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カテゴリ:川本町(島根県)

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しんぶん赤旗
 
2024年3月16日
 
 
女子高校野球選抜“公立の強豪”挑む
 
 
小さな町と一体で強化
 
 
21日開幕の全国高校女子硬式野球選抜大会(埼玉県加須市、幸手市、行田氏、東京都文京区・東京ドーム)に出場する島根中央高。
 
中国山地の山あいにある島根県邑智(おおち)郡川本町の県立高です。人口約3000人の小さな町の高校ながら、女子高校野球界では“公立の強豪”
 
とその名を知られています。(山崎賢太)
 
 
島根中央
 
カキーン、「おー、いい当たり!」「調子いいね!」。町民体育館を改修した室内練習場には、選手たちの声と打球音が響きます。
 
 島根県初の女子野球部として創部されたのは5年前。2022年夏から23年春、夏と3季連続で全国16強入り。いずれも公立校では唯一でした
 
その強さの理由は、町と一体になった強化のシステムにあります。
 
 
充実の練習環境
 
部員は35人。うち32人が寮から学校に通います。県立と町立の寮があり、部員はそのいずれかに入って生活しています。
 
川本町は沿岸部の太田市から車で40分ほどかかり、同じく沿岸部の江津(ごうつ)市とつながるJR三江線も18年に廃線になりました。そのため
 
自宅から通学できるのは町やそ周辺の生徒に限られます。
 
 同県唯一の女子野球部でプレーするため、県内各地から生徒が集まるようになりました。さらに、県外の生徒を受け入れる「しまね留学」制度を活用しています。
 
コーチの藤田航平教論は「男女の硬式野球部、カヌー部を中心に県外の生徒を入れています。女子野球部は中国5県や関西が多いです」と説明します。
 
 
 公立高には珍しい室内練習場があるのも強さの理由です。中央港の魅力を高めるため支援をする町が、男女野球部のため町民体育館を改修しました。藤田教論が
 
「この室内練習場には、他校も驚きますよ」というように、人工芝と防球ネット、トレーニング器具を完備した立派な練習場です。男子がグラウンドを使う日は
 
ここで打撃練習などに励みます。
 
 交通の便の悪さから、練習試合でバスを使うにも交通費がかかりますが、その費用にも町の支援や寄付金が活用されています。
 
 
明るさと結束力
 
活動は週6日。投げる、打つ、走るといった練習だけでなく、トレーナーによる筋力トレーニング指導や栄養講座など、科学的知見を取り入れた体づくりも行います。
 
打撃投手も買って出る大倉史帆里監督は「女子野球部全体で体力的な部分は強くなっています。無理に食べることはしませんが、鍛えて飛距離や球速を伸ばす取り組みは
 
必要だと感じます」とその意図を語りました。
 

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