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| ==コープさっぽろ== | | ==コープさっぽろ== |
− | ===[[:Category:周辺ニュース|周辺ニュース]]=== | + | <table class="wikitable shousai-table"> |
− | ◆'''<子どもの食卓> コープさっぽろ 「フードバンク」開始へ 余った食材を児童養護施設に'''<br>
| + | <tr> |
− | コープさっぽろ(大見英明理事長)は5月から、「フードバンク」事業を始める。<br>
| + | <th>種類・内容</th> |
− | まず、宅配サービス「トドック」で返品された、品質に問題がない食品などを道内に23カ所ある児童養護施設の子どもたちに無償提供する。<br>
| + | <td>宅配返品の食材を養護施設(道内に23カ所)に提供するフードバンク開始</td> |
− | 数年後には子どものいる生活困窮世帯の支援も計画している。全道に「食の安全網」を築き、深刻化する子どもの貧困問題の解決に貢献したい考えだ。<br>
| + | </tr> |
− | フードバンクは1960年代後半に米国で発祥し、日本では2002年に東京のNPO法人が始めた。<br>
| + | <tr> |
− | 道内では札幌の「ハンズハーベスト北海道」などが生活保護を受けていないひとり親世帯に食品などを配る活動をしているが、今回のように全道にわたる大規模な取り組みは初めてとなる。<br>
| + | <th>所在地</th> |
− | コープさっぽろは、注文を受けた商品を各戸に届ける「トドック」で、受発注のミスなどで返品された食品は全て廃棄している。<br>
| + | <td>〒 北海道札幌市</td> |
− | だが、賞味期限までに十分余裕がある商品がほとんどで、子どもの食を支援したいと事業を始めることにした。<br>
| + | </tr> |
− | 対象は道内の児童養護施設に暮らす18歳未満の子どもたち約1400人。<br>
| + | <tr> |
− | コープさっぽろと施設側とで「(コープは)安全が確保された食品を無償で提供する」「(施設では)決められた期限内に食べる」「転売しない」などの協定を結んだ上で、5月5日のこどもの日から全道一斉に始める。<br>
| + | <th>運営者・代表</th> |
− | 提供する食品は米や調味料、缶詰、冷凍食品、お菓子、缶ジュースなど。トイレットペーパーなどの日用品もある。<br>
| + | <td></td> |
− | 全道に31ある各トドック配送センターの職員が、担当地域の施設の要望を聞き、週1回程度配る計画だ。<br>
| + | </tr> |
− | 配られた物品は、施設を通じて各地域の生活困窮世帯や施設を退所した人にも配られることも想定している。<br>
| + | <tr> |
− | 一方、コープさっぽろは、施設に暮らす子どもの多くが親から虐待を受けたり、満足な食事をさせてもらえなかったりする実態を重視。食品の提供だけでなく、年に1、2回、栄養士や調理師の協力を得て子どもたちに食事作りを教える食育にも力を入れる。<br>
| + | <th>TEL・FAX</th> |
− | こうした活動を始める背景には、「子どもの貧困」という厳しい現実がある。<br>
| + | <td></td> |
− | 札幌市を除く道内では、とくに経済的に苦しい母子世帯のうち、年収200万円以下で暮らす世帯が6割に上る。<br>
| + | </tr> |
− | このため、コープさっぽろは食品や日用品の提供を契機に、各施設と協力して地域の子どもがいる生活困窮世帯の実態をつかみ、必要な支援の仕組み作りを数年かけて考えていく。<br>
| + | </table> |
− | 北海道児童養護施設協議会会長で岩内厚生園(後志管内岩内町)の高橋一彦園長は「(食品などの無償提供は)大変ありがたい。各施設は地域で暮らす貧困世帯の事情を把握しており、コープさっぽろとともに手を差し伸べる方法を考えていきたい」と話している。<br>
| + | |
− | '''*大見理事長*「困窮世帯支援の一歩」'''<br>
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− | コープさっぽろが5月に立ち上げる「フードバンク」事業。その背景や、どんな活動を目指すのかを大見英明理事長に聞いた。<br>
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− | ――フードバンクを立ち上げる背景は。<br>
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− | 「19世紀半ばに、英国の実業家が作った協同組合が、今の生活協同組合(生協=コープ)の起源。その時から、弱者救済と教育は生協のテーマです。コープさっぽろでも、特別支援学校やひとり親家庭の高校生に奨学金を出す『社会福祉基金』などを行っていて、フードバンク事業もそうした活動の一環です」<br>
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− | ――「食品ロス」が問題になっていますね。<br>
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− | 「メーカーや小売店などの業界に『3分の1ルール』という商習慣があるためです。例えば賞味期限が6カ月の食品の場合、3分の1の2カ月を過ぎると小売りに納品できなくなり、残り2カ月を切った商品は店頭から消えて多くは廃棄されます」<br>
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− | 「こうした商品のほとんどは品質に問題なく、食べられるのに捨てられています。それではもったいない。生活に困っている人に提供できないかという声が内部であがり、フードバンクを立ち上げることにしました」<br>
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− | ――対象を児童養護施設の子どもにした理由は。<br>
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− | 「不幸な境遇で育った子どもたちが多い上、施設の食事は予算の制限もあり、最低限の内容になっていると聞きます。子どもたちの食事の内容を少しでも豊かにしてあげたいと、食品の提供を考えました」<br>
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− | ――食育についてはどんな活動をしますか。<br>
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− | 「一般の家庭であれば、親が食事を作っている姿を見たり、一緒に料理を作ったりするのは当たり前ですが、彼らにはそういう経験が少ない。施設を卒業した後の自立に備えて、自分たちで料理を作る試みを繰り返して行ってもらいたいと思っています」<br>
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− | ――食品提供の次はどんな活動を考えていますか。<br>
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− | 「施設への支援は最初の一歩です。この活動が軌道に乗れば、生活苦で支えが必要な世帯への支援も考えていきたい。まず、どこにどんな世帯が暮らしているのか、どんな支えを望んでいるのかの実態把握が必要です。切れ間ない支援体制を整えていくべきだと考えますが、数年はかかると思います」<br>
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− | 〔2016年4月17日・貧困ネット、平成28(2016)年4月9日 北海道新聞 朝刊全道〕 <br>
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− | '''事項百科:[[フードバンク]]・[[児童養護施設]]'''<br>
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