ひきこもり当事者からの初めての電話の場合
(→ひきこもり当事者からの初めての電話の場合) |
|||
(1人の利用者による、間の3版が非表示) | |||
2行: | 2行: | ||
==ひきこもり当事者からの初めての電話の場合== | ==ひきこもり当事者からの初めての電話の場合== | ||
− | + | ◎電話がなりました。<br> | |
S「はじめて電話をしました。不登校情報センターですか?」〔S〕は電話をしてきた方の言葉です。<br> | S「はじめて電話をしました。不登校情報センターですか?」〔S〕は電話をしてきた方の言葉です。<br> | ||
M「そうです。どうかしましたか?」〔M〕は私の応答です。<br> | M「そうです。どうかしましたか?」〔M〕は私の応答です。<br> | ||
8行: | 8行: | ||
M「ご本人ということですね」<br> | M「ご本人ということですね」<br> | ||
S「そうです。ちょっと聞いていいですか」、声音はやや低いですがよく聞き取れます。<br> | S「そうです。ちょっと聞いていいですか」、声音はやや低いですがよく聞き取れます。<br> | ||
− | + | 病的なダメージは感じられませんが、初めての電話であり、気を張っているのかもしれません。<br> | |
M「どうぞ」<br> | M「どうぞ」<br> | ||
S「もう親はあきらめているというか、どうなってしまうのか…」<br> | S「もう親はあきらめているというか、どうなってしまうのか…」<br> | ||
16行: | 16行: | ||
S「40歳を超えています。親は両方とも70代です」<br> | S「40歳を超えています。親は両方とも70代です」<br> | ||
M「これまでどこかに相談に行ったことがありますか?」<br> | M「これまでどこかに相談に行ったことがありますか?」<br> | ||
− | + | S「何度かは、いろんなところに。でもどうしたらいいか、どうなるかわからなくて」<br> | |
− | + | M「どこから手を着ける、始めるかがわからないのでしょうね。…ここまで来るのに往復で千円程度ですが、来られますか?」<br> | |
おおよその住所を聞いたので、交通費の見当がつきます。<br> | おおよその住所を聞いたので、交通費の見当がつきます。<br> | ||
S「相談料みたいなのがなければ行けると思います」<br> | S「相談料みたいなのがなければ行けると思います」<br> | ||
− | + | ほとんどの人が小遣い程度のお金しか持っていないことが多いのです。<br> | |
交通費があればいいので不登校情報センターに相談に来るように誘ってみます。<br> | 交通費があればいいので不登校情報センターに相談に来るように誘ってみます。<br> | ||
この人の場合は「どこから手を着けるか」を、来てもらい何かをしながら、それを探そうということになります。<br> | この人の場合は「どこから手を着けるか」を、来てもらい何かをしながら、それを探そうということになります。<br> | ||
− | + | 30代から40代になっているひきこもり当事者から直接の連絡が増えているように思います。<br> | |
不登校情報センターのネット情報を見て電話をしてきたと推測できます。<br> | 不登校情報センターのネット情報を見て電話をしてきたと推測できます。<br> | ||
− | 10分を超える程度の短い電話時間で、少し省略し変形もしました。 <br> | + | 10分を超える程度の短い電話時間で、少し省略し変形もしました。<br> |
+ | *何かを勧めたり、始める前に相手の言い分をよく聞くことが特に大事です。<br> | ||
[[Category:不登校・引きこもり質問コーナー|201704]] | [[Category:不登校・引きこもり質問コーナー|201704]] | ||
− | [[Category:ひきこもり百景| | + | [[Category:ひきこもり百景|ひきこもりとうじしゃからのはじめてのでんわ]] |
[[Category:ひきこもり百景|2017年04月]] | [[Category:ひきこもり百景|2017年04月]] |
2023年4月2日 (日) 08:31時点における最新版
ひきこもり当事者からの初めての電話の場合
◎電話がなりました。
S「はじめて電話をしました。不登校情報センターですか?」〔S〕は電話をしてきた方の言葉です。
M「そうです。どうかしましたか?」〔M〕は私の応答です。
S「ひきこもっている者なんですが…」、声は男性です。
M「ご本人ということですね」
S「そうです。ちょっと聞いていいですか」、声音はやや低いですがよく聞き取れます。
病的なダメージは感じられませんが、初めての電話であり、気を張っているのかもしれません。
M「どうぞ」
S「もう親はあきらめているというか、どうなってしまうのか…」
M「気持ちが楽になったというよりも、困っているということですね」
S「このままではどうなるのか、ヤケになってはいないですが、心配というか」
M「どうしたいのかがわからない? 年齢は?」
S「40歳を超えています。親は両方とも70代です」
M「これまでどこかに相談に行ったことがありますか?」
S「何度かは、いろんなところに。でもどうしたらいいか、どうなるかわからなくて」
M「どこから手を着ける、始めるかがわからないのでしょうね。…ここまで来るのに往復で千円程度ですが、来られますか?」
おおよその住所を聞いたので、交通費の見当がつきます。
S「相談料みたいなのがなければ行けると思います」
ほとんどの人が小遣い程度のお金しか持っていないことが多いのです。
交通費があればいいので不登校情報センターに相談に来るように誘ってみます。
この人の場合は「どこから手を着けるか」を、来てもらい何かをしながら、それを探そうということになります。
30代から40代になっているひきこもり当事者から直接の連絡が増えているように思います。
不登校情報センターのネット情報を見て電話をしてきたと推測できます。
10分を超える程度の短い電話時間で、少し省略し変形もしました。
*何かを勧めたり、始める前に相手の言い分をよく聞くことが特に大事です。