親と一緒の外出、外からの自宅訪問
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会報『ポラリス通信』11月号で「外出を促す方法」の概要を書きました。<br> | 会報『ポラリス通信』11月号で「外出を促す方法」の概要を書きました。<br> | ||
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〔参考:外出を促す方法〕http://www.futoko.info/…/%E5%A4%96%E5%87%BA%E3%82%92%E4%BF%…<br> | 〔参考:外出を促す方法〕http://www.futoko.info/…/%E5%A4%96%E5%87%BA%E3%82%92%E4%BF%…<br> | ||
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2019年4月30日 (火) 00:00時点における最新版
親と一緒の外出、外からの自宅訪問
会報『ポラリス通信』11月号で「外出を促す方法」の概要を書きました。
12月の親の会では具体的な詳細をテキストにしました。
そのうちキーポイント部分を伏字にして公表します。
伏字にしたのでわかりづらくなる所もあります。全文は相談に来た方にお渡しします。
ひきこもっている人がどこかの居場所(みたいなところ)に行くようになるには、そこが最低限の安全と安心の場所であると感じられることが前提です。
外出したいと思いながら、なぜ外出できないかの直接的な理由は恐怖がわき起こるからです。
特に玄関を出るときは周囲の目がとても気になります。
そこにはある程度、自分を知っている人がいるかもしれません。
一瞬自分を見たその人は、自分の最近情報として尾ひれを付けて近所にうわさ話をするかもしれません。
恐怖心にはこのような自分の姿を吹聴されるかもしれない心配も含まれます。
自分の様子を知っている家族が一緒にいることは、この安全と安心を支える役割をします。
外の世界と自分の間にあって緩衝材の役割になります。
ちょうど幼い子どもが町中に一人ではおれない心理状態と似ています。
家族となら入れるけれども一人では入れないのは、漠然とした恐怖感と不安によります。
この状態の強い程度は神経症領域とみられます。
しかし、外出できない人のすべてが神経症領域ではありません。
一般に薬物療法による対応にしないほうがいいのです。
気分的に追い込まないで、一緒に同行して外出の機会をつくる形がいいと思います。
これが家族と一緒に外出時に付け加えることです。
次に訪問についてです。これは私の場合を想定し情報センターに来る点を中心に話します。
私が自宅を訪問して、本人に会ってその後、不登校情報センターに来るようになった人は十人以上はいます。
しかし、訪問しても本人に会えないこともありました。
会う回数を重ねながら情報センターには来なかった人もいます。
自宅を訪問した後、情報センターに来るというのは100%確実ではありませんが、それでも高い割合になります。
自宅を訪問の場合は、事前の準備がいります。これを軽視しないでおきたいです。
何らかの形で本人の意思を確かめ、生かさなくてはなりません。そういう過程が安心感をつくります。
方法は、5~7つの選択肢を提示します。項目は実情によります(その例)。
サポートステ―ションに行く、親の知人の仕事を手伝う、○○教室でパソコンを習う、カウンセリングに行く、など継続的に出かけられる所を提示します。
本人にもわかる、聞かれれば親が少しは説明できる所です。
この選択項目を紙に書いて渡し、1週回程度あと(○月○日まで)に返事をもらいます。
上の例の他に重要な2項目がありますがこれは伏字とします。
××××××
××××××
××××××
××××××
××××××
数日して返事をもらいます。
「知人のところを手伝う」などの回答があれば、その方向に進みます。
継続状況を見ながら対応を考えます。
返事がないまま期限が来たときは、「○日から不登校情報センターの○○に来てもらう」と本人に伝えます。
〔*伏字の関係で説明がわかりづらい点があります。〕
私が自宅を訪ねたとき、自室のドアを開けるのは(家族や私ではなく)本人です。
家族や私が開けないほうがいいのです。
自分の意思が尊重されるという安心・安全確認の一つです。
声をかけたりノックをしてもドアが開けられなければしばらく待ちます。
それでも開けられないと別の場所で家族と少し話してその日は終わりにします。これを繰り返します。
初回から開く人もいますし、2・3回であく人もいます。
家族と話している時に顔を見せる人もいます。
ほとんどは数回で自室のドアは開いて本人と会えるようになりますし、話せるようになります。
それからがいろいろなのです。
開かないことが続くとドアなどに書き置きをはさむこともあります。
10か月ほど訪問を繰り返しても、ドアが開けられなかった人がいます。
これは最初の選択項目の設定を省略して始まったことが影響したものと考えています。
またもっと期間をかけてもよかったと反省しています。
他の実例ですが2年かけてやっと会えるようになった例もあります。
安心・安全を確認するにはそれぐらいの期間や回数が必要になる人もいます。
会って話せるようになったけれどもそれを繰り返すだけで、次への進展がなかった人もいます。
情報センターに来てしてもらうことを提起できなかったことがあります。
近場の役所などへの同行して行く提案などを思いつかなかったことも影響しています。
また自宅にいて出来る作業の提案もできるようになりましたので、人によってはそこから進める方法も考えられます。
これらは上手くいかなかった経験からいろいろ試行錯誤して取り入れた方法です。
情報センターに来るようになればめでたしめでたしではありません。
そこからは次の物語になります。
〔参考:外出を促す方法〕http://www.futoko.info/…/%E5%A4%96%E5%87%BA%E3%82%92%E4%BF%…