Center:あゆみ書店の開設理由と“実績”
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− | 〔1〕書店開設はスペースの利用方法 | + | |
+ | 〔1〕書店開設はスペースの利用方法<br> | ||
− | + | 不登校情報センターは2001年6月に、それまでの7坪のワンルームマンションから、葛飾区新小岩の第一高等学院旧校舎に移ってきました。<br> | |
− | + | 同校の好意的な申し出により、それまでと比較すると約十倍の広いスペースを無料で使用できるようになりました。2005年8月に退去しました<br> | |
− | + | この使用4年間には変遷がありましたが、最後の時期は1階に書店型のスペース、管理事務室、印刷機・コピー機を置く作業室がありました。<br> | |
− | + | 2階は会議・集会用の教室、パソコン室、学校案内書などを置く資料室です。<br> | |
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− | 〔2〕あゆみ書店の“実績” | + | 移転してきた当初は、広さ十倍のスペースをどう使うのかが、当事者の居場所づくりの面からの課題でした。<br> |
+ | 個人差はありますが何もない広いところでは落ち着かず、小さな空間に安心感を持てる人が多いからです。<br> | ||
+ | 各部屋の使用方法と模様替えにより、居場所をどこにするのか変えた人もいます。<br> | ||
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+ | 移転後10か月後の開設です。書店を選んだ事情は執筆者が描いた背景によります。<br> | ||
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+ | この背景を踏まえた記述を期待するのです。<br> | ||
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+ | 〔2〕あゆみ書店の“実績”<br> | ||
− | 出典=「収入になる取り組み等の記録(表)」『五十田猛のエッセイ・四行論』 | + | 出典=「収入になる取り組み等の記録(表)」『五十田猛のエッセイ・四行論』<br> |
− | http://www.futoko.co.jp/isota^essei/syunyu_torikumi_kiroku_1.htm | + | http://www.futoko.co.jp/isota^essei/syunyu_torikumi_kiroku_1.htm<br> |
− | あゆみ書店は2002年3月31日に開設し、2004年8月ころに自然消滅していました。 | + | あゆみ書店は2002年3月31日に開設し、2004年8月ころに自然消滅していました。<br> |
− | + | 開設時の売上額は2002年4月80655円、消滅の2004年8月0円です。<br> | |
− | ① | + | この期間の最高額は2002年9月の164751円です。売上の10~20%が書店員に支払われています。<br> |
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+ | ① これを一般の書店と並べてうんぬんするのがいかにナンセンスであるかは一目瞭然でしょう。<br> | ||
+ | 表に来客数とあるのは、実際に書籍等を購入した人の1か月間の合計人数です。<br> | ||
+ | それは主に、引きこもり当事者と家族です。<br> | ||
+ | ここにもあゆみ書店がフリースペースの一部である状態が反映しています。<br> | ||
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+ | ② それでもあえて「事業のベースに乗せることはできなかった」というのは、<br> | ||
+ | 2004年春以降の“引きこもりブーム”が去るとともに消滅した事態をさしています。<br> | ||
+ | 上の程度であっても継続できるならばフリースペースとしては意味をもつでしょう。<br> | ||
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2011年5月4日 (水) 20:21時点における版
あゆみ書店の開設理由と“実績”
今回はあゆみ書店開設の背景と実状を示す松田の記述です。
〔1〕書店開設はスペースの利用方法
不登校情報センターは2001年6月に、それまでの7坪のワンルームマンションから、葛飾区新小岩の第一高等学院旧校舎に移ってきました。
同校の好意的な申し出により、それまでと比較すると約十倍の広いスペースを無料で使用できるようになりました。2005年8月に退去しました
この使用4年間には変遷がありましたが、最後の時期は1階に書店型のスペース、管理事務室、印刷機・コピー機を置く作業室がありました。
2階は会議・集会用の教室、パソコン室、学校案内書などを置く資料室です。
移転してきた当初は、広さ十倍のスペースをどう使うのかが、当事者の居場所づくりの面からの課題でした。
個人差はありますが何もない広いところでは落ち着かず、小さな空間に安心感を持てる人が多いからです。
各部屋の使用方法と模様替えにより、居場所をどこにするのか変えた人もいます。
1階の広いスペースをあゆみ書店にしたのは居場所づくりの面があります。
移転後10か月後の開設です。書店を選んだ事情は執筆者が描いた背景によります。
イメージできなければ書店を選ばなかったでしょう。
とはいえ一般の市中の書店をつくる発想はないし、それは自明の無理な注文です。
執筆者はそういう背景事情に思いを及ぼすことはできませんから、想像できなくてもしようがないのです。
事典にそのレベルの理解を書いてしまったのです。
執筆者にとっては自分の感覚において真実を書いたはずでしょうが、読む人は誤解を受けます。
この背景を踏まえた記述を期待するのです。
〔2〕あゆみ書店の“実績”
出典=「収入になる取り組み等の記録(表)」『五十田猛のエッセイ・四行論』
http://www.futoko.co.jp/isota^essei/syunyu_torikumi_kiroku_1.htm
あゆみ書店は2002年3月31日に開設し、2004年8月ころに自然消滅していました。
開設時の売上額は2002年4月80655円、消滅の2004年8月0円です。
この期間の最高額は2002年9月の164751円です。売上の10~20%が書店員に支払われています。
① これを一般の書店と並べてうんぬんするのがいかにナンセンスであるかは一目瞭然でしょう。
表に来客数とあるのは、実際に書籍等を購入した人の1か月間の合計人数です。
それは主に、引きこもり当事者と家族です。
ここにもあゆみ書店がフリースペースの一部である状態が反映しています。
② それでもあえて「事業のベースに乗せることはできなかった」というのは、
2004年春以降の“引きこもりブーム”が去るとともに消滅した事態をさしています。
上の程度であっても継続できるならばフリースペースとしては意味をもつでしょう。