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− | '''【クローズアップ】 ◇子どもの貧困対策に不退転 知念覚・那覇市副市長'''<br>
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− | 子どもの貧困対策の一環として、独自の基金創設などを進める那覇市。<br>
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− | 「協働の街づくり」をスローガンに、学校を中心とした地域づくりに力を入れてきたことが貧困対策でも生きているという。<br>
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− | 知念覚副市長(ちねん・さとる=52)は「われわれが残してあげられるのは教育やチャンスの平等性。負の連鎖が起こらないよう、不退転の気持ちを示したい」と決意を語る。<br>
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− | 沖縄県の子どもの貧困率は29.9%で、全国の16.3%を大きく上回る。<br>
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− | 所得の低さなどが原因とみられており、国が2016年度予算に10億円を計上したほか、県も30億円の基金を積み立てている。<br>
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− | 那覇市も9月議会で、市独自の基金創設に関する条例案を提出する予定だ。<br>
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− | 知念副市長は基金創設のメリットとして、「条例で明文化されるので、活用したり廃止したり、いつでも議論の対象になる」と指摘。<br>
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− | 「脚光を浴びている今だけでなく、今後も常に俎上(そじょう)に上げていく」と狙いを語る。<br>
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− | 子どもの貧困をめぐっては、基金創設のほかにも全庁的な取り組みを進めてきた。<br>
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− | 1月には、福祉や商工労働など23課にまたがる「こどもみらい応援プロジェクト庁内推進会議」が発足。<br>
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− | 支援員の配置や子どもの居場所づくりに各課が連携して取り組んでいる。<br>
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− | 知念副市長は「縦割り行政でなく、子ども一人一人のカルテを作る形にしないといけない」ときめ細やかな対応の必要性を強調する。<br>
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− | 学校中心の街づくりは、子どもの貧困対策でも生きている。<br>
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− | 特に成果を上げているのが、学校側と[[貧困対策支援員]]との連携だ。<br>
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− | 情報開示の程度や信頼関係の構築の面で当初は不安もあったが、「すんなり受け入れてくれる基盤が市内の学校にはある。協働の街づくりを粘り強く続けてきた結果だ」と評価する。<br>
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− | 学校を中心とした街づくりは、自治会加入率が18.5%と低く、地域のつながりが希薄だという課題を克服しようと始まった。<br>
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− | 「自治会の結成率が悪くても、PTAや企業など、ほかを足したら100になる。その単位として小学校区で区切り、そこで活動している人の意思を醸成させることを選択した」と話す。<br>
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− | 「交流の場をつくろうという意思があるので情報が集まってくる。学校を中心とした街づくりをしようというのが、子どもの貧困対策にマッチングした」と成功の原因を分析する。<br>
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− | 現在の取り組みについて、「今後は長いスパンでの検証が必要」と話す知念副市長。<br>
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− | 将来的には「貧困対策のノウハウを蓄積し、スキルを持った人がたくさんいる人材の宝庫になる。日本全国にそのスキルを発信できる那覇市を目指したい」と抱負を語った。<br>
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− | 〔◆平成28(2016)年8月5日 時事通信〕<br>
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