立し、地域の高次脳機能障害者の相談支援及びスポーツ脳震盪予防に関わる。<br> | ||
+ | 『雪のかえりみち』『まほうの夏』(以上、岩崎書店)『ちょうかいちょうのキョウコちゃん』(偕成社)など絵本作品をはじめ著書多数。<br> | ||
+ | 〔江戸川区・生活者ネットワーク それゆけ!レポート 2018年5月25日〕<br> | ||
'''子どもたちの笑顔のために 江戸川区に児童相談所ができます!'''<br> | '''子どもたちの笑顔のために 江戸川区に児童相談所ができます!'''<br> | ||
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'''児童相談所新設、保育園千人規模の増設'''<br> | '''児童相談所新設、保育園千人規模の増設'''<br> | ||
− | + | 江戸川区は、新年度約7億円を予算計上し、区役所近くの中央3丁目に児童相談所を建設する予定です(完成は2020年)。<br> | |
2010年の「岡本海人君事件」という小学1年生の痛ましい虐待死亡事件を教訓に、二度と繰り返さないという決意で取り組み、一時保護所や乳児院などもつくる予定です。<br> | 2010年の「岡本海人君事件」という小学1年生の痛ましい虐待死亡事件を教訓に、二度と繰り返さないという決意で取り組み、一時保護所や乳児院などもつくる予定です。<br> | ||
子どもの命と人権が守られるようがんばります。(以下省略)<br> | 子どもの命と人権が守られるようがんばります。(以下省略)<br> | ||
〔放水路 2018年2月〕<br> | 〔放水路 2018年2月〕<br> | ||
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2023年8月8日 (火) 19:33時点における最新版
江戸川区児童相談所
江戸川区子ども家庭支援センターを引き継ぐ
種類・内容 | 児童相談所 |
---|---|
所在地 | 〒132-0021 東京都江戸川区中央3-4-18 |
連絡先 | TEL(連絡用・相談用)03-5678-1810 |
11月は「児童虐待防止推進月間」
「もしかして?」ためらわないで! 189(いちはやく)
(4年度「児童虐待防止推進月間」標語)
虐待かもと思ったときなどに、189にかけると児童相談所につながります。
通告・相談は匿名で行うこともでき、通告・相談した人、その内容に関する秘密は守られます。
児童相談所虐待対応ダイヤル⇒【電話】189
児童相談所相談専用ダイヤル⇒【電話】0120-189-783
問い合わせ:区児童相談所
【電話】03-5678-1810
〔広報えどがわ 令和4年11月1日号〕
江戸川区が2020年に児童相談所開設
改正児童福祉法に則り、江戸川区は児童相談所を設置します。
近年、児童相談所の対応の遅れが、虐待死のような悲惨な事件につながることも少なくありません。
区内でも深刻な事件があったことは記憶に新しいことです。
一方で起きている冤罪問題は、脳神経外科医だからこそ取り上げるものであり、その現実を避けて通ることはできません。
この寄稿をお願いした藤原一枝先生は、、柔道が中学校体育で必修になったときに、脳震盪や急性硬膜下血種による後遺症の問題に焦点を当て、指導のあり方などに関して専門医として行政へ働きかけをされてきた方です。
さまざまな状況をとらえながら、今後の児童相談所のあり方について検討していきたいと考えます。
〔寄稿文〕児童相談所の抱える問題の一つ
藤原一枝(脳神経外科医)
迅速な対応、的確な対応
悲惨な虐待死の報道に加え、児童相談所対応例の増加を聞くと、悲哀感と「どうにかしてほしい」という焦燥感に取り付かれます。
そんなときに頼りにする役所は児童相談所です。
現在は東京都保健福祉局の江東児童相談所が、墨田・江東・江戸川区を管轄していますが、平成28年から23区にも設立が認められたので、江戸川区は名乗りを上げ、平成32年度に区役所近くに児童相談所(児相)と一時保護所を開設と(建設費17億2千万円)します。
区内で起きた見せしめの逮捕
医師である私が平成26年から傍聴に通った児童虐待の刑事事件は、生後2ヶ月の乳児が暴力的に激しく脳を揺さぶられて脳障害を残すSBS(乳幼児揺さぶられ症候群)になったと起訴されたものでした。
事件の現場は江戸川区内にある医療スーパーで、平成25年8月のこと。
日本に係累もない、未婚の母親を妊娠中からずっと面倒を看てきた知人の大家族11人と母子(全員東南アジア系)がスーパーで買い物中の出来事でした。
店内で乳児に痙攣が起こり、緊急入院します。
5ヶ月後に、同行のファミリーの一人が「最後にこの乳児を抱いていた」という理由で逮捕されます。
「児童虐待逮捕」は見せしめのように実名入りでマスコミに報道され、自白もないのに,1審2審執行猶予5年の有罪判決でした。
しかし、「いつ、何が起きたか」を私が医学的に検討しなおすと、犯人とされた人は冤罪でした。
「医学的な鑑定(証拠)」と「児相の調査能力」が相まって黒白がつくのですが、そのいずれにも誤謬や欠落事項がありました。
私が、児相の弱点と、にもかかわらず持っている強大な権限に気付くきっかけとなりました。
児相の危うい立ち位置
病院は、「虐待の可能性がある」と判断するとまず居住地管轄の児相に通告します。
48時間以内に児相は調査に現れ、「児の生命に危険の可能性がある」と判断すると、病院に“一時保護”を委託します。
親子は分離され、児は自由に自宅に戻れず、養育者には面会制限が付きます。
一時保護期間(原則2ヶ月)中に、児相は調査・分析を深めて、児の処遇を決めます。
虐待と認定すると、“施設入所処置”となり、児童福祉施設入所、面会回数や退所もすべて児相の決定です。
実は、一般の方はさらさらご存じなく、医療関係者や警察や検察さえもご存じない慣行が横行しています。
判断ミスをして悲惨な結果が出れば、行政に批難の声が集中するのは確かなので、児相は、「冤罪を辞さない」態度です。
つまり、「児相は『児童の安全優先』を第一優先に掲げているので、外傷の原因が事故なのか虐待なのか判別しがたいグレーなケースはすべてクロと扱う」わけです。
不服があれば、家庭裁判所や設置行政の長(東京では都知事)に2ヶ月以内であれば不服申し立てができ、家庭裁判所がその審判を担うとはいえ、経費と半年程度の時間がかかります。
精通した弁護士が極めて少ないことやいわゆる証拠固めの困難さゆえに、冤罪でありながら泣き寝入りしているケースが多い現状です。
しかし、今後、行政訴訟は増えていくでしょう。
児童虐待の原因の多くが、格差社会や貧困をベースにしているので、その対策こそ優先されるべきなのに後手に回して、危機管理・リスク管理として、児相の権限を強化していく方向には疑義を挟みます。
児相の可視化、不服申請への真摯な対応を願います。
藤原一枝
1974年に東京都墨東病院で小児脳神経外科医となり、99年より非常勤。
同年藤原QOL研究所を設立し、地域の高次脳機能障害者の相談支援及びスポーツ脳震盪予防に関わる。
『雪のかえりみち』『まほうの夏』(以上、岩崎書店)『ちょうかいちょうのキョウコちゃん』(偕成社)など絵本作品をはじめ著書多数。
〔江戸川区・生活者ネットワーク それゆけ!レポート 2018年5月25日〕
子どもたちの笑顔のために 江戸川区に児童相談所ができます!
2020年4月 開設!
平成28年6月の児童福祉法改正により、新たに、特別区でも児童相談所の設置が可能となりました。
区では、この法改正をいち早く受け、「子どもは地域の宝であり、江戸川の子どもは江戸川で守る」ことを理念に、2020年4月から児童相談所を開設します。
問い合わせ:開設準備担当係【電話】03-5662-0123
■江戸川区の児童相談所
◇子どもたちの健やかな育ちを地域みんなで本気で応援します
漏れなく 最適な支援を 迅速に
開設日:2020年4月1日(水曜日)
所在地:中央三丁目4番
規模:地上4階建て
職員:児童福祉司、児童心理司、児童指導員、保健師、保育士などの専門のスタッフがいます。
交通:
◎JR総武線
・「新小岩駅」から徒歩20分
◎都営バス・京成タウンバス
・「江戸川文化センター前」下車徒歩4分
・「江戸川区役所前」下車徒歩8分
◇児童相談所って?
児童相談所は、児童福祉の専門機関です。
18歳未満の子どもに関するさまざまな相談を、本人・家族・学校・地域の方々など、どなたからでもお受けします。
必要であれば子どもを保護することができる、一時保護所も併設されます。
子どもたちの健やかな成長を願い、ともに考え、問題を解決に導きます!
◇総合相談窓口の設置
児童相談所には、子どもに関するさまざまな相談を全て1カ所で受け止める、総合相談窓口を設置します。
そのため、「どこに相談したらよいのか分からない…」という心配がなくなります。
◇専門のスタッフが親身に対応します
相談に対する助言や、継続的な援助、必要に応じて一時保護などを行います。
また、学校教育や母子保健などの業務と連携し、切れ目のないきめ細やかな支援をさらに充実します!
〔広報えどがわ平成30年4月1日号〕
児童相談所新設、保育園千人規模の増設
江戸川区は、新年度約7億円を予算計上し、区役所近くの中央3丁目に児童相談所を建設する予定です(完成は2020年)。
2010年の「岡本海人君事件」という小学1年生の痛ましい虐待死亡事件を教訓に、二度と繰り返さないという決意で取り組み、一時保護所や乳児院などもつくる予定です。
子どもの命と人権が守られるようがんばります。(以下省略)
〔放水路 2018年2月〕