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Center:103-日本の精神文化に関心を持つきっかけ

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日本の精神文化に関心を持つきっかけ

〔2011年3月26日〕

2006年終わりころか2007年になってからか、イタリアの国営テレビ局スタッフによる「引きこもり」をテーマとする取材を受けました。

いくつかの質問を受けたのですが、質問のなかに引きこもりの精神文化的背景をどう考えるのかというものがありました。

そのときふと浮かんだのは、東アジアの儒教文化圏です。

1980年ころ日本の社会科教科書をめぐり、東アジア諸国から批判が上がっていました。

この地域は日本を含めて公式的テキストの持つ重みが他の地域とは相当に違う印象を持ちました。

第2次世界大戦中に日本軍の侵略を受けた国のなかでは侵略の記述への批判は共通していました。

しかし、それが教科書であることが中国、韓国とフィリピン、マレーシアでは違っていました。

そこに教科書を問題にする重みの違いを見たのです。

儒教文化圏の精神文化の規範・亀鑑の強さが個人に抑止的な影響を与えていると私は説明しようとしたのです。

たぶんイタリア人にはさっぱり伝わらなかったと思います。

しかし、私はそれがどの程度の妥当性を持つのかをその後で調べ、考えてみようとしたのです。

それ以降に何冊かの文献を読みました。ほとんどが読み散らかしです。

それでも引きこもりを頭の片隅に置きながら、日本の精神文化に関心を持つようになり現在に続いています。

いくぶんノートに書いていたものもありますので、いまそれを参考に考えようとするのです。

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