メリットの多い新しい働き方「テレワーク」
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2018年2月10日 (土) 12:46時点における最新版
メリットの多い新しい働き方「テレワーク」
企業社会の変容・その5
(滋賀大学 経済学部 特任講師 庄司一也)
ICT(情報通信技術)の進化・発展により働き方も新しい形態が注目されている。
その1つが「テレワーク」である。今回はこの「テレワーク」の特徴と課題について簡単に紹介したい。
テレワークとは、「情報通信技術(ICT)を活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方」と定義されている。
簡単にいえば、パソコンやインターネットを活用して自宅など好きな場所で自由に時間を使って仕事を行うことである。
自宅で仕事を行うという意味では従来の「内職」と同じともいえようが、両者の違いは「ICTを用いているかどうか」である。
テレワーク人口は近年すさまじい勢いで上昇しており2014年の国土交通省「テレワーク人口実態調査」によると550万人であり、政府もテレワークを推進しており2015年度までに700万人とする目標を掲げている。
さて、このテレワークであるが、大きく、「在宅勤務」と「在宅ワーク(在宅就業)」に分けることができる。
前者、「在宅勤務」とは、雇用契約に基づき、パソコン等の情報通信技術を活用して、雇用主や取引先などと連絡を取りながら自宅で仕事をする働き方のことを指す。
「在宅勤務」により育児や家事との両立、身体障がい者の就労に大きく貢献しているし、ワークライフバランスの向上を図ることができる。
また、通勤を必要としないわけであるから、交通機関の利用抑制による二酸化炭素の削減や、オフィスの省エネ効果などもメリットとして挙げられる。
つまり、企業のCSRの趣旨と合致したものであると言える。
なお、「在宅勤務」はICTと関連の強いIT企業などでの導入が多くみられる。
近年企業での推進が進んでいるが、特に「業務効率性の向上」「移動時間の短縮」「非常時対応」の目的からの導入が目立つそうである。
一方、「テレワークに適した業務の選定」「テレワークの進行の難しさ・導入のコスト」「情報漏えい等のセキュリティ面」等の課題があることも事実である。
現在利用人口は伸びてはいるが、そのノウハウが不足しているということもあり、今後も多くの検討材料が残ることであろう。
後者は、請負契約に基づき、パソコンなどの情報通信機器を活用して、請負主や取引先などと連絡を取りながら自宅で仕事をする働き方のことを指す。
最近よく耳にする「SOHO(Small Office/Home Office)」はこれを指す。
「在宅ワーク」により、介護者を抱える方への雇用の創出、専門的な技能を活かした就業促進、あるいは身体的・精神的ハンデを抱えた方の就業可能性などに寄与している。
なお、前者「在宅勤務」と違い、(企業の社員ではなく)個人事業主として自宅等で業務を遂行する形態であるから、両者の大きな違いは「雇用形態」である。
「在宅ワーク」は専門的なものから単純なものまで多数存在し、インターネットで検索をすれば多数の仕事が紹介されている。
また、請負主と在宅ワーカーの仲介をする「マッチグサイト」なるものも登場している。
私はこの「在宅ワーク」により多くの方が社会復帰であったり、所得の増加につながると期待している。
不登校情報センターを利用している方も、こういう働き方を1つの方向性として考えてみるのはいかがであろうか。
上述のように、自分の好きな時間に自分の落ち着く場所で、自分のペースで働くことができるすばらしいシステムであると考えている。
もちろん、仕事の納期であったり、自己管理の徹底、個人情報の厳重な取り扱い等、在宅ワーカーが向き合わなければならない課題も多数あるが、1つの取り組みとして考えていただければ幸いである。
◎参考文献
大嶋淳俊 『情報活用演習入門―情報化社会の「攻め方」・「守り方」―』(2012年 学文社)
構成
1企業のグローバル化がもたらす長時間労働
2企業・事業所のCSR(企業の社会的責任)として雇用創出
3情報通信技術(ICT)の発展が与えた企業社会の変容
4企業を取り巻く情報社会の変容とそれに伴う弊害
5メリットの多い新しい働き方「テレワーク」]