教育機会確保法
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'''夜間中学④~教育機会確保法成立'''<br> | '''夜間中学④~教育機会確保法成立'''<br> | ||
この法律が成立した道のり・背景、法律の概要、今後の取組のポイントなどについて述べます。<br> | この法律が成立した道のり・背景、法律の概要、今後の取組のポイントなどについて述べます。<br> | ||
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今、学校に通っている子は公的な支援が受けられ、学校に通っていない子、学校以外の場で学び育っている子どもに対しては何の支援もないという状況こそが差別であると考え、学校以外の場で学び・育つ子どもへの支援を求めているのです。<br> | 今、学校に通っている子は公的な支援が受けられ、学校に通っていない子、学校以外の場で学び育っている子どもに対しては何の支援もないという状況こそが差別であると考え、学校以外の場で学び・育つ子どもへの支援を求めているのです。<br> | ||
平野さんの書かれた内容を否定するという意図ではありませんが、私たちの考え方もお示ししなければ、差別を助長するような法律づくりに賛同しているととられてしまうのは不本意ですので、この点だけは書かせていただきました。<br> | 平野さんの書かれた内容を否定するという意図ではありませんが、私たちの考え方もお示ししなければ、差別を助長するような法律づくりに賛同しているととられてしまうのは不本意ですので、この点だけは書かせていただきました。<br> | ||
− | + | 〔2016年11月18日・貧困ネット・NPO法人フリースクール全国ネットワークの松島〕 <br> | |
'''教育機会法案に反対 不登校団体らが白紙撤回求める'''<br> | '''教育機会法案に反対 不登校団体らが白紙撤回求める'''<br> | ||
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このほか、弁護士や大学教授らも反対の声を上げた。<br> | このほか、弁護士や大学教授らも反対の声を上げた。<br> | ||
同法案は現在、各党手続きに入っており、自民党は了承。今後は民進、共産など各党の了解を待って今国会に提出したい考えだ。<br> | 同法案は現在、各党手続きに入っており、自民党は了承。今後は民進、共産など各党の了解を待って今国会に提出したい考えだ。<br> | ||
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'''フリースクールで論点整理 「迫力不足」との批判も'''<br> | '''フリースクールで論点整理 「迫力不足」との批判も'''<br> | ||
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「法案が検討されているなか、この検討会議では、学校以外の学習を認めると明記されているが、法案とどう関連するのか」との声があった。<br> | 「法案が検討されているなか、この検討会議では、学校以外の学習を認めると明記されているが、法案とどう関連するのか」との声があった。<br> | ||
これに対して文科省側は、法案は議員立法であるとして、今後の動きを見守っていくとの表現に留めた。<br> | これに対して文科省側は、法案は議員立法であるとして、今後の動きを見守っていくとの表現に留めた。<br> | ||
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夜間中学部分をまず立法化し、不登校部分は当事者らの意見をしっかり聞いて拙速にすすめないよう求めました。<br> | 夜間中学部分をまず立法化し、不登校部分は当事者らの意見をしっかり聞いて拙速にすすめないよう求めました。<br> | ||
合同議連は8日に関係団体のヒアリングを行い、11日に総会を開きます。<br> | 合同議連は8日に関係団体のヒアリングを行い、11日に総会を開きます。<br> | ||
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'''居場所こそ必要 フリースクール「[[フォロ]]」事務局長 山下耕平さん'''<br> | '''居場所こそ必要 フリースクール「[[フォロ]]」事務局長 山下耕平さん'''<br> | ||
誰のため、何のための立法なのか。<br> | 誰のため、何のための立法なのか。<br> | ||
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不登校の子どものさまざまな支援は新しい立法がなくてもできるはずです。<br> | 不登校の子どものさまざまな支援は新しい立法がなくてもできるはずです。<br> | ||
教育行政や学校が不登校への否定的なまなざしを変えていけば、連携も進むと思います。<br> | 教育行政や学校が不登校への否定的なまなざしを変えていけば、連携も進むと思います。<br> | ||
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2024年3月13日 (水) 15:01時点における最新版
教育機会確保法
夜間中学④~教育機会確保法成立
この法律が成立した道のり・背景、法律の概要、今後の取組のポイントなどについて述べます。
■教育機会確保法成立までの長い道のり
1954年に開催された第1回全国夜間中学校研究会(当時は「協議会」)は、法制化を求める陳情書を採択しましたが、目的は達成されず、
むしろ国は「全国的な実態をはっきりとつかんだ上で、解消できるものかどうか検討。場合によっては制度上認めない」
(1963年5月荒木文部大臣・参議院文教委員会答弁)と述べました。
1966年には行政管理庁が「夜間中学早期廃止勧告」を出し、全国ではそれに反対して夜間中学増設運動や自主夜間中学の取組が広がり、
全国夜間中学校研究会は1976年より毎年「各都道府県に少なくとも1校以上の夜間中学校設置を制度化されたい」等の項目を含む要望書を国等に提出してきました。
さらに自主夜間中学や弁護士などの協力も得て、全国への夜間中学開設をめざし日本弁護士連合会に人権救済申立をおこない、
2006年8月に日本弁護士連合会より「学齢期に修学することのできなかった人々の教育を受ける権利の保障に関する意見書」が国に提出されました。
「義務教育は全ての人の固有の権利であり、学齢超過か否かに関わらず、義務教育未修了者は国に教育の場を要求する権利をもつ」
「国は全国的実態調査を速やかに行い、普通教育を受ける権利の実質保障のため、様々な手段を尽くすべきである」等素晴らしい内容が盛り込まれましたが、
全国での夜間中学増設にはつながらず、2009年大会で「議員立法による法的整備」の方針に転換しました。
あ
※日弁連意見書 http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/opinion/report/data/060810.pdf
■議員立法成立の背景は?
全国夜間中学校研究会の働きかけの中、2012年より超党派の「国会院内集会4回」「公立夜間中学や自主夜間中学の視察3回」「夜間中学等義務教育拡充議員連盟」結成(2014年4月)、
2015年から関係議員により議員立法に関する話し合いが行われてきました。
また国会での積極的な動きを受け、文部科学大臣は国会で度々「1県に少なくとも1校の夜間中学設置が必要」と答弁しました。
21世紀になり「人口減少社会への移行」「引きこもり100万人と言われる状況」「外国人人口の増加」という新しい社会状況が進んだこと
、超党派関係議員の努力、そして全国夜間中学校研究会や自主夜間中学等の長年のねばり取組があり、法律成立に至りました。
■「教育機会確保法」の内容は?
夜間中学に多少なりとも関わる条項の概要は、以下の通りです。
1条(総則):この法律は、教育基本法及び児童の権利に関する条約等の教育に関する条約の趣旨にのっとり施策を総合的に推進する。
3条(基本理念):夜間中学生等が豊かな学校生活を送り、安心して教育を受けられるよう、学校の境確保が図るようにする。義務教育未修了者は年齢・国籍にかかわりなく教育機会が確保される。
4条・5条・6条:国・地方自治体は「総合的施策策定」「財政上の措置」を行う責務がある。
7条:文部科学大臣は、夜間中学を含めた基本指針の策定と、民間団体等の意見を反映させる義務がある。
14条:地方公共団体は義務教育未修了者に夜間中学等、就学の機会提供の義務がある。
15条及び付帯決議:14条のため都道府県と市町村は、「就学の機会の提供その他の必要な措置に係る事務についての当該都道府県及び当該市町村の役割分担に関する事項の協議並びに当該事務の実施に係る連絡調整を行うための協議会を組織する」義務がある。
協議会の構成者は、「県知事・県教育委員会」「市町村長・教育委員会」「義務教育未修了者の支援活動を行う民間団体その他県・市町村が必要と認める者」とする。協議会構成者は協議会での合意事項を尊重しなければならない。16条:国は義務教育未修了者等の実態把握、学習活動の支援方法に関する調査研究とそれに関する情報の収集・整理・分析・提供を行わなければならない。
17条:国・地方公共団体は、広報活動等を通じ教育機会確保等に関する国民理解を深めるよう必要な措置をとらなければならない。
18条:国・地方公共団体は、教育機会の確保等が専門的知識に基づき適切に行われるよう、学校の教職員等の養成・研修の充実を通じた資質向上、体制等充実のための学校の教職員配置、心理、福祉等に関する専門的知識を有する教育相談者の確保等を行わなければならない。
19条:国・地方公共団体は、義務教育未修了者等に対し、教材の提供(通 信方法含む)その他の措置を講じなければならない。
21条:国・地方公共団体は、義務教育未修了者等や家族からの教育・福 祉等各種相談に総合的に応ずることができるよう、関係省庁相互間その他関係機関、学校・民間団体の間の連携強化、必要な体制の整備に努めなければならない。
付則:夜間中学等に関する第四章の規定は、公布の日から施行する。※したがって
■公立夜間中学・自主夜間中学等関係者の当面の課題
①7条:文部科学大臣の基本方針策定に関連した民間団体からの意見聴取に際し全国夜間中学校研究会等が名乗りを上げること。
②15条:各都道府県及び市町村の「協議会」結成に際し、各地の公立夜間中学研究会や各都道府県の自主夜間中学・夜間中学をつくる会・その他の関係者が構成メンバーに入れるよう名乗りをあげること。
③17条:国・地方公共団体に対し具体的な「広報活動」の内容を提案をしていくこと。
④18条:国・地方公共団体に対し、「学校の教職員等の養成・研修」「体制等充実のための学校の教職員配置」「心理、福祉等に関する専門的知識を有する教育相談者の確保等」の具体的方策を提案をしていくこと。
★この法律の「夜間中学条項」に関しては12月又は1月の公布が想定されており、年度内の始動が重要だと思います。
「夜間中学新時代」にふさわしい積極的な取組、多様な関係団体・関係者との連携が必須になってくると思われます。
〔2016年12月13日貧困ネット関本保孝〕
経済的支援を求めるため第一歩として、この法律を推進
この法案の賛否については、超党派の議員連盟での検討がスタートする以前から、フリースクールや不登校の親の会で長い議論が交わされてまいりました。
そういった経緯もありますので、このメーリングリスト上で直接賛否を議論しても、決着のつかない議論となってしまう危険性が高いため、このメーリングリスト上で賛否の議論をする事は望みませんが、不登校をしている子どもやその保護者、関係者の中にもこの法案の成立を願い、待ち望んでいるものも多くいるという事を、皆様に知っていただきたいという趣旨での投稿です。
1.学校のあり方を改善し、誰もが安心して学べる学校をつくる。
2.不登校となった子どもが、学校外の場(フリースクール、教育支援センター 等)で学ぶことを支援する。
3.夜間中学校の設置促進や拡充による学び直しの機会の保障。
(夜間中学校について、長年取り組んできた皆様もいる中で、このような簡単な表現にとどめるご無礼、ご容赦ください)私たちフリースクール全国ネットワークでは、学校の状況の改善と同時に、今の一律の学校制度以外での学びも公的に認められる必要があると考え、活動を続け てまいりました。
学校が子どもにとって安心できる場になることはもちろん大切ですが、今現在も義務教育段階だけで12万人を超える不登校の子どもがおり、「学校は嫌でもフリースクールのような場で学びたい」という子も確実に存在します。
中には家庭の経済状況などが理由でフリースクールに通いたくてもそれをあきらめている人もいるでしょう。
そのような現実を見据えた時、現段階では経済支援の保障のない不充分な法律ながらも、経済的支援を含む実質の支援を求めるための第一歩として、この法律を推進していきたいと考えているのです。
(同時に、どんなに良い学校ができたとしても、少数でも「学校以外の場で学びたい」という人は存在し続けるでしょう。
そういった少数の人の声にも耳を傾 け、その望みにも応えていくことが多様性を認める社会のあり方だと考えています)また「人を分けることで差別が生まれるというのは、すでに歴史が証明してきた。」との呼び掛け文もあり、差別に反対をするのは私も同じ立場ですが。
今、学校に通っている子は公的な支援が受けられ、学校に通っていない子、学校以外の場で学び育っている子どもに対しては何の支援もないという状況こそが差別であると考え、学校以外の場で学び・育つ子どもへの支援を求めているのです。
平野さんの書かれた内容を否定するという意図ではありませんが、私たちの考え方もお示ししなければ、差別を助長するような法律づくりに賛同しているととられてしまうのは不本意ですので、この点だけは書かせていただきました。
〔2016年11月18日・貧困ネット・NPO法人フリースクール全国ネットワークの松島〕
教育機会法案に反対 不登校団体らが白紙撤回求める
不登校団体の代表らが集まった共同会見
不登校の子どもたちがフリースクールなど小・中学校以外の場で学べるよう支援する法案の提出を、超党派議連が目指している。
これについて、不登校問題を考える団体や有識者などが4月15日、法案に反対する共同記者会見を、衆議院第一議員会館で開いた。
参加者らは、多様な学びが保障されないなどと法案の白紙撤回を求めた。
法案名は「義務教育の段階における教育に相当する教育の機会確保等に関する法律案」。
全国に12万人いるといわれる不登校児童生徒の学習を支援するのが目的だ。
共同会見では、同法案に反対する団体の代表らが意見を表明した。
不登校ひきこもりを考える当事者と親のネットワークの下村小夜子代表は「法案には不登校を取り巻く社会的な要因が入ってない」と批判した。
さらに第13条にある休養の必要性では「学習させるという意味合いで休む権利でない」と話す。
不登校・ひきこもりについて当事者と語り合う、いけふくろうの会の伊藤書佳代表は、不登校を法律で定義すると「子どもたちを追い詰める」と強調。
不登校児童生徒のための教育課程や学校を整備するとの条文に対しては「学校に行けない子どもを排除する行為だ」と強い口調で語った。
このほか、弁護士や大学教授らも反対の声を上げた。
同法案は現在、各党手続きに入っており、自民党は了承。今後は民進、共産など各党の了解を待って今国会に提出したい考えだ。
〔教育新聞 2016年4月16日〕
フリースクールで論点整理 「迫力不足」との批判も
委員からさまざまな注文が相次いだフリースクール検討会議
文科省のフリースクール等に関する検討会が4月11日に開かれた。
不登校児童生徒を取り巻く現状や課題といった審議経過報告書のたたき台となる論点整理が示された。
委員からは「迫力不足だ」などとの意見が相次いだ。
論点整理では、不登校の子どもを取り巻く現状・課題について言及されており、発達障害の問題や貧困の課題など、不登校の状況は多様化・複雑化していると指摘。
さらに、不登校の子どもの居場所は重要だとしたほか、休養の必要性なども明記された。
支援の方向性では、教委と学校、フリースクールなどの民間団体と連携して支援をする必要あると強調した。
教育支援センターや民間団体とつながりにくい子どもがいるとして、訪問型のアプローチが重要だとされた。
このほか、民間団体の質を保証するために、団体同士が相互評価(ピア・レビュー)するような仕組みなどを打ち出した。
委員との自由討論では、論点整理について「経済的支援の言及がない。迫力不足だ。希望がもてる書きぶりにしてもらいたい」と注文が付けられた。
また「学校に居場所がない子どもは自己否定感が強い。それを防ぐような取り組みが必要だと思う」とした。
学校と教委の課題については「不登校の子どもを民間団体に丸投げしている事実がある。その現状を報告書に明記してほしい」と求めた。
超党派フリースクール議連が検討している「不登校児童生徒の教育機会を確保する法案」にも話しが及んだ。
「法案が検討されているなか、この検討会議では、学校以外の学習を認めると明記されているが、法案とどう関連するのか」との声があった。
これに対して文科省側は、法案は議員立法であるとして、今後の動きを見守っていくとの表現に留めた。
〔教育新聞 2016年4月11日〕
教育機会確保法案の座長試案
不登校対策に懸念続出
国会内でフリースクール等議員連盟・夜間中学義務教育拡充議員連盟の合同総会が4日開かれ、自民党の丹羽秀樹衆院議員・立法チーム座長による教育機会確保法案の座長試案が報告されました。
この間、超党派議連で不登校と夜間中学について検討が続いてきました。
今回の座長試案では、昨年の試案の中心だった「個別学習計画」が強い批判を受けて全文削除となった一方、法の目的に「不登校児童生徒に対する教育の機会の確保」が掲げられました。
不登校に関する部分には、当事者や関係者のあいだに懸念の声が広がっています。
「白紙撤回を切に願います」というのは、中村祐樹さん(30)=仮名=。小学校でいじめにあい、中学2年のとき、「エネルギーが切れるように」学校に行けなくなりました。
「この法案では、不登校になった子どもと保護者が、支援という大義名分で学校や教育関係者に情報を共有され、『指導』される。シェルターであってくれるはずの家庭に学校の目が追いかけてくる」。
不登校に追い込まれた子どもたちが心から安らいで休息できる場所を奪わないでほしいと願っています。
「不登校ひきこもりを考える当事者と親の会ネットワーク」の下村小夜子代表は、「なぜ子どもが不登校になるのかが置き去りにされている」と拙速な立法化に憤ります。
下村さんは28年前、長男が小学校2年生で学校に行けなくなり、地元で親の会を立ち上げました。
30年近く、大勢の不登校の親子の相談を受けてきた経験から「不登校は子どもの問題ではなく、学校の問題」といいます。
いじめや管理教育、学力競争など本来の人間らしさから遠のいた今の学校に、「行かない」という形で自分を守っている子どもたち。
「不登校は学校のあり方そのものを社会に問いかけています。急いで不登校対策の法律をつくるよりも、学校のあり方について国民的な議論を重ねていくことが大事」と下村さんはいいます。
議連合同総会には日本共産党の畑野君枝衆院議員、田村智子参院議員が参加。
夜間中学部分をまず立法化し、不登校部分は当事者らの意見をしっかり聞いて拙速にすすめないよう求めました。
合同議連は8日に関係団体のヒアリングを行い、11日に総会を開きます。
居場所こそ必要 フリースクール「フォロ」事務局長 山下耕平さん
誰のため、何のための立法なのか。
「不登校はあってはならない」「学校を休んではいけない」という社会通念が、不登校の子どもだけでなくすべての子ども、学校、教師、親を縛りつけ、教育現場を息苦しくさせています。
子どもたちにとって一番必要なのは、教育機会の確保以前に、学校を休むこと、不登校が否定されずに認められることです。
フリースクールには教育機関としてより、子どもたちが孤立しないでいられる居場所としての役割が求められてきたと感じています。
不登校の子どものさまざまな支援は新しい立法がなくてもできるはずです。
教育行政や学校が不登校への否定的なまなざしを変えていけば、連携も進むと思います。
〔2016年3月6日、しんぶん赤旗〕