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| − | '''里親制度 広がるか 国「施設から家庭へ」…宇治では登録５世帯 京都府、ＰＲへ月１相談会'''<br>
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| − | 虐待や病気、経済的理由などで親と一緒に暮らせない子を育てる里親。<br>
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| − | 制度に関する出張相談会を、府は今夏から宇治市役所で定期的に行っている。<br>
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| − | 要保護児童の受け皿について「施設から家庭へ」と国が進める中、府は里親登録者の増加を目指し、周知に力を入れている。<br>（堤冬樹）
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| − | 社会的養護が必要な京都府内（京都市を除く）の児童は毎年300人前後で推移。<br>
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| − | 施設養護ではない里親委託率は、2017年度末は15・1％と10年前に比べ10ポイント近く高まったが、全国平均の18・3％（16年度）を下回る。<br>
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| − | 厚生労働省は昨夏、家庭養育優先の理念から「３歳未満はおおむね５年以内、それ以外の就学前の子どもはおおむね７年以内に里親委託率75％以上を実現」などとするビジョンを策定した。<br>
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| − | こうした背景に加え、府南部は北部より里親数が少なく、宇治市では５世帯しかないことなどから、府家庭支援総合センターは８月から月１度、同市役所１階ロビーで出張相談会を始めた。<br>
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| − | 職員２人が相談に応じ、来庁者にちらしを配っている。<br>
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| − | 職員から制度の説明を受けた後、登録に向けて府宇治児童相談所を訪れた人もいるという。<br>
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| − | センター担当者は「家族全体に関わる大きな決断であり、簡単には登録に結びつかない。<br>
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| − | 広く知ってもらうための土壌を耕しているところ」と話す。<br>
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| − | 今後の出張相談会は12月12日、来年１月９日、２月６日、３月20日で、午後１時～４時。<br>
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| − | 府は制度説明や里親による体験談の出前講座も始めた。無料。<br>
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| − | いずれも問い合わせは同センター075（531）9650。<br>
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| − | '''里子受け入れ さまざまな形 府里親会副会長 「関心持って」'''<br>
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| − | 京都府里親会の中村満喜子副会長（53）＝宇治市＝は、これまで11人の里子を迎え入れてきた。<br>
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| − | 「里親と言ってもさまざまな形がある。関心を持ってほしい」と呼び掛ける。<br>
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| − | 中村さんは実子３人を育てながら、民生委員の義母の勧めもあり「人のために役立ちたい」と、2011年に里親に登録した。<br>
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| − | これまで受け入れ時点で生後11カ月の乳児から中学３年生まで計11人と生活し、期間も３日間から４年超と幅広い。<br>
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| − | 「里親といえば養子縁組のイメージしかなかったが、いろんな受け入れの形があることを知った」<br>
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| − | 虐待や親の病気など子どもの背景や状態は多様で、一人一人に応じた配慮が求められる。<br>
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| − | 一方で、「愛情をもって自然体で接することが基本で、特別に難しいことをするわけではない。もちろん叱ることもあります」と話す。<br>
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| − | イベントを開いたり悩みを相談し合ったりと、府南部地域での里親同士の交流も盛んになってきたという。<br>
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| − | つながりを府全体に広げ、一般向けの講演会や勉強会も検討している。<br>
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| − | 家を離れた後も、進学や家庭状況のことなどで相談を受けたり、産んだ赤ちゃんを見せに来てくれたりと、多くの子どもたちと今も結びつきがある。<br>
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| − | 「何の落ち度もないのに家庭から離され、養護が必要な子どもが多くいる実態を知ってほしい」と強調し、言葉を続ける。<br>
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| − | 「大変なこともあるけど、子どものおかげで家庭が明るくなったり、人のつながりも増えたりする。子どもが好きなら、ぜひ一歩踏み出してほしい」<br>
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| − | '''≪里親制度≫'''<br>
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| − | 特別養子縁組を前提とする「養子縁組里親」、実家庭に戻ったり自立したりするまで家庭で受け入れる「養育里親」などがあり、週末や長期休暇のみ預かる制度もある。<br>
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| − | 里親希望者は子どもの権利擁護などを学ぶ研修や施設実習、都道府県の審査を経て登録される。<br>
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| − | 里親の年齢や住所、経験や子どもとの相性など総合的な判断で、里親委託がなされる。<br>
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| − | 養育里親には必要経費が支給される。<br>
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| − | 〔◆平成30（2018）年11月25日 京都新聞 朝刊地方版〕 <br>
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