Job:人形づくり
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2017年9月12日 (火) 09:52時点における版
人形づくり
〔2003年原本〕
人形の製作者です。工芸的な製作者のなかで名人クラスになると人形師といわれます。
人形は種類が多く、作り方(仕事内容)もさまざまです。伝統的な人形つくりは工房(アトリエ)での徒弟的修業を経るものもありますし、
カルチャーセンターなどで作り方を教えているもの、芸術的な創作人形や工業製品的なプラスチック製大量生産型の人形もあります。
人形の種類を分けてみると、
①桐塑(とうそ)人形――桐の大鋸屑(おがくず)、生布糊(しょうふのり)を混ぜて 粘土状にしたものが材料。
②紙塑(しそ)人形――楮(こうぞ)や三椏(みつまた)の長繊維、パルプの短繊維、布糊(ふのり)、ゼラチン(膠着(こうちゃく)剤)まぜたものが材料。
③衣装人形――貝殻からつくる胡粉(ごふん)で彩色した人形に、裂地(きれじ)で衣装を着けさせた人形。
④木目込み人形――木彫り人形に刻み目をつけ、裂地で衣装を着けたもの。ひな人形など。
⑤和紙人形(姉様人形)――和紙で髷(まげ)をつけたり、千代紙の衣装が特徴。
⑥東(あずま)人形――裸人形、三つ折れ人形系統のもの。手足が曲がり、着せかえができる。
⑦市松(いちまつ)人形――子ども姿の衣装人形。男女一対。三つ折れ人形で座らせることができる。
このほかにも、西洋人形、木製のこけし、土人形、陶人形さらには文楽人形などがあります。
作り方は違いますが、工程としては、材料づくり、形づくり、塗り(重ね塗り)、顔づくり、頭づくり、彩色、
衣装づくり、飾りケースや台などそれぞれ技術のいるもので、工芸的なものには職人的修業を重ねて身につけるものもあります。
季節によって、湿気や気温の変化で作り方が違うこともあります。
また道具(工具)の手入れや道具づくりは職人的仕事ではとくに大事になります。
部分的に機械化されることもあります。こけしの木の彫り、下塗りの部分の吹き付けなど。
しかし本格的に機械化した人形はプラスチック製や石膏製で、工業製品です。工芸的作品は、大部分が手作業の技能的な作業です。
販売は、直接に販売店(人形店、土産店、工芸店)に卸すもの、問屋や協同組合を通して販売店に卸すものなどがあります。
販売をかねた工芸展に出品することもあります。
子どもの数が減少傾向なので、ひな人形など子ども対象のものは、総販売量も減少する見込みです。
そうなると企画面での仕事が必要です。
著名なファッションデザイナーによるDC商品が表われてきたこともその一つとみられます。
人形づくりになる道は、①人形師のもとに弟子入りをする、工房に入る。
②人形作り教室などで技術を身につけ、人形展などに出品し、評価を得る。
③趣味から始めて、周りから認められる。②③の確率は小です。
労働条件は、修業型のものは仕事と生活の区別がつかないものもあります。
〔給〕は修業時代は〔低〕。
一人前になると独立し、工房を開く人が多くなります。