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皮膚感覚・内臓感覚・脳神経系を学ぶ

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(皮膚感覚・内臓感覚・脳神経系を学ぶ)
 
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この本はそこを見ようとする趣旨ではなく、日常生活の健康法を書いています。<br>
 
この本はそこを見ようとする趣旨ではなく、日常生活の健康法を書いています。<br>
 
読みやすさはいちばんなので別の意味でお勧めします。<br>
 
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皮膚感覚・内臓感覚・脳神経系を学ぶ

〔2015年05月02日〕
最近読んだ本を少し紹介します。
(1)傳田光洋『皮膚感覚と人間のこころ』新潮社・新潮選書、2013年。
生物の発生はその生物が一体であるためのまとまりを必要とします。
その一体性を保持するものがやがて表皮になり、動物において皮膚になります。
生物誕生の時から、表皮は生物がおかれた環境の中で感覚を形成し、適応するための工夫を積み重ねてきました。
それが人間という高等生物になって進化発展しました。
それが人間の皮膚感覚にも受け継がれています。
生物のもっとも原始的で基本的な感覚です。
それがこころに結び付けられて身体科学・生物学としてポピュラーに紹介されている本です。
(2)福土審『内臓感覚 脳と腸との不思議な関係』日本放送出版協会・NHKBooks、2007年。
生物の発生において表皮の次に生れたのは栄養補給のためのものです。
アメーバなどはそれを器官というには素人として自信はありませんが、進化した生物では消化器官になり、排泄器官が備わります。
高等動物の場合は口、胃腸、肛門までの消化器系ができます。
生物発生の初期からそれが生物の存在に影響する感覚器官の役割を持ちました。
それが内臓感覚、「腹のムシ」という言葉の正体です。
人間の場合は腸の状態が脳の情動形成に直接的に影響します。
この本は過敏性腸症候群(IBSといいます)の実際を見ながら身体科学として描かれる好著です。
IBSは全人口の10~20%といいます。
(3)東大社会人科学講座 生命科学編『脳と心はどこまで科学でわかるか』南山堂、2009年。
皮膚感覚、内臓感覚を超えて(ここで紹介する本の順番では)ようやく人の精神の本場ともいえる脳と神経系にたどり着きます。
本書は7人の講義記録です。
読みやすいですが人間の精神活動の基本を脳・神経系で説明することの限界(愚といいたい)をシャープに悟らせてくれます。
健康人を見る限りにおいては、人間の言行を脳の働きとするのでいいかもしれませんが、それは表面的なことにかぎられます。
通用する世界をわきまえさせてくれます。
(4)もう一冊、池谷敏郎『心臓を使わない健康法』マガジンハウス、2014年。
ハートが心を代表すると考えられるので、心臓・循環器系も見ておく必要はあると思います。
この本はそこを見ようとする趣旨ではなく、日常生活の健康法を書いています。
読みやすさはいちばんなので別の意味でお勧めします。



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